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知的障害児の固執性(こだわりについて)教えてください。

こんにちは、私立4年制大学の児童学科に通う3年生です。 今、”知的障害児に現れる固執性”というところに注目して調べ学習をしており、 自閉症児のこだわりとは違うということがはっきりとわかってきました。 「大人を使おう」と意識していないが、こだわりを通じて大人などの周りの人たちを自分の都合より方向にコントロールしている。 ということが発達障害療育ハンドブック第一集に書かれていました。 そこで、「わからない子だから『ダメ』といってもわからないだろう」 という大人の思い込みによって育て上げられる「こだわり」だ。 とか、親の養育態度について、「固執性を直接批判するとますます頑固な状態に追い込むので避ける」とも示されているのですが、 「こだわり」というものは健常児にも見られる現象だと思います。 親はどういったことがきっかけで子どものこだわりが障害によるものだということに気づくのでしょうか? また、直接批判したり拒否的な態度をとる親への助言や働きかけが必要になってくると思うのですが、どのような方法がよいのでしょうか? いろいろな文献に当たってみましたが、なかなか詳しい情報が見つからないのでこちらで質問をさせていただくことにしました。 専門的すぎるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • baka_inu
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回答No.2

はじめまして。 「発達障害療育ハンドブック第一集」というのを、私は読んだことがないのですが…この辺りのことは、現場ではシンプルな問題だと思っています。少なくとも私は。 まず、きちんと話を進めるなら、質問者の方が書かれている「こだわり」とは何を指すか、という辺りを明確にすることが必要なのだろうなと思います。 (以下、「こだわり」を単に子供の示す「固執性」ということで理解して話を進めます。) >「大人を使おう」と意識していないが、こだわりを >通じて大人などの周りの人たちを自分の都合より方 >向にコントロールしている。 >そこで、「わからない子だから『ダメ』といっても >わからないだろう」という大人の思い込みによって >育て上げられる そういう言い方もあるとは思います。 で、私の捉えかたですが。 子供にとっての環境は、自分が把握できるレベルで理解されます。 「AすればBになる」「AすればBができる」という因果関係は、障害がある子の場合、少し誤解が混ざった理解のされ方をすることがあります。あくまでそれは、その子が把握できるレベルで行われることです。 我々にとって関係ない行動も、本人にとっては、必要な手順であり最適な方法だったりするのです。大きく誤解しているのですが、本人は大マジメ、という構図ですね。 でも、古来我々のご先祖様は、豊作を願って家畜のいけにえを差し出したり、といった行動をとったりしました。パソコンに不慣れな人は、目的達成のために「しなくてもいい手順」をいちいち繰り返しているのを、よく見かけます。本人にとっては、必要不可欠な手順・行動なのですね。 なので、いわゆる「こだわり行動」というのは、障害の有無や障害種別とは直接関係なく、あくまで「本人が理解・把握できるレベル」に応じて、目的達成のために発揮される、(本当は不要な)段取りや行動、ということになるかと思います。 なので、 >「こだわり」というものは健常児にも見られる現象だと思います。 という意見には、賛成です。 障害をもつ子の場合に、「こだわり行動」がある程度のパターンで示されるのは、障害によって阻害されている情報や、思考パターンに固有の特徴があるからだと思われます。そこに気づくためには、ある程度、障害児と数多くかかわりをもつ必要があるでしょう。 >親はどういったことがきっかけで子どものこだわりが >障害によるものだということに気づくのでしょうか? あまりに顕著で特徴的なパターンの表出であれば、すぐに気づくのかと。 表出が些細で障害の有無の見分けがつかない場合・時期や、周囲が色メガネでフィルターをかけて見ている場合などは、気づくのが遅れるでしょう。 誰か知人や専門家などに指摘されて気づく、ということも多くありますね。 場合によっては、それが障害に起因すると気づかれないケースも実際には多くあるはずです。 ちなみに、 こだわりが「障害によるもの」かどうかは、特に問題視しなくて構わないというのが、私の考えです。 ・現在の生活場面において、困っていることか ・将来に向け自立していく過程で、困ることかどうか ・現在の能力や環境で、修正できることかどうか といった視点で考えたときに、修正するべきかどうかが決まるのかと。あって得する「こだわり」もありますから。 >また、直接批判したり拒否的な態度をとる親への助言や働きかけが必要になってくると思うのですが、どのような方法がよいのでしょうか? 子供自身が困っているのなら、それが「どう困っているのか」「どういう支援が必要なのか」を伝えるのが良いのではないでしょうか。 保護者が助言を拒否するなら、拒否しきれないポイントをつくか、一応情報としては伝えておいて、拒否しきれなくなる状態まで待つこともありますよね。 (もちろん、保護者への伝え方については、最大限に配慮すべきことだと思っています) 別に、何かを取り繕うことはなくて。 事実について、こちらの意図を交えずに伝える。 その上で、自分の考察と今後の見通しについての意見を述べる。 今後なすべきことについての最終判断は、保護者が行う。 それだけのことかと。 まあ、 子供の困っていることに加え、保護者の困っていることも含め、解決策を考えていく。 というのも、仕事の一つに入るでしょうけど。 何かの参考になれば幸いです。 舌足らずな記述ですが、ご質問があれば補足します。

