こんにちは。
色々と資料を探したり、「TB」というコンピュータ用語を知らなかったので回答に手間取ってしまいました(汗)。
脳の情報処理能力といいますのは、
「神経細胞の数」×「シナプス結合の数」=「何ビット」
によって見積ることができます。
「感覚記憶」といいますのはみな大脳皮質に記憶されるものですが、ここには約140億の神経細胞があります。そして、ひとつの細胞に対してシナプス結合の数は平均で1万個ですので、我々人間の「大脳皮質の情報処理能力」といいますのは概ね「140テラビット:16TB」ということになります。
これを記憶容量に換算して「16TB」で宜しいでしょうか? コンピュータには余り詳しくありませんので、すいません間違っていたら換算し直して下さい。
では、我々の脳内には大脳皮質以外にも学習機能を持つ中枢があり、「大脳辺縁系」「大脳基底核」「小脳」といったものを合わせますと、その細胞数は1千数百億ほどになります。小脳や大脳基底核が扱うのは主に「運動記憶」というものですが、ここでは「作業の手順」や「話し言葉の手順」「暗算の手順」といったものも学習されると考えられており、こちらの記憶容量は「1ペタビット以上(1000テラ):114TB」あります。
学習機能を持たない残りの数百億は全て書き込みのできない「ROM領域」であり、ここには「感覚処理」や「運動機能」「自律反応」といった生体機能がプログラムされています。では、「脳全体の記憶容量」ということになりますと、たいへん大雑把ではありますが、「2ペタビット(2000テラ):227TB」ほどになる可能性はあります。
コンピュータがそこまで迫って来ているとは知りませんでした。やがて追い着かれるのかと思うと少々心許ない気もしますが、だからといって、それで我々の記憶容量が足りなくなるということではないですから、日常生活には問題ありませんよ。