お城といっても時代や場所によってさまざまです。一般に古い城ほど要塞の意味合いが強く居住性を犠牲にし、新しい物ほど居住性が良くなっています。宮殿風のものは観光ガイドにもあるので古い城の方を述べます。
ルネッサンス以前の中世の城は軍事的意味合いが強く、砦として作られました。戦闘向きなので壁の厚みだけで3m以上あります。窓は小さく縦長で弓を射るようになっています。この窓は内側が広く作られ弓兵は壁の中に納まるように作られています。もちろん窓ガラスはありません
内部は石壁のむき出しなのでタペストリーを飾って冷気を遮断し見てくれもよくしました。金持ちは壁を白漆喰で塗ることができました。
構造は石のアーチ組ですが天井やそれを支える梁は木でしたから、火事になると燃えました。
天井の材料は防火にすぐれたスレートや焼き瓦です。加工しやすい鉛も使われました。鉛瓦は戦火で溶けたこともありました
階段は扇形の石を組んだ螺旋階段です。螺旋階段は必ず時計回りです。
戦闘になったとき攻撃側は右に持った剣が螺旋の柱に妨げられますし防護側はそれが盾代わりになるからです。
礼拝堂はかならずありました。
部屋の間の入り口は小さくこれも剣を振るったり、一度に敵がたくさん入れないためです。
トイレは張り出し式で出したものはそのまま竪穴を通って屋外に流れ出ました。
大きな城であれば大手門は落とし格子があったり跳ね橋があったりして敵の侵入を阻止しました。また改築や増築を重ねるのでさまざまな様式が一つの城に寄せ集まっていました。
城は敵に教われた場合、住民の最後の避難場所となります。そのために地下や一階には巨大な貯蔵庫があり数ヶ月~数年にわたる備蓄がありました。また、司法の場所でもあるので地下牢も普通にあります。
お礼
とても詳しい説明ありがとうございます。参考になります。やっぱり【城】は戦争の為の建物のようですね。この質問をして回答をいくつか頂いてますが、日本と違うのはびっくりしました。昔ののトイレとかちょっと面白いですね。ありがとうございました。