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シス-トランス検定のシストロンの概念
シス-トランス検定についてなのですが、 トランス型で相補性+の場合→「別のシストロン」 トランス型で相補性-の場合→「同一シストロン」 となっているのですが、この「シストロン」の概念が理解できません・・・。生物学辞典で調べてみたのですが益々分からなくなってしまいました・・。
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>トランス型で相補性が認められた場合、aB(Ab)は別シストロン(機能単位)であり、 >トランス型で相補性が認められない場合、aB(Ab)は同一シストロン(機能単位)である >となっています。 >この「機能単位」の意味が理解できなくて・・・。 単純には、同一シストロン=同一機能単位=同一遺伝子と考えていいです。 ある遺伝子の機能喪失型alleleを考えた場合、どの部分がどのように変異しているかが異なるものがいろいろありえます。そのひとつをa、別のひとつをbとした場合、aとbを(トランス)ヘテロ接合にすると、相同遺伝子対の両方が壊れていることになるので相補性を示しません。 相同遺伝子対の一方がaとb両方の変異を持っていて、もう一方が野生型のシスヘテロ接合の場合、一方は二重に壊れていますが、もう一方は完全なので相補します。 aとbが、表現型が似ていたりマップが近かったりしてはいても、実は別々の遺伝子の突然変異であるならば、a/bは実際のところ単にa/+とb/+の二重ヘテロ接合なので相補します。 二つの突然変異が同じ遺伝子のalleleであるか、別々の遺伝子の突然変異であるかを調べる相補性検定の基本となる考え方です。 ただし、aとbが相補すれば100%別の遺伝子であるといえるかというと、そうでない場合があるので注意が必要です。遺伝子内相補、アレル間相補といわれる例で、aとbが同じ遺伝子の異なる機能ドメインの変異である場合、相補を示す場合があります。 例えば(モデルはありますが、仮想の遺伝子とします)、 ・ある遺伝子について、aが筋肉での発現調節、bが神経での発現調節をする配列の変異だとすると、a/aとb/bはそれぞれ筋肉と神経に異常を起こすが、a/bは筋肉と神経で1コピーの遺伝子は機能するので正常になる。 ・二量体をつくるレセプターたんぱく質で、aがリガンド結合部位、bがシグナル伝達部位だとするとa/a, b/bともにシグナル伝達の機能を失うけれど、a/bだと、リガンド結合部位もシグナル伝達部位も部分的に機能するために、相補しているように見える。 同じ遺伝子でも異なる機能単位(機能ドメイン)の区別があり、異なる機能単位の変異同士は相補する場合があるということで、実際は多くの場合そうであるのにもかかわらず、単純にシストロン=同一遺伝子と言い切らずに、厳密には、シストロン=機能単位と定義されると考えていいと思います。
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- teru-arai
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すごい簡単に言うとたいていの場合シストロンは遺伝子と同じことになります。まあ、例外 がありますけどね。教科書にもシストランス検定とかシストロンなんてもう載ってないから (相補性テストと言う言葉では現れてます)、わかりませんよね。 もう少し具体的に不明なところをおっしゃってもらえれば、もう少し説明できるかもしれま せん。シストロンとか習ったのは遙か昔のことで、もううろ覚えですので、どれほど説明でき るかわかりませんが。
補足
わざわざご返信ありがとうございます。。 トランス型で相補性が認められた場合、aB(Ab)は別シストロン(機能単位)であり、 トランス型で相補性が認められない場合、aB(Ab)は同一シストロン(機能単位)である となっています。 この「機能単位」の意味が理解できなくて・・・。 捕捉になりましたでしょうか・・・。本人内容が理解できていないもので・・・。すみません。
お礼
ものすごく丁寧で分かりやすいご説明ありがとうございます! なるほど。異なる変異同士は相補する可能性がある、ということで、 完全に理解できました! 本当にありがとうございました。 ご返信遅くなってしまって申し訳ございませんでした。。