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銅の硝酸に対する反応
こんにちは。 銅と硝酸の反応で Cu+4HNO3→Cu(NO3)2+2NO2+2H2Oはありえて Cu+2HNO3→Cu(NO3)2+H2はありえないのはどうしてですか。硝酸が水素よりイオン化傾向の低いものも溶かす理由を踏まえて教えて下さい。化学しろーとですので何を勉強すればいいかも踏まえて教えて下さい。
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補足します。 硫酸に関しても同じことです。硫酸において硫黄の酸化数は+6になっています。 たとえば濃硫酸と銅との反応ではSO2を発生し、そのときの硫黄の酸化数は+4になります。 硫酸の酸化力が硝酸よりも弱い理由は、中心原子が違うからです。すなわち、硝酸の中心になる窒素は硫酸の中心になる硫黄に比べて小さい原子であり、電気陰性度が大きいために正電荷を持ちにくいといえます。 そのため、酸化数が+6の硫黄よりも、酸化数が+5の窒素のほうが酸化力が強いということになると思います。
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硝酸が酸化力を示す理由は、H+ではなく、NO3-の方です。 No.1のご回答でもありますように、H+で酸化されるのは、Hよりもイオン化傾向の大きい金属のみです。その場合にはH2が発生します。 NO3-におけるNの酸化数を考えてみると、+5になっています。これはOの酸化数を-2として計算した場合であって、Oの酸化数を-1として、Nの酸化数を+5よりも小さくするような割り振りも形式的に可能ではあります。 酸化数が+5のNにしても、-1のOにしても、いずれも電子不足であり、他のものから電子を奪う(すなわち酸化力を示す)傾向が強いといえます。 これが、NO3-が酸化力を示す理由だと思います。 ちなみに、酸化数が-1のOは電子不足でないような気がするかもしれませんが、Oは非常に電気陰性度の大きい元素であり、安定な酸化数は-2であることを考えれば、電子不足であることが理解できると思います。 このように、NO3-が酸化力を示すため、結果的には、NO3-が還元されることになり、NO2(Nの酸化数は+4)を発生することになります。
補足
ご回答ありがとうございます。w-palaceさんの考えでいくとSO4-の場合どうなるのでしょうか?NO3-より酸化数が大きいとなると酸化力が強くなり硝酸よりも硫酸の方が溶けやすくなるイメージなのですが。。でも硝酸の方が酸化力が強いと資料にありますので何かしっくりきません。そこが分かると前質問の溶解速度も分かるような気がします。 以上宜しくお願い致します。
- c80s3xxx
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酸による金属の溶解はとどのつまり酸化還元反応です. イオン化傾向というのは,酸化されやすさの序列で,水素よりイオン化傾向が大きいと言うことは,水素イオンという酸化剤によって酸化されて(電子を奪われて)金属イオンになるということです. 銅は水素よりイオン化傾向が小さいので,水素イオンによってでは電子を奪うことができません.もっと電子引き抜き能力の高いものをもってこなくてはいけないのです.そして,それが硝酸です.硝酸は酸であることは重要ではなく,酸化剤であることが重要なのです. たとえば銅版画のエッチング液(銅板を溶解してインクを染みこませる溝を作る)としては塩化鉄(III)が多用されます.これは酸性を示しますが,そのことは溶解には本質的な問題ではなく,Fe3+ が Fe2+ になろうとして電子を引き抜く力が,H+ が H2 になろうとして引き抜く力よりも強く,銅からでも引き抜けることによっておこります. イオン化するかどうかは,電子の受け手(酸化剤)がどのくらい強く電子を引き抜こうとするかというのが重要なのです.
補足
早速のご回答ありがとうございます。 それでは、たとえば硝酸(酸化剤)が電子を引き抜こうとする力は水素イオンだけだと思いますが、そうなるとイオン化傾向の関係から溶けないような気がするのですが。。。それとも何か外に酸化剤が電子を引き抜こうとする力に指標があるのでしょうか。単に希硝酸は酸化力が強く、希硫酸や塩酸などは酸化力が弱いという定義だけでは納得できず。抽象的なレベルでの会話で申し訳ないです。 以上宜しくお願い致します。
お礼
ご返事遅くなりまして申し訳ありません。 大変ご親切なご回答ありがとうございました!