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宇宙空間って、どんなところなんでしょう?
宇宙空間って、どんなところでしょう? すごく寒いのですか?(絶対零度の世界と聞いたことがあります) もし、人間が普段着のままでスペースシャトルから飛び出したら、 どうなってしまうのでしょう? 当然空気が無いから気圧も無く、風船のように膨らんで破裂してしまったり するのでしょうか? また、放射線などの有害物質やチリなどに当たって 健康を損ねたりするのでしょうか? 昔見たZZガンダムというTVアニメで、 スペースコロニーの外壁から宇宙空間に止めてある戦闘機まで 主人公が普段着のまま(笑)息を止めて飛びつくという 演出があったのですが、あんなことは可能なんでしょうか? いい大人がこんな質問するのも恥ずかしいのですが、 病院の待合室で科学の本を呼んでいるうちに興味が出てきてしまいました。 よろしくお願いします。
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>宇宙空間って、どんなところでしょう? extra-terrestrial space(地球外宇宙空間)なら、場所によって色々な条件になります。 1)惑星の大気圏内の宇宙空間: 惑星の大気がありますから、真空ではありません。大気の温度や圧力や、色々な分子成分が含まれます。高温大気(金星など)の場合と、低温大気(木星・土星)などと、かなり冷たい大気(火星)などがあります。 2)太陽のなか: 太陽は、大きいので密度が小さく、なかは、惑星の大気のように希薄な状態です。無論、なかに深く入って行くと、もの凄い密度になってきますが、固体とか液体状態の表面がありません。熱と太陽放射線に対抗する特殊な設計の宇宙船だと、太陽のなかに入って行くことができます。なかはプラズマ状態で、あまり長くいると,宇宙船が溶けてしまいます。ここも、宇宙空間です。 3)惑星間空間: 太陽系のなかの惑星間空間は、かなり真空に近いですが、まだ分子がかなりあります。太陽風という形で、太陽からの放射線が訪れ、銀河放射線も紛れ込んで入って来ます。 4)星間空間:ここは、真空の程度がかなり高くなり、温度も絶対零度近くの絶対温度4度か5度になります。これは「背景輻射」と言い、電磁波のエネルギーが真空に存在して、その温度換算がこのぐらいの値になるのです。ビッグバン理論の検証事実の一つが、この宇宙空間に遍在する「背景輻射」で、ビッグバンの最初のとき、もの凄い高温だった宇宙が、時間の経過と共に膨張し、温度が冷えて、しかし、後になお最初の熱の残りがあるのが、この背景輻射とされます。 真空に温度がないという人がいますが、分子運動の温度も、極端に希薄ですが存在し、背景輻射の温度も存在します。 銀河放射線が、飛び交っていて、太陽系のなかで飛ぶことのできた宇宙船では、高いエネルギーの放射線に耐えられない可能性があります。有人宇宙船だと、外殻を厚く、強固なものにしないと放射線を防げません。 5)星間空間の色々なヴァリエーション: i)ガス雲のある星間空間では、真空というより、もっとガス分子の密度が高くなります。星が誕生しているようなガス雲では、場所によっては、非常に濃いガス雲があります。 ii)銀河の渦状星雲の「腕部分」の空間は、星の密度が高く、ガス密度も高いです。しかし、「腕の隙間の空間」は、星が少なく、ガス雲もなく、真空に近い状態になります。 6)銀河間空間: 銀河系とアンドロメダ星雲のあいだの宇宙空間などは、物質密度が真空に非常に近くなります。しかし、完全な真空にはなりません。銀河系の内部空間では、銀河磁場があって、銀河外放射線をある程度抑制していましたが、銀河間宇宙空間では、宇宙を何億光年という距離飛び続けるような、非常にエネルギーの高い放射線が飛んでいます。 更に、銀河群間空間とか、銀河集団間空間だとかがありますが、大体、宇宙空間は、こういう種類です。 宇宙空間はどういうところかと言うと、上で述べたように、「真空に近い」世界です。そこでは、高いエネルギーの放射線が飛び交い、温度は、背景輻射温度である、4度ほどの温度になります(絶対零度ではありません)。物質密度は、1立方キロメートルのなかに分子一個というような、希薄さになる場所が大部分です。 >もし、人間が普段着のままでスペースシャトルから飛び出したら、 >どうなってしまうのでしょう? >当然空気が無いから気圧も無く、風船のように膨らんで破裂してしまったり >するのでしょうか? 別の方がURLを記していましたが,過去の質問のなかで、宇宙空間に人が生身のまま飛び出すとどうなるのか、という質問があり、回答があります。NASAの報告・研究では、5分間ぐらいだと生命は助かるようです。1分ぐらいだとまず生還できますし、5分だと危ないですが、ぎりぎりです。 