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「氏」という字の「はらい」と「はね」
疑問が生じたので質問させてください。 私はずっと(約40年間!)「氏」という字の2画目と4画目の終筆は「はね」だとばかり思い込んでいました。ところが、小学生の子どもが使用している漢字ドリルには「2画目は『おって、はらう』」と記されていたのです。「はらう」というと「左はらい」「右はらい」のイメージが強く、非常に不思議な感じがしました。 なぜ2画目は「おって、はらう」なのでしょうか。漢字の成り立ち上、そのようになったのでしょうか。身の回りの硬筆や毛筆で書かれた文字を見ると、2画目、4画目の終筆はすーっと細くなって終わっていて、私には違いが感じられません。また、2画目の「おって、はらう」と4画目の「はらう」とでは、硬筆・毛筆を動かすときに力加減や運筆の速度がどう違うのかも教えてください。お願いします。
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No.2です。お返事を有難うございます。補足質問にお答えします。 ご質問1: <私から見れば、2画も4画も方向転換してからすっと細くなっているように見えて、どちらも「はねる」にしか見えないので> 2画と4画は力の入れ方が異なるのです。 1.2画目: (1)2画目の「はね」は、一旦筆の方向転換をした際に「助走」がつきます。 (2)その勢いで、一気に跳ねのけるのです。 (3)つまり、1画目で下まで直線を降ろしたら、一旦力を抜き、筆の方向添加で再び力を入れて紙面に押します。その勢いがはねの力となるのです。 (4)従って、1画目と2画目を書き終えるまでに、2度力を使います。 2.4画目: (1)4画目の「はね」は、筆の方向転換をしないまま、右上に流します。 (2)4画目の筆の勢いで、一気にゆっくり右上に跳ねのけるのです。 (3)つまり、4画目で下まで曲線を降ろしたら、その余力で筆に入れた力を抜きながら、ゆっくりと筆の根元から筆先に向かって徐々に紙面から離していきます。 (4)従って、4画目ははねを書き終えるまでに、最初に1度力を使うだけです。 ご質問2: <小学生向けの漢字辞典や漢字ドリルで、なぜ「おって、はらう」と「はねる」の異なった表現をするのかが理解できません。> 筆を「鉛筆」「ペン」に見立てて、鉛筆の正しい動かし方、というのを示したかったのだと思われます。 おっしゃる通り、「おってはらう」「はねる」というのは、毛筆用語で、ペン筆用語ではありません。 ご質問のドリルは基本を正確に示す意味で、毛筆的な視点で説明したのだと思われます。確かに単なる漢字ドリルではやや過剰な説明だとは思いますが。 以上ご参考までに。
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- Parismadam
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はじめまして。 ご質問1: <「2画目は『おって、はらう』」と記されていたのです。> これは漢字で書くと「折って払う」です。 別の言い方では「はねる」と言います。「はねる」は「はらう」とは異なる書法です。 ご質問2: <なぜ2画目は「おって、はらう」なのでしょうか。> 「はらう」とは違うからです。 1.上記の回答の通り、「折って払う」とは、「はねる」ことを言います。 2.筆先を「はねる」ためには勢いが必要です。 3.その勢いをつける助走に相当するのが、「折る」という動作です。 4.「折る」とはここでは「筆の位置を変える」ことをいいます。 5.ご質問の2画目は、この動作をしないと、きれいな「はね」ができないのです。 ご質問3: <2画目の「おって、はらう」と4画目の「はらう」とでは、硬筆・毛筆を動かすときに力加減や運筆の速度がどう違うのかも教えてください。> 毛筆でご説明します。硬筆は、毛筆の毛先をペン先に替えて、書き方に準じるといいでしょう。 1.2画目の「折って、払う」: (1)2画目の筆が下まで来たら、筆先をやや左上に方向転換します。 (2)この時、筆先を左上からやや斜め下にもう一度なぞるようにおろします。これで筆の方向転換ができます。 (3)そのまま筆を上げながらはねていき、筆先に重心を移しながら、はね終わった時点で筆を用紙から離します。 (4)この時、筆の流れはそのまま右上に流れるように、動きを進めて下さい。「はね」をきれいに決めるためです。 2.4画目の「はらう」: (1)「はらい」はちょうど鎌の刃の部分を描くような感じになります。 (2)筆を右下にやや長めにすべらせていき、そのまま毛先を横すべりにする感じで毛先に向かって用紙から少しづつ毛先を離していきます。 (3)つまり、この部分では毛先の「方向転換」はしないのです。下におろした毛先をそのまま横滑りさせる感じです。 以上、言葉で説明するのはなかなか難しいですが、雰囲気が伝わっていただければ幸いです。 以上ご参考までに。
