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アカウミガメの性決定について
アカウミガメの性別は発生過程の卵の温度が30℃境に高いとメス、低いとオスとなります。しかし、性別決定は性染色体によるはずで発生過程では性染色体は決定されているはずだと思います。そうするとこの発生過程の温度によって性染色体が変化するのでしょうか。非常に疑問です。よろしくお願いいたします。
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X染色体とY染色体(あるいはZ染色体とW染色体)はもともと相同染色体が起源ですが、性染色体がよく分化している生物では、一方が性決定などに必要なわずかの遺伝子を残して大部分の機能を失い、染色体の形態も明確に二型になっています。 しかし、ヘビを除くは虫類は、性染色体はそれほど分化していず、形態的にも機能的にもほとんど相同です(多くの魚類・両生類、一部の鳥類もそうです)。 すべてのワニ、大部分のカメ、一部のトカゲでは、性決定に対する性染色体の関与は非常に小さく、温度の影響のほうがはるかに大きいのです。なぜ温度によって性が変わるかというと、これらのは虫類の発生過程で、男性ホルモンを女性ホルモンに転換する酵素の発現が温度感受性であるからといわれています。もちろん、温度によって性染色体が変換するわけではないです。 雄ばかりが生まれる温度と雌ばかりが生まれる温度(種によってどちらが高温でどちらが低温かは異なる。中間温度で雄が生まれ、高温と低温で雌が生まれるタイプも多い)の境目の数℃の範囲でのみ性染色体による遺伝的性決定が支配的になります。
お礼
そうでしたか。そのような理由だったのですね。お返事遅れました。ありがとうございました。