潜水病が起こって来て、血管のなかで窒素が沸騰し、血管を塞ぎますし、その他の内臓も圧力変化で、致命的な事態になってきますが、身体が膨らんで破裂するというようなことにはなりません。肛門や口から内臓が少し飛び出してくる可能性はあります。 人の死因は窒息死になります。宇宙空間にそのままいると(というか,生身の人間の身体を置いておくと)、氷になるのではなく、乾燥してミイラになります。これは、水分が、真空に近い空間に気化して行くからで、徹底的にミイラになります。その後、もの凄く長い時間をかけて、低温になって行き,残っていた水やその他の物質が凍りつきます。 一旦、気化した水が、またミイラの身体のまわりに集まってきて、氷で覆われるという可能性もあります。 宇宙服を着ていた場合は、宇宙服が破れない限りは、ミイラにならず、何年かそれ以上の時間をかけて、氷人間になります。何故、冷却に、こんなに時間がかかるかというと、宇宙空間には、分子がほんとんどなく、熱伝導で、熱が失われないからです。「熱輻射」という形で、赤外線放射で熱が消えて行くので、時間がかかるのです。 太陽系内で、地球とか火星あたりの空間だと、太陽からのエネルギーが届きますから、人間の身体も,その他の物体も、極度な低温にはなりません。逆に、太陽に近い空間だと、段段熱くなってきて、人間の身体が焦げ始める可能性があります。やがて、燃え尽きて消えるということにもなります。 >また、放射線などの有害物質やチリなどに当たって >健康を損ねたりするのでしょうか? 宇宙空間に滞在している時間の長さ次第です。太陽系空間でも、放射線のエネルギーはかなり強く、男性だと精子が生殖能力を失う可能性があります。しかし、身体に影響が出るような放射線被爆するような時間、宇宙空間にいれば、5分を超えて、窒息死します。 5分以内に安全な宇宙船のなかなどに戻れば、被爆の影響もそれほど大きくありません。宇宙塵と衝突すれば、大きさにもよりますが、即死間違い無しです。(非常に小さいと、宇宙服が破れたり、生身だと、綺麗な孔が体を貫通します)。 >スペースコロニーの外壁から宇宙空間に止めてある戦闘機まで >主人公が普段着のまま(笑)息を止めて飛びつくという >演出があったのですが、あんなことは可能なんでしょうか? 距離が短く、1分以内ぐらいで渡ることができれば可能なはずです。
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- papua
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たいがいのことは他の方が回答されておりますので、一点だけ。 > 主人公が普段着のまま(笑)息を止めて飛びつく 息を止めてはいけません。 気圧が急激に下がった場合でも、液体が詰まっている体細胞は、それほど膨らむことはありません。しかし肺の中の空気は、急激に膨らみます。そのさいに息を止めてこらえようとすると、膨らんだ空気によって肺が破裂してしまいます(エア・エンボリズム)。 昔ダイビングをやってたとき、「緊急事態で急浮上するときは、肺が破裂しないように上を向いて口を開けて上がれ」と教わったもんです。 実際に試してみた先輩は、「口から泡がブワァと飛び出してきた」といっておりました。
- First_Noel
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#6追記です.すみません.書き漏れでした.. >しかし太陽光が当たった身体の面は,短時間でも火傷のように日焼けするでしょう. これは強烈な紫外線によるものです. なんせ地上のようにオゾン層での吸収はありませんし, 光量密度で言えば地球近傍の宇宙空間では,地上の約2倍程度ですから, 紫外線量はかなりのものだからです.
- First_Noel
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#4さんが触れられている通りで, >すごく寒いのですか?(絶対零度の世界と聞いたことがあります) については,他に実例を挙げれば,月は太陽光の当たっている面では+200℃, 当たっていない部分では-200℃程度となっています. >チリなどに当たって健康を損ねたりするのでしょうか? 宇宙でのチリには,宇宙塵の他,人工的な「デブリ」の問題があります. 当たる確率は小さなものほど大きくなりますが,小さいものだと言えます. しかし当たれば何をどうしても大概貫通してしまい,大変危険です. >昔見たZZガンダムというTVアニメで、 これは某所で「そんなことあるわけない」とか論争になったようですね. 少しの間だと大丈夫のようです. しかし太陽光が当たった身体の面は,短時間でも火傷のように日焼けするでしょう. あと,肛門をきゅっと締めておかないと,腹圧で腸が出てしまう可能性も あるでしょうね.