お礼
すみません。また間違ってしまったので、こちらに書きます。 >私から見れば、2画も4画も方向転換してからすっと細くなっているように見えて、どちらも×「はらう」にしか見えないので、こちらへ質問をした次第です。 と書いてありますが誤りで、本当は、 私から見れば、2画も4画も方向転換してからすっと細くなっているように見えて、どちらも○『はねる』にしか見えないので、こちらへ質問をした次第です。 と書きたかったのです。そそっかしくてすみません…。
補足
Parismadamさん、ご回答ありがとうございます。自分の質問を見返していて大きな誤りに気がつきました。 >2画目の「おって、はらう」と4画目の「はらう」とでは、硬筆・毛筆を動かすときに力加減や運筆の速度がどう違うのかも教えてください。 と書いてしまいましたが、これは間違いで、 2画目の「おって、はらう」と4画目の『はねる』とでは、硬筆・毛筆を動かすときに力加減や運筆の速度がどう違うのかも教えてください。 と書きたかったのです、すみません。私から見れば、2画も4画も方向転換してからすっと細くなっているように見えて、どちらも「はらう」にしか見えないので、こちらへ質問をした次第です。小学生向けの漢字辞典で調べてみると、「長」の6画目、「衣」の4画目も「はねる」ではなく、「おって、はらう」と書かれていました。 ご回答のように「おって、はらう」も「はねる」も同じように方向転換後に筆を徐々に紙から離していくのならば、小学生向けの漢字辞典や漢字ドリルで、なぜ「おって、はらう」と「はねる」の異なった表現をするのかが理解できません。そこのところを教えてください。お願いします。
- jo-zen
- ベストアンサー率42% (848/1995)
以下のURLを参考にしてみてください。 http://www.taishukan.co.jp/kanji/index.html Q0029 及び Q0118 手書きの場合のお手本として活字の字体を用いるのは、あまりおすすめできません。私は間違っていると思います。活字の字が正しいと思う、「バカ」な教育者が増え、テキストなどもそれをあたりまえのように載せている。なげかわしい状況です。特に、活版の活字から、コンピュータ写植によるヴァーチャルな活字が一般的になってからは、この傾向はひどくなっています。 以下のURLも参考にしてみてください。 http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/staff/youran/yasuoka.pdf http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%9C%9D%E4%BD%93
お礼
jo-zen さん、ご回答ありがとうございます。 昔からいろいろな書体がありますが、最近はパソコンで扱えるフォントが格段に増え、手書き文字との遊離を非常に感じます。私の職場でも人名を漢字で扱う際にどう表記するかで混乱が生じることがあります。特に名字は、常用漢字表・人名漢字表などにも出てこない不思議な俗字が「正しいもの」として使用されており、ややこしいと感じます。おまけに、役所関係で人名漢字用の特殊な外字フォントを使うようになり、不思議な俗字が「正しい戸籍・住民票の漢字」と認知されるようになって、混乱に拍車をかけていると感じます。混乱を避けるには、役所関係である程度の漢字制限をするしかないのでしょうね。
お礼
Parismadamさん、ご回答ありがとうございます。 ご説明を拝読していろいろと納得できました。小学生向けの漢字辞典や漢字ドリルですから、硬筆で書くことを前提に作成しているはずです。毛筆でなら「おって、はらう」と「はねる」との違いを明確に書き表すことができても、硬筆ではそれはなかなか無理な注文ですよね。 お陰様で疑問が解けました。本当にありがとうございました。