思わず実感してしまう、味を表すことばを教えてください。ことばは味を超えるか。
食味にこだわると、いわゆる五味というのがあります。甘味、塩味、酸味、苦味、旨味だそうです。これに辛味と渋味を加えるらしい。それらの表現として甘い、しょっぱい、酸っぱい、苦い、旨い、辛い、渋いしか思いつかないのです。
しかし、味覚以外の感覚表現に広げると、聴覚、視覚、嗅覚、触覚を使って、バリバリとした、青臭い(濃い、すっきり、厚みのある)、芳ばしい(臭い、におい)、突き刺すような(あったかい、硬い)などと表現でき嬉しくなってきます。
以上は五感表現ですが、食味を評価することばとして、よい、悪い、おいしい、まずいなどで表すこともあります。
素材を使うと、日本で言うと大徳寺納豆とか。
ここで食味を離れると、その状況を使うという手があるそうです。場所で北陸ならではの、時で昔の、作り手でおふくろの、食べ手で庶民的な、製造過程で手作りのというように。
たとえば、初夏に食べた焼き秋刀魚のはらわたの味をどう表し読み手に実感してもらうか。ほろ苦く(味覚)それでいてほんのり甘い(味覚)余韻を残すが(聴覚)、濁った(視覚)生臭さも感じ(嗅覚)ぬちゃぬちゃした触感もあるものの(触覚)、昔ながらの(時)、庶民の味で(食べ手)、私にとってはなかなかの(評価)味。もう一工夫欲しいところですよね。
どんな料理、食品でもいいので、ことばが味を超えるような、読み手を実感させる味ことばの表現を是非教えてください。
補足
(1) 被験者は水道水でうがいをし、口腔内を洗浄する。 (2) 実験者はシャーレの上で1cmの脱脂綿に味溶液が舌の上で広がらない程度の量を含ませ、被験者の下の中央部に置く。 (3) 唾液が出てくるので、脱脂綿(1.3g)で三分間吸収する。3分後、脱脂綿をクリーム容器に保存する。そのあと、うがいを行い、2分間経過したのち、次の味溶液に対して分泌する唾液を集める。この際、前の味が残っていないことを確認する。 この操作を味溶液5種類分行う。 (4) 次に、脱脂綿を入れた容器の重さを計り、それから脱脂綿と容器の重さを除き、 唾液分泌量を算出し、比較する。 *味溶液* 1.0.1M食塩水(塩味) 2.0.1M酒石酸溶液(酸味) 3.1Mショ糖溶液(甘味) 4.0.0025M塩酸キニーネ溶液(苦味) 5.0.1Mグルタミン酸ナトリウム(うま味)