江戸時代以降の「女性の武器」としての薙刀というのは、一口で言いますと「遠心力を利用して相手を殺傷する武器」です。
# 鎌倉時代以前の、通常の戦場の武器としての薙刀とは別の武器と考えて下さい。
女性は男性より非力です。その場合に、薙刀の長い柄を使えば、刃が動くスピードを上げることが出来ます。現在の素材を使って「女性用の薙刀」を作るとすれば
「カーボン製の釣竿の先端にカッターの刃をつけたようなもの」
になるでしょう。これを一振りすれば、カッターを手で握って振るうより遥かに深い傷を相手に与えることが出来ます。
江戸時代以降の女性用薙刀が実際にどのようなものか触れたことはありませんが
「柄はなるべく軽い木または竹を使い、刃以外の部分は可能な限り軽く」
作ってあったと思われます。
No3の方が言われるように、薙刀は様々な使用法がある武器です。その訓練を積み、「女性としては強力な筋力をつけた」女性が集団で薙刀を構えていれば敵兵も容易には接近できません。この場合、「落城の間際に、城主夫人の侍女たちが薙刀で敵兵を防ぎ、城主夫人や娘たちが自害する時間を稼ぐ」といった事態が想定されています。
足軽の槍と同じく、女性の薙刀も「集団での使用」が基本です。また、女性の集団が薙刀を持って敵陣に突撃する、といった「攻撃的な使用」は想定されていません。あくまでも「最後の自衛のための武器」です。
お礼
鎌倉期以前の武器=男性仕様(使用)が静型(前出)、女性用の薙刀はbuchi-dog様のおっしゃる別物で、それが巴型(同)ということなのでしょうか。 「しなり」があり、遠心力があり、引っ掛けたり、刃の裏でも切ることができ、しかも石突きまである。薙刀は思っていたより強力ではありませんか。この質問を始めた時は、正直「非力な女性の武器」というイメージでしたが、改めなければなりません。 しかも現代人より武道において優れた中世の女性(武家の女)ですから、幼少の時から何か武道を教えられていたことでしょう。 組み合わされて考えるとやはり侮りがたいイメージですね。 最後の自衛手段・・・悲しさも感じます。 回答ありがとうございました。