過マンガン酸カリウム消費量(COD)について教えて下さい。
こんにちは。
年2回(6月・10月)水質検査を行なっているのですが、私は今年、CODMnを担当することになっています。
しかし、6月に実験をしたところ、水道水で基準値(飲料水としての最低基準)20ppmに対し100ppmを上回る結果が出てしまいました。水道水だけでなく、川でも同じような結果になりました。
私達は「駒込ピペットで滴下したことによる測定誤差」と考察しました。そしてその後、各自自宅より持ち寄った水道水を用いての再検査を行ったのですが、やはり20ppmをはるかに上回る値が出てしまいました。
[操作方法]
●原則、雨が振っている場合は延期する。
(ただし、小雨ならば延期しないこともある。)
●採水場所は川の本流(川1とする)、同じ川の支流(川2とする)、校内の池(水の循環はなし)、実験室の水道、校内の冷水機(実験室と同じ階に設置されているもの)の5ヶ所とする。
●水道水・冷水は川1・川2よりも少し早め(日は同じ)に汲んでおき、常温下に放置しておく。(汲み置きの水)
*前日準備
使用する器具を蒸留水で洗い、乾燥させておく。
使用する薬品を準備しておく。
(準備)
[薬品]
過マンガン酸カリウム(KMnO2):0.1g
純水:99.9cm3
希硫酸(H2SO4)
[器具]
ビーカー、メスシリンダー、ホールピペット、ガラス棒、pH試験紙、三脚、ガスバーナー、マッチ、燃えさし入れ、雑巾、沸騰石
※1%過マンガン酸カリウム水溶液
過マンガン酸カリウム(KMnO2):0.1g
蒸留水:99.9cm3
蒸留水に過マンガン酸カリウムを溶かし、1%過マンガン酸カリウム水溶液を作る。
※希硫酸は2mol/lのものを用い、検水がpH=3になるまで加える。(そのため使用量は定まっていない)
*当日
(操作)
(1)希硫酸(H2SO4)を加え、万能試験紙を用いて硫酸酸性(pH=3)にした検水50cm3をビーカーに取り、沸騰石を入れて加熱する。
(2)沸騰させながら過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO2)を1滴ずつ滴下する。
(3)加えた過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO2)の赤紫色が消えたら、もう1度過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO2)を加える。
(4)(3)の操作を赤紫色が消えなくなるまで繰り返し、記録した滴下数と、あらかじめ求めておいた個人の1滴分の体積をもとに、要した過マンガン酸カリウム水溶液(KMnO2)の体積を求める。このとき、検水が少なくなっても純水を加えないこととする。
(5)(4)で求めた体積を以下の式Vに代入し、検水の過マンガン酸カリウムの消費量X(単位ppm)の値を求める。
式:1/50 × V/10の3乗 = X ×10のマイナス6乗
※硫酸酸性のときには還元物質により還元され、赤紫色を示す過マンガン酸カリウムが淡紅色を示すマンガンイオンとなり、この測定では水溶液中に含まれる量が少ないため、色が消えてしまったように見える。
MnO4-+8H+5e-→Mn2++4H2O
だが、そうでない(中性・アルカリ性の)ときには、
MnO4-+2H2O+3e-→MnO2+4OH-
となり、水に不溶の二酸化マンガンという茶色の粉状の物質が生成する。
検水を硫酸酸性にするのは、この二酸化マンガンの生成量を減らすためである。
(二酸化マンガンは、肉眼での検水の色の判定を妨げる恐れがあるため)
検水のpHをpH=3に調整するのは、過去に、検水のpHをpH=2、3、4、5と変化させ、同じように実験・比較した結果、pH=3の時が最も二酸化マンガンの生成量が少なく、色が確認しやすかったためである。
※個人の1滴分の体積の算出法
ビーカーを1つ用意する。
ビーカーに水を適当に入れ、そこから駒込ピペットで1mlとり、1滴ずつ捨てていく。
全て捨てるのに何滴かかったかを記録し、その滴数で1mlを割ったものが個人の1滴分の体積となる。
(できれば3回行ない、平均値を個人の1滴分の体積とする)
そこで、
(1)なぜ基準値をはるかに上回るような結果が出てしまうのか。
また、どのように改善したらよいのか。
(2)操作方法は正しいのか。
(3)現在、パックテストも販売されている。
この方法とパックテストでは、どちらがよく採用されているのか。
お願いします。