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アセチル化について
アセチル化についての質問です。アニリンでは濃硫酸が必要ないのに、サリチル酸では必要なのはなぜですか?また、このときの濃硫酸はなぜくわえるのですか?よろしくお願いします^^
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一般論として、フェノールのアセチル化は無水酢酸や塩化アセチルに塩基(多くの場合はピリジン)を加えて行います。 アニリンのアセチル化に塩基を加えてもかまいませんが、アニリン自体が塩基であるために、塩基の添加は必須ではありません。また、アニリン自体がフェノールよりもずっと求核性(無水酢酸等との反応性と思ってもらえば良いです)が大きいためにアセチル化が進みやすいという事情もあります。逆に、アニリンに酸を加えるとアニリンがイオン(塩酸アニリンはご存知ですよね?)になり、そうなれば求核性がなくなってしまうので逆効果です。 一方で、サリチル酸に塩基を加えるとカルボキシル基で塩になり、溶媒に溶けにくくなることが予想されますし、仮に溶けたとすればカルボキシル基の反応性を高め、ヒドロキシ基ではなくカルボキシル基で反応してしまい可能性もあります。そういった操作上の問題を回避するために酸触媒を使います。酸触媒は無水酢酸の側に作用し、無水酢酸の反応性を高めます結果的にアニリンよりも求核性の小さいサリチル酸のヒドロキシ基でも反応が起こるようになります。 ややこしかったですか?単純に言うならば、アニリンとサリチル酸ではアセチル化に対する反応性が違うということであり、酸触媒は無水酢酸を活性化してサリチル酸のアセチル化を促すということです。
その他の回答 (2)
補足です。 こういったことは有機化学に属することで、ある程度詳しい、大学レベルの有機化学の教科書に書かれています。ただし、そこまであからさまに書いてあるわけではないので、その内容を理解した上で考えるということになるでしょうから、少々難しいかも知れません。
お礼
ありがとうございます。勉強してみます^^
無水酢酸を使っているものと仮定します。 アニリンでは生じた酢酸と残りのアニリンとが塩を作り、逆反応が起こりにくい状況にあります。 一方サリチル酸では生じたアセチルサリチル酸の加水分解が競争して起こります。このためアセチル化の速度を上げるために酸触媒が必要です。
お礼
助かりました。素早い回答ありがとうございましたm(--)m。わかりやすかったです。この手のことがわかるようになるにはどんな分野のどんな事を勉強すればいいのですか?教えていただけたらありがたいです。
お礼
懇切丁寧な回答ありがとうございましたm(--)m。高校の分野の化学しか勉強したことが無いのですが、大学のどんな分野のどんな事を勉強したらこの手のことがわかりますか?教えていただけたらありがたいです。