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第一級アミンと亜硝酸との反応
いつも質問に回答していただきありがとうございます。 今回の質問なんですが、第一級アミンと亜硝酸との反応についてです。 塩酸とともに反応させるとジアゾ塩が生成しますよね?そこからハロゲン化銅を触媒にハロゲン化水素を反応させるとハロベンゼンが得られると本には書いてあったのですが、その付加したハロゲンの中にフッ素が入っていません。これはCl、Br、Iにのみ起こる反応なのでしょうか? もし、そうならばFが付加しない理由を教えてください。 自分としては電気陰性度が大きすぎてFが脱離してしまうんじゃないかなーと考えています。 どなたかご指摘お願いします。
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> Fが付加しない理由を教えてください。 ハロゲン化銅(I)触媒下、ジアゾニウム塩とハロゲン化水素との反応によりハロベンゼンを 生じるザンドマイヤー反応の場合、ラジカル的な反応機構を経るそうです: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%82%BE%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9#.E3.82.B6.E3.83.B3.E3.83.89.E3.83.9E.E3.82.A4.E3.83.A4.E3.83.BC.E5.8F.8D.E5.BF.9C こちらの「反応機構」の式をみてもらうとわかるかと思いますが、フェニルラジカルにハロゲンが 結合する際には、銅(II)イオンとハロゲンとの間で電子のやり取り(ハロゲンのアニオンから銅に 1電子が移動)があります: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E5%8F%8D%E5%BF%9C ところが、フッ素は他のハロゲンに比べて非常に電気陰性度が高いため、この「銅(II)イオンが フッ素から1電子を奪って銅(I)イオンになる」反応が起こりません。 (水の共存下では、フッ素よりは電気陰性度が低い酸素(→水由来)と反応:フェノール類の生成) その結果、フッ素置換体を得ることができない、ということだと思います。 一方、doc_sundayさんご紹介のシーマン反応では、フェニルカチオン(アリールカチオン)を 経由した反応となるので、フッ素(フッ化物イオン)の電子数は変化しなくてすむため、 フッ素置換体を得られる、ということでしょう。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E5%8F%8D%E5%BF%9C
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フッ素化はSchiemann反応ですね。 http://www.geocities.jp/mo_by2/work/jikken/28.html ph-NH2 + NaNO2 + LiBF4 → ph-N2+BF4- ph-N2+ BF4- → ph-F + N2 + BF3:熱分解 でもこれもF- + BF3↑と考えれば他のハロゲン化反応と似ています。分子内分解反応にするのはエントロピー的に有利にするためでしょうから、F-の親核性の弱さを補っていると見るべきではないでしょうか。