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「出エジプト」当時のカナン地方の実情は?
知りたい事は次の通りです。ご回答は項目別であろうとなかろうと自由です。 「出エジプト記」が何らかの事実を反映しているとして、その当時のカナン地方の実情は 1 ウガリット王国の実効支配下になかったか。 2 1の場合、カナンでの主産業は農業でなかったか。 3 ユダヤ教徒の祖先(ヘブライ人といってよいのか?)の中にもバアル信仰が浸透しつつなかったか。 4 ユダヤ教徒の祖先は、ややもすると身の危険を感じるほどにウガリット王国の民から圧迫を受けていなかったか。身の危険ほどではないにしても農耕民族の農地の拡大が遊牧の妨げになるなどの障害に悩まされていなかったか。 5 ユダヤ教徒の祖先の指導者には自分達の文化がウガリット民族(アラム人?)のそれに吸収されてしまうという危機感がなかったか。 旧約聖書の分かり難さを考えているうちに1~5に思い至りました。仮に、これらの全てにイエスだとすると「十戒」を初め、旧約聖書がとても分かり易くなります。 よろしくお願いします。 お断り 質問をする前に、この辺りの書籍を読めば、この質問の答があるかもしれないという心当たりがなくはありません(以前、こちらで書籍を推薦して貰っています)。しかし、専門家志向でない、ただの市民にとって、そうした書籍の読書が順番として回ってくるには何年も先になってしまいます。読書の必要性は当然として、手っ取り早く予備知識を得ようという横着者に理解を示せる方の回答を希望します。
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- natumikang
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回答No.1
補足
毎度、長大なご回答に恐縮します。 1 質問文作成時に、出エジプトを紀元前1200年頃として、その当時パレスチナを支配していたのは何国かを調べないではありませんでした。 「ウガリット王国」は地理的にはもう少し北か?、年代的には既に滅んでいるか? という思いはありました。しかし、何者が支配していたかは不明でした。「ウガリット」ではなく「正体不明の海の民」とか「フェニキア系民族」とでもしておけばよかったですか。それも誤りですか。歴史に素養がないせいか、直裁な表現がないと特定できません。私の知識では間接的な記事から知ることができなくて困ります。 「ウガリット」ではなく「正体不明の海の民」とか「フェニキア系民族」とでもして質問文が正しくなれば、ご回答もがらりと変わりますか。その場合にはご面倒でも改めてご回答下さると有り難いです。この場合には決して急ぎませんが質問文に不備がありそうなので締め切りたい気持ちもあります。よって締め切りを待て程度の短いコメントだけでも下さると有り難いです。 私の推測では、質問文が正しくなってもご回答の基本は変化ないのだろうと予想します。この場合は後に述べる理由によって特には、ご返事は不要です。 2 遠回りですが質問文作成の動機を記します。 ア)検索すると旧約聖書には「バアル」が125件登場し、ほぼその全てで神は激怒し、敵視し、嘆いていて異常です。 イ)十戒の初めの3条と残りの7条に落差を感じます。初めの3条は背景に何やら高邁な思想でも隠れていそうなのに対して、続く7条は卑俗に過ぎます。まるで、憲法の中に駐車違反規定が紛れ込んだような違和感です。小学生でも少し気の利いた生徒は、こういうアンバランスな条文は作らないのではないでしょうか。 そこで下手な推理です。実は初めの3条も単純で卑俗な事を述べているのではないかと考えました。つまり「私以外の何者も神としてはならない。 」=「バアルを神としてはならない」、「偶像を作ってはならない。」=「バアルを拝んではならない(バアル像はルーブル美術館にある)」(3条は長くなるので割愛)、こう考えると10条全てが極めて卑俗な命令文で統一されて不自然さがなくなります。 つまり、パレスチナの地は指導者が危機を感じるほどにバアルに汚染し尽くされていたのではないかとの推理が背景にあっての質問でした。 3 しかし、その後、神にはヤハウェとだけで名前らしい名がない理由として ウ)イスラエル12部族の共通の神として等しく受け入れ易くするため エ)名前があって、それが知れると呪詛に遭う恐れがあるため名は無い方がよい などの可能性が考えられることが分かりました。これはまた自動的に神像も無い方が12部族に公平だし、呪術に対しても安全なことを語っています。これが理由だとすると高邁な思想なんぞではなく単なる卑俗な動機であって全10条の統一がとれて違和感がなくなります。 4 十戒に違和感がなくなることは、質問の動機がなくなることです。将来、再び疑問をもつことはあるでしょうが、当面この質問は解決したようなものです。折角お答えを頂戴しておいて何たる言い草かと叱責されてはいけないので、読後感を記してお礼とします。 ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 読後感 A 割礼は家畜の繁殖や管理上の知識が豊富な遊牧民の発想であって農耕民の発想からは生まれないと推理していましたが、エジプト起源説があるのは意外でした。 B モーセ、エジプト人説は幾つかの事柄をうまく説明できそうです。亡命エジプト人ですかね。「シヌヘの物語」のシヌヘも遊牧民の地へ亡命していましたっけ? C アテン神崇拝は偶像礼拝禁止だったのですね。 D 出エジプトとウガリットは、結びつかないほど時期的に、かけはなれているのですね。ウガリットの衰弱期、滅亡期の混乱に便乗してモーセの出エジプトがあった、と考えられないのかとの思いが少しだけありました。 E 十戒は死者の書が下敷きなのですね。これもエジプト起源ですか。 F 言わば十戒発令時をユダヤ教誕生の瞬間と考えて、出エジプト時にはパレスチナの地にユダヤ教もユダヤ文化も存在しなかったと考えればよさそうですね。 G >>異文化交流の結果 違う民族同士が結婚して、できた子供がユダヤ教じゃないかと。 これはよく理解できます。そう思います。 有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします(お礼の欄には字数制限のため書けませんでした)。 質問文に手入れが必要そうですので締め切りたいです。27日(火)までにどなた様からも特段の回答がないときは締め切ります。