- ベストアンサー
草本の茎部分の葉緑体
草本の茎部分について教えてください。葉では葉緑体が存在している部分は柵状組織・海綿状組織・気孔の孔辺細胞と習いましたが、茎が緑色に見えるのは皮層に葉緑体が含まれるのでしょうか。茎部分の表皮系には葉緑体が存在しないとのことなので表皮系の内側になると思いますが皮層全体ではなく皮層の外側の一部分だけに葉緑体を含むのでしょうか。よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
葉緑体は,原色素体(プロプラスチド)という細胞内小器官が光の存在下で変化して出来るものです。この原色素体は,(1)葉緑体(クロロプラスト)(2)有色体(クロモポリス)(3)デンプン貯蔵体(アミロプラスト)(4)葉緑体に変化可能な白色体(エチオプラスト)(5)白色体(ロイコプラスト)の5種類に分化します。このうち(1)(2)(4)は相互に環境により変化します。しかし,(5)の分化は不可逆的で他のものになることはありません。(3)は変化するかしないか知りません。 ご存じのように根は,(5)の白色体等になりますから,光を照射しても葉緑体に変化することはなく,当然光合成は行いません。柔組織・皮層は柔組織ですが,これらは環境により(1)(2)(4)を含みます。茎や花や実の皮層で,光等の環境要因が整っている細胞は,ご存じのように葉緑体になり光合成しています。ネギや大根やホワイトアスパラで光を照射すると緑色に変化するのも(4)のエチオプラストの葉緑体化が起こったためです。茎の皮層も少なくとも表層の皮層は葉緑体と思いますが,深部の皮層は環境によって違うでしょうね。
お礼
丁寧な回答ありがとうございました。「茎の葉緑体」で検索をかけてもなかなかヒットしなかったので困っていました。