人間が宇宙服を着ないで宇宙空間に出るとどうなるかについて、ある本に書いてあったことを書きます。 周囲の圧力が四十七ミリメートルHg以下(地球の海水面での大気圧の約6パーセント)に落ちると、組織の内部にある水分が皮膚の表面から蒸発していく。まもなく表面の細胞は崩壊し、体内の熱も失われる。六秒もすると、細胞崩壊のプロセスは心臓と肺に達し、体内の循環を妨げる。そして急速に、無酸素状態、痙攣、腸の筋肉の弛緩といった症状がおそってくる。十五秒後には精神錯乱が起こり、二十秒後には意識がなくなる。ここで四十七ミリメートルHg以上の状態に戻ればそれから八十秒は生きていられる。さもなければ、フリーズドライ加工された串刺し肉と化しているだろう。
- aero_sphere
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温度の話だけ回答しますね^^ 温度とは分子の熱運動状態の尺度であって「絶対零度」は分子の熱運動が ゼロということなのですが、宇宙空間には地上では空気に相当する分子 が存在してない(正確には希薄すぎる)わけだから「気温」という考え方が できないはずです。 熱の3種類の伝達(「伝導」「対流」「放射」)のうち、普段の生活で 「コーヒーカップが熱くてやけどしそうになった」は(熱)伝導ですね。 「あぁ、部屋の中が暑いなぁ」と感じるのは、主に流体(空気)の対流、 「今日は日差しがじりじり熱いなぁ」というのは、太陽からの放射。 で、真空中では空気が存在しないので、対流による熱の出入りがないわけです。 この状態で光線があたる明るい場所だと汗によってその熱を発散できないため、 かなり体が熱くなりつづけます。 光線があたらない暗い場所ではどうか、、というと、 風が全く無い状態の冷凍倉庫を想像してもらえばよろしいかと思います。 風が無ければ急激には冷えることもないですが、長時間の滞在はキビシイで しょう。体からの赤外線放射で次第に熱が逃げていきます。 というわけで、放射熱の議論で、 「光線があたる場所はじりじり熱く、光線があたらない場所はすごく寒い」 と思います。
- poor_Quark
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http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=199203 にもあるように、宇宙空間で人間はすぐに死んでしまうと言うことはないようです。しかし呼吸ができないことは間違いないのでそれ以上とどまることはできません。その間に宇宙線やチリが人体にどれだけダメージを与えるかということですが、その能力のあるエネルギーの高い粒子の飛来数はエネルギーが高くなるに従って指数関数的にその数を減らします。ですので特に地球の磁場に守られている範囲内では、窒息死するまでの間に致命的なダメージをおわせるような出来事は確率的にほとんどないと想像しています。 地表にいても1平方センチあたり3分に1個程度の中性子は身体を通過しているわけですので、中性子の元となった宇宙線もそのレベルより低い確率で飛来しているのではないでしょうか。 ただ流れ星の元となっている隕石については、相対速度が弾丸の比ではないほど速いので当たり所が悪ければ即死ということもあり得るでしょう。ただ、いままでのスペースシャトルのミッションの中ではそういう出来事は聞きませんので、確率的には無視できるほどの出来事ではないでしょうか。しかし考えてみるとスペースシャトルが活動している領域は、地球の引力や磁場の影響下にある空間なので、一般的な宇宙空間とはちょっと違うのかも知れません。
- marimo_cx
- ベストアンサー率25% (873/3452)
> 宇宙空間って、どんなところでしょう? 地球上に色々なところがあるように色々です。 大気圏外の空間も生物には過酷ですが磁気圏によって太陽風から守られています。 太陽風の直撃を食らう、惑星探査機にとって過酷な空間も、太陽風によって銀河放射線から守られています。 > (絶対零度の世界と聞いたことがあります) 背景放射があるのでそういう場所は無いんじゃないですか? > 風船のように膨らんで破裂してしまったりするのでしょうか? 人体はある程度の大きさがあるからそうかもしれませんねぇ? 小物ならフリーズドライになるんじゃないですかね。 > また、放射線などの有害物質やチリなどに当たって健康を損ねたりするのでしょうか? 宇宙ステーションの中にいても太陽表面で大規模な爆発があると船外用の宇宙服を着て安全区域に退避しないといけないらしいです。(ミールではそうしていた模様) > あんなことは可能なんでしょうか? 超時空要塞マクロスのような特殊な設定がないと不可能です。
お礼
お礼遅くなりました。 ミールではそんな行事(^^;)があったんですね。 基本的にはアニメの世界の出来事で、難しいのでしょうね。。。 ありがとうございました。
- k-nksm
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真空への露出はほんの10数秒なら大丈夫なようです。 おそらくこのような事態なら、ハッチを開け放つと同時に、室内の空気も排出され、その中の流れに乗って外部に出るでしょう。 確かに、放射線もチリも問題ですが、放射線はかなりの時間が経たないと影響が出ないし、チリは相対速度の問題でしょう。 ガンダム以外でも、2001年宇宙の旅でもあったシーンです。
お礼
さっそくありがとうございます。 地上で人工的に真空を作った場合は問題なさそうですね。 あとは、温度の問題はどうなるのでしょうか? すごく寒いようですので、カチンコチンに凍ってしまったりして。。。 少なくとも、凍傷にはなりそうな気がしています。
お礼
お礼遅くなりすみません。 参考URLからさらにリンクをたどっていきまして、 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=190956 に着きました。 どうも、NASAのサイトに答えが載っていたようです。 >それによると、30秒程度では致命的な傷害は受けない >ようです。血液は沸騰せず、体も破裂しない。瞬時に >凍りつくこともない。 > >10秒位経過後に潜水病、皮膚のゆっくりした膨張が >起こり、酸欠で次第に意識を失う。その後体液が徐々に >蒸発し乾燥していく、とのこと。 おそらくこれがホントなんでしょう。」 動物実験をしてほしい気もしていましたが、 ちょっと残酷そうですね。。。 確かに、隕石は危ないですね。とんでもないスピードで 砂粒程度の粒子に打ち抜かれたりするかもしれませんね。 ありがとうございました。