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COOP curveについて
論文を読んでいてcoop curveというものが出てきたのですが、実際グラフを見ても何を意味しているのか分かりません。軌道の重なりを数値解析すると聞いたのですがよく分かりません。
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COOP曲線から、原子対(もしくは軌道の対)の結合性がわかります。 おそらく論文のCOOP曲線の横、もしくは上下に、DOS (Density Of States)がエネルギーの関数として描かれていることと思います。このDOSのあるバンドに注目したとき、このバンドに対応するCOOPが正だったら、そのバンドは結合的で、原子間の結合に寄与していることがわかります。対応するCOOPが負だったら、そのバンドは反結合的で、もしそのバンドに電子が入っていたなら、原子間の結合を弱めるようにはたらきます。金属-金属のdバンドのCOOP曲線は、もうちょっと複雑で、dバンドの下の方が結合性(COOPが正)で、バンドの上の方が反結合性(COOPが負)になります。 おおざっぱに言えば、結晶軌道のCOOPをフェルミ準位まで積分したものが、分子軌道でいう結合次数にあたります。 より詳しい解説は、 ホフマン著 「固体と表面の理論化学」丸善(1993)の13章 結合はどこに? (58~71ページ) にあります。
お礼
早い回答ありがとうございます。全く分からなかったグラフがだいぶ分かるようになりました。 「固体と表面の理論化学」を探してさらに勉強して論文に挑みたいと思います。また何かお聞きするかもしれませんがよろしくお願いします。