09100325
質問者

補足

はじめまして! 丁寧かつわかりやすいご回答をありがとうございました。 「こだわり」が何をさしているのか、という部分でうまく説明ができておらず、申し訳ありません! 私が今取り上げている「固執性」なのですが・・・ 例えば、こだわりをもつ自閉症児に対して別の方法を提示してもその方法が不快につながるのでそのこだわりは続いていくのだと思うのですが、 自閉症ではない(これも併発しないとは限らないと思うのですが、)知的障害児のこだわりは、他の方法を知らないから自分が知っているあるひとつの方法ばかりやり続けるのが「こだわり」として出てくる「固執性」について・・・なのですが、う~ん、ややっこしいですね。すみません!!! >「こだわり行動」というのは、障害の有無や障害種別とは直接関係なく、あくまで「本人が理解・把握できるレベル」に応じて、目的達成のために発揮される、(本当は不要な)段取りや行動 という部分はなるほど!と思いました。 ただ、その「こだわり行動」というものが問題行動につながった場合の指導や保護者への助言についてどうするべきか考えていました。 こだわりの指導として「こだわり」を「変わらない部分」と「変わる部分」に分けることができ、「変わらない部分」は個性として認める『あっても困らないこだわり』と『困るこだわり』にさらに分けて考えるという説明がされていた文献がありました。 ここでいう『困るこだわり』は壁に絵を描くことにこだわる子が例として取り上げられていたのですが、壁に描くことはやはりいけないことなので、これを周囲の人にも受け入れられるような形に変える(こだわる対象を変えさせる)という指導をするという風に示されていました。 一方で、「変わる部分」というのは今までの生活で身につけた悪い習慣やわがままのことで変える必要がある部分ということのようで、 たとえば、自動車が来るとそのタイヤが通りそうなところの足を出すこだわりがあると目に外に連れて行くことが困難な障害児がいて、何度注意してもこうかがなく、こだわりだから仕方ないと思いかけていたところ、ひょっとしてこの子どもはタイヤに足を轢かれたら痛いという事を学習できていないのではないかと思い、(実際に自動車で轢いてわからせることはできないので代替品の)リヤカーに人を乗せてその子の足を引かせると、タイヤで足を轢かれると痛いということがわかり、それ以後はそのこだわりがなくなった、という例があるようなのですが、 他人に迷惑がかかる、日常生活において本人が困るなどといったこだわりがある場合というのはそこまで多くないのでしょうか? ・・・またしてもわけのわからない質問になってしまいました(_ _;) ちょっと深く考えすぎているのかもしれません・・ baka_inuさんがおっしゃっているように >・現在の生活場面において、困っていることか >・将来に向け自立していく過程で、困ることかどうか >・現在の能力や環境で、修正できることかどうか ということを踏まえ対応していくことが大切ですね。

その他の回答 (1)

