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ユスリカの染色体の実験

赤虫の唾液腺染色体の観察をやったのですが質問があります 1、通常の体細胞の染色体より巨大である唾液腺染色体は、発見されたことにより遺伝子学にどのような貢献をしたのでしょうか? 2、赤虫にとっては、唾液腺染色体が巨大であることによってどのような利点があるのでしょうか?

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回答No.2

1.遺伝子が染色体の上に並んで乗っているということが証明されたのはショウジョウバエの唾液腺染色体のおかげです(それまで遺伝子の分離と染色体の行動に類似性があることから染色体こそ遺伝子なのではないかという説はあったが)。それはマラーが(モーガンの弟子)X線で突然変異を誘発したショウジョウバエ染色体の逆位や転座(染色体が巨大でバンドパターンが一定だからこそわかった)が、組換え価で決めた遺伝子の位置関係の変化や連鎖群の変化とよく一致するということを見つけたからです。 そのほかいろいろありますが、ひとつ大きなことは、 ショウジョウバエは遺伝学、分子遺伝学の材料として非常によく使われていますが、ゲノム解読が終わる2000年代初めまで(一部では現在も)遺伝子のマッピング(位置を決める)、遺伝子の位置を記載する、遺伝子のクローニングをする、などは唾液腺染色体のバンドマップが使われていました。唾液腺染色体の地図が使えたということが、ほかの材料生物よりも研究がリードしてきた理由のひとつです。 2.1さんのおっしゃるとおり。良く誤解されるのですが、双翅目では分裂による増殖が終わって、特定の組織へ分化した細胞はみんな多糸染色体になっています(唾液腺ほど巨大では無いにしろ)。通常の染色体であるのは未分化の細胞のみです。 ユスリカがどういう食生活をしているのかよく知らないですが、ハエの仲間ですと、幼虫は顎でかみ砕いてものを食べるのではなく(そんな顎なんか無くて細い穴が開いているだけのようなものです)、唾液(消化酵素入り)を食べ物にかけて溶けた液をすするような食べ方です。唾液がたっぷり必要で消化酵素などもたくさん作るので、特に大きな細胞(大きな染色体)になっているのでは無いでしょうか。

  • suiran2
  • ベストアンサー率55% (1516/2748)
回答No.1

1.モーガンの名はご存じと思います。彼はショウジョウバエの多糸染色体の研究で染色体説を立証し,染色体地図を作りました。メンデルが遺伝子を仮定し,モルガンが多糸染色体を使って立証したわけで,今日の遺伝学の基礎を作りました。 ○モーガンについて http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%B3 パフはご存じと思います。今まさに機能している遺伝子を染色体レベルで追うことが出来ます。発生段階でパフの場所が変化しますが,これらの研究により遺伝学と発生学が結びつけられ,ホメオボックス等の発見につながり近代遺伝学が誕生しました。 ○ホメオボックスについて http://www.nig.ac.jp/museum/history/kindai/kindai-36.html 2.双翅目昆虫は唾液腺だけでなく,多くの組織で染色体の多糸化が見られます。これは特定のタンパク質の合成量を多くする必要がある場合に大変有効な手段です。一度に多量のm-RNAを転写できますから…生物は,このような特定のタンパクが多量に必要な場合に,染色体の多糸化・染色体の倍数化・多核化等で対応しています。

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