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全合成の論文
化学を専門(主に合成)としている方、全合成の論文の内容(反応、反応機構、試薬、立体)をどの程度知っていますか? 「調べたら理解できる」というのはナシにして、一度読んだだけでどの程度理解しているかを参考までに教えてください。 できれば身分・専門も教えてください。
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人によるとしか言いようがありませんね。 全合成をやっている人は多種多様な反応を知っているでしょうし、特定の分野の反応を主たる研究対象としている人はさほどでもありません。 つまり、全合成をしている人にとっては、それらの反応は武器であり、それを知らなければ他の研究者とは勝負にならないからです。 それに対して、たとえばパラジウム触媒を使った反応とか、ルイス酸を使った反応とか、特定の分野に特化した研究を行っている人も数多く存在します。そういった人たちは、自分の専門分野の知識は深いでしょうが、それ以外に関してはそれほどでもないでしょう。 要は、スーパーマーケットと専門店のごとき違いがあるといえるでしょうね。 そもそも、全合成の論文では略号やマイナーなname reactionが数多く出てきたりします。また遷移金属触媒反応の配位子などはやたらと略号が出てきたりしますので、覚えるのは大変です。 まあ、何をやっているか程度のことはわかっても、なぜその方法でなければならないかなどの細かいことまで理解するのは全合成を専門とする人以外には難しいと思います。
私は有機合成屋ではありません。 >一度読んだだけでどの程度理解しているかを… これは論文の種類によりますし、全過程書いてあるかどうかにもよります。 大体全合成の論文は部分的に進み、モデル反応がたくさん挿入されるので、全部集めないと何やってるか分らん、ことになりかねません。 初めから最後までの合成経路は論文誌の「特集記事」にでも無ければ出ていません。 そんなものでしたら、博士課程前期の学生さんでも読んだら一応分ります。(分らなきゃ困る) 途中がぽいぽいと抜けていて複雑なトポロジー変化などが入っていると、合成屋さんでないと直ぐにはピンと来ないでしょうね。 私なら90%は説明無しで分るが残りはその前の論文を探しに行くことになると思います。 探しに行くのは研究者の仕事のうちで恥じゃないですからね。^o^