回答No.1

知的障害といっても、さまざまですからねぇ。 >、「わからない子だから『ダメ』といってもわからないだろう」 >という大人の思い込みによって育て上げられる「こだわり」だ。 これもちょっと異議ありという感じですが。 だいたい、健常児でも(大人でも?)そうですけど、こだわりっていうのはだいたい、最初は些細なところからスタートして、それが自分にとってComfortableなものであるという意識付けができてきるとある程度エスカレートしていくのではないかと思いますが。 脳みそにとっては実に快適なのですから、そりゃあやめろといわれても繰り返したくもなるでしょうね。いくら体に悪い、駄目だといわれて、頭で理解しても”正月の 禁煙宣言 何回目?”な大人が一杯いることを思えばあまり人のことは言えないだろうと思ったりもします(笑) >親はどういったことがきっかけで子どものこだわりが障害によるものだということに気づくのでしょうか? こだわりの度合いが通常考えられる範囲を大きく逸脱しているというのもあるでしょうけど、たいていはこだわりがあるという一点だけではなくて、そのほかの言動パターン全般を通して、やはり周囲の子供や上の子供の時などとはかなり違うところがあるというあたりから気づくのではないかと思います。 ただ、乳幼児期はわかりにくいでしょうね。知的障害は定期健診でも見過ごされがちですし、重度にあたる子供でも家族でもなかなか気づかなかったり、軽度だと幼稚園に入るくらいになるまでは「ちょっと変わった子供」とか「子供の個性」くらいにしか思わなかったりしますしね。特に周囲が大人ばかりで、同年代や近い年齢の子供がそばにいないと比較対象もないですし。周囲が世話を焼きますから行動面でもあまり目立たなかったりしますね。 ただ、さすがに幼稚園に入るようになって、子供同士の集団生活が増えてくると周囲から特異な浮き方をするので何か違う・・となってくることもあるようです。 >直接批判したり拒否的な態度をとる親への助言や働きかけが必要 >になってくると思うのですが その手のことは親御さんとしては子供が産まれて障害に気づく前後あたりから延々と周囲に言われ、攻撃(と感じる)され続けていることなんですよね。身体障害のように一見してそれとわかるものと違って、知的障害は見た目には健常児と変わらないことが多いですので、親の教育が悪い、躾が悪いとなりがちです。(公園なんて、いくら子供が楽しみにしていても、行きたくも無い場所だったり) 一般の方々はもちろんのこと、教育/保育の関係者でさえそれほど知識や経験があるわけではありませんから、たとえば重度のお子さんの場合でも、保育士の方に延々と親の教育だの躾だのが悪いと非難されたといいますから、軽度であればなおのことです。 そこに質問者さんが追い討ちをかけたとしても、「また、その類の人間か」と思われるだけでしかありません。それがくだんの本では >固執性を直接批判するとますます頑固な状態に追い込む という表現になるのでしょうね。 まずはそうした障害児や親御さんたちを取り巻く環境やバックグラウンドを理解したうえで、”子供にとって良い方向”を考えて「一緒にやっていきましょう!」という姿勢であるべきと思います。既存の「この年齢ならこうあるべし」というのは大人の都合に子供をあわせようというものでしかないです。 いきなり初めての環境に放り込んだり、難しい仕事をやらせながら、好きなタバコまで取り上げられたら大人だって爆発する人はたくさんいるでしょう?まずは一回そのこだわりも含めて子供を全部受け入れた上で、少しずつ本人の能力を引き出してやることで、今こだわっているようなこと以外にももっとComfortableなことはたくさんあるのだと脳みそに感じさせてやることが必要で、既存のこだわりや固執というのはそうした発達の過程の中で次第に薄まっていくのだと思いますが。

09100325
質問者

お礼

ご回答ありがとうがございます! >知的障害といっても、さまざまですからねぇ。 本当に、そのとおりだと思います! 質問の内容が不十分で本当に申し訳なかったのですが、 今回「こだわり」が他人や自分の日常生活に支障をきたしてしまうようなこだわりをどうするか、という部分(対応・治療としてはオペラント条件付けや社会的強化などの行動療法的な指導が有効であるということはわかったのですが・・)に絞ってかなり狭い範囲で調べています。 ただ、固執傾向のある障害児だからどうこうという風に決め付けてかかってはいけないとか、援助をする立場から保護者の気持ちやおかれている立場を第一に考えること、maccha_nekoさんのおっしゃっているとおりだと思います。 参考にさせていただきます(^^)