栽培面積のみに限る、ということですとかなり無理があります。
つまり、自給率を80%にするということは海外依存の4倍を
国内で生産することになります。そうすると、今の田んぼの面積を
10倍するくらいでしょうか。価格が崩れて農家が確実に破綻します。
さて、現在、日本人は一日三食のうち、ご飯2回、パンあるいは麺1回
という食生活です。ご飯は国内自給ですが、小麦は海外依存です。
ご飯を3回にするだけで、自給率は20%くらいアップします。
40年位前にはこのような主食形態でしたし、それを国内でまかなって
いましたので、休耕田を回復させれば可能です。
ただ、その当時よりも肉食が多くなっていますが、
飼料の自給率が低いことも食糧自給率を下げる重要な要因となっています。
休耕田回復により藁などが生産されますが、その分を考慮しても
10%もアップしないでしょう。飼料用に休耕田回復と同じくらいの
面積で飼料用穀物を生産すればだいたい80%くらいに届くと思います。
ただし、この場合、安い海外の飼料をあまり使用しないことになるので
国内の各種肉の価格は2-3倍くらいに上がります。
上述の数字は比較的信頼のおけるであろう二次資料からですが、
途中の計算をかなり大雑把にやっているので有効数字は1桁くらいと
思ってください。