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文語と口語について
文語と口語というのは、どのような違いがあるのでしょうか? できれば、例をつけてください。 学校で習ったことでは、どうもわかりづらいです。 (塾のように、できる子にあわせる先生なので)
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>文語は、「昔の書き言葉」 >口語は、「現代の話し言葉」 で大体良いのですが、もう少し上級編の説明をしておきましょう。 「口語」には、現代の話し言葉としての「口語」と、現在の書き言葉としての「口語体」(これは現代の文語)の区別が有ります。この辺をはっきりし区別していないと現代の文章を書けなくなってしまいます。ときどき「口語で文章を書くとは、自分が現に話しているように書くことである」と言う方がありますが、絶対にそんなことはありません。 口語体の例は、 「山道を登りながら、こう考えた。知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 です。 これを口語で言うと、 「えーと、山道を登りながら、こう考えたんだよね。そう、山道を登りながらね。知に働けば角が立つだろう。情に棹させば流されるしね。それに意地をねー、意地を通すと窮屈なんだなんてね。まーとにかく、人の世は住みにくいよねー。」 となります。 文章と違って、話し言葉(口語)は話すそばからその言葉が消えて行ってしまうので、それが本当に相手に伝わっているかどうか、話し手は不安になります。そこで、口語(話し言葉)では、口語体とは違って、同じ言葉を繰り返したり、「ねー」とか「よね」とか「だろう」とかいう言葉を添えて、「ねえ、そうだろう、あんた聞いてる」という確認を一々取りながら、なんとか話し手の不安を取り除こうとしながら話をしているのです。 ですから、話し言葉をそのまま文章にすると、くどかったり、余計な言葉が語尾に付いていたりして、逆に読みづらくなってしまいます。そこで、この余計なものを口語から取り除いて書いた文章、すなわち「文語」のことをを口語体と言います。話し言葉では、逆にその余計なことをつけないと、言いたいことが相手に通じない危険性があるのです。 この「口語」と「口語体」の違いに気が付くと、テレビドラマの中の会話が、それを知らなかったときよりもずっと面白くなりますよ。ドラマの脚本を書く人の中に、時々この口語と口語体の区別を知らない人がいて、会話のやり取りを口語ではなくて、口語体で話している場面がありますから。例えば最近見たサスペンスドラマの中である女性が過去を回想する時に、途中に「えー」とか「あー」とかいう言葉を一切入れずに「、、、した。」や「、、、だった。」の言葉を繰り返していました。私達ってこんな話し方はしませんよね。そんな場面に出会ったとき、口語体という名の「文語」のことを思い出して下さい。 ついでに、最近のEメールやここの投稿などで、絵詞として例えば m(_ _)m のような物を添えるか方がいらっしゃいますね。これは、話し言葉、すなわち口語ではなくて、文章の中だけに現れる表現法なので、これらの絵詞が添えられた文は立派な文語です。
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書き言葉と話し言葉の違いです。 書く時は使うけれど、声に出して話す時には使わない言葉や言い回しを文語(文章用の言葉)と言います。 現代の日本では、文語と口語の区別はほとんどありませんが、江戸時代にさかのぼると(明治時代でも)、話し言葉と書き言葉に大きな隔たりがありました。また、一般庶民は、読み書きが出来ない人がほとんどでした。 もし、あなたが江戸時代にタイムスリップしたとして、その当時の人達と会話することは何とかできると思います。しかし、江戸時代に書かれた文書を声に出して読んでもらっても、学校でちゃんと勉強していない限り理解することはできないでしょう。 なぜなら、その当時は、さらにもっと昔の日本語を書き言葉として使っていたからです。
- jo-zen
- ベストアンサー率42% (848/1995)
以下のURLを参考にしてみてください。 http://homepage3.nifty.com/PLABOT/tanka-room10.html 短歌がらみのURLですが、わかりやすいかと思います。
- miirumatsu
- ベストアンサー率55% (100/180)
文語は、「昔の書き言葉」 口語は、「現代の話し言葉」 のことです。 「何の目的ありて是の世に産出せられたるかは吾人の知る所に非ず、然れども生まれたる後の吾人の目的は言ふまでもなく幸福なるにあり。」 こういうのが、文語です。 「山道を登りながら、こう考えた。知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 こういうのが、口語です。
お礼
ものすごくわかりやすいですね。 私が求めていた以上に書いてくださってありがとうございます。 参考どころか、もやもやが一気に解決しました。