- ベストアンサー
GDPデフレーターについて
初めて投稿させていただきます。 GDPデフレーターについてなのですが、あるサイトの説明では、「GDPデフレーターは、輸入品を含まず国産品のみの物価を表す。」とありました。GDPデフレーターが、輸入品を含まず国産品のみの物価を表す理由を教えていただけないでしょうか。お願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
> あるサイトの説明では、「GDPデフレーターは、輸入品を含まず国産品 > のみの物価を表す。」とありました。 そのサイトの情報は間違っているか、あるいは、ちょっとわかりにくい表現になっていて、引用の際にミスリーディングな形で持ってこられたのではないでしょうか。 正確には、輸入デフレータは、GDPデフレータの控除項目です。つまり、輸入物価が上昇すると、GDPデフレータを押し下げる方向で働くようになっています。つまり、「GDPデフレーターは、国内の物価が変わらず、輸入品の物価が上がれば、マイナスになってしまう仕組みになっている」ということです。ここから明らかなように、輸入価格はGDPデフレータに大きな影響を与える項目です。 直感的にはわかりにくい仕組みだと思いますが、こういう関係になっているのは、おおもととなるGDP統計において、輸入は控除項目である(=増えるとGDPの押下げ要因になる)ためです。デフレータという指標は、もともとは、名目GDP統計から実質GDP統計を作るためのものなので、統計の性質上、こういう扱いになる訳です。 上述のとおり、輸入品の値上りを国内に十分に転嫁できなかった場合、GDPデフレータはマイナスになってしまうのですが、実は、石油や食料品などの値上がりが目立つこの1~2年はまさにこれに当てはまり、GDPデフレータは輸入物価の上昇が原因でかなりのマイナスという状況がしばしば生じています。まさに統計としての解釈が最も難しい時期を迎えている訳で、最近ではGDPデフレータを「庶民にもわかる物価の物差し」として使うことに否定的な人が増えている気がします(この点、消費者物価指数や、GDPデフレータの内訳項目の一つである「家計最終消費デフレータ」の方が直感的に理解しやすい)。 一例として、以下のリンクにある記事(ニッセイ基礎研究所のエコノミストが執筆したもの)の後段をご覧になって下さい。
お礼
ご回答頂き、ありがとうございます。輸入物価は、GDPデフレーターをマイナスにしてしまうために、控除項目となっているのですね。よくわかりました。リンクも読ませて頂きます。