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「自粛」という言葉の使い方
前から疑問に思っていることがあります。 ニュースなどで「自粛」という言葉がよく使われますね。 その使い方がちょっと私の考えと合わないんです。 例えば今、日本ハムの問題でも「自粛」という言葉が使われています。 農水大臣が「まだしばらくは、自粛を解除させない」と言っていました。 私の感覚では、この場合「自粛」とは、日本ハム自身の意思で販売を停止することであって、農水省など、他者から言われてするのを「自粛」と言うのは、言葉の使い方が変だと思うのですが、皆さん、どうお考えでしょうか。 農水省が強制的に販売を停止させるのであれば、「自粛」ではなくて、他の言葉を使う方が自然だと思うのですが。(例えば、「指示」、「命令」など。) 「自粛」も「自粛解除」も、「する」ものであって、「させる」ものではないと思います。 念のため、ここで私は、日本ハムが販売を停止することの良し悪しを議論しようというのではありません。 ただ、「自粛 = 自らの意思で差し控える」という本来の意味から考えて、ニュースでよく使われるような用法は変だと思います。 日本語に詳しい方、教えて下さい。よろしくお願いいたします。
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お礼
ご懇切なご回答、有難うございました。 とても明快なご説明で、よく理解できました。本当に仰る通りだと思います。 要するに官が民に対して何かさせようとするとき、どこまでが強制で、どこまでが強制でないのかが曖昧なんですね。その曖昧さは、やはり日本的なことなのでしょうか。 切腹のことは、仰る通りだと思います。聞くところによれば、切腹と言っても、武士の名誉を尊重して自裁の形を取っただけで、実態は打ち首と変わらなかったそうです。「諭旨免職」というのも、切腹の現代版と言えるかもしれませんね。こう考えると、現代の日本にも「切腹」の思想は、まだまだ生きているのかと思ってしまいます。 日本ハムの問題の場合、農水省が「打ち首(強制的な営業停止)」の代わりに「切腹(自粛)」を申し渡したということなのでしょうか。 これは善意に考えれば、農水省が日本ハムの名誉を尊重したからとも言えますが、ちょっと勘ぐれば、もし強権発動してそれが万一誤りだった場合に責任を問われるので、それを避けるために「自粛」という曖昧な形を取った、とも考えられないでしょうか。 いずれにしても、「自粛」という言葉の使われ方は、官と民との不透明な関係を象徴的に表わしているような気がします。 そして恐いのは、「自粛」のような訳の判らない言葉が日常的に使われているうちに、多くの人が疑問をもたなくなり、物事の本質が見えなくなってしまうことではないでしょうか。 「自粛」という言葉の用法に違和感をもっているのが、私だけではないと知って、ほっとしました。 大変参考になりました。有難うございました。