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単体物質を水に溶かした時の酸、アルカリについて
こんにちは。高校化学分野での質問です。 非金属元素の性質の分野の問題集の問題を解いていたら、気体の性質から気体名を回答させる問題がありました。 そこで質問ですが、例えば、塩素を水に溶かした場合は酸性なのでしょうか、それとも酸性以外を示すのでしょうか?水は[H]+と[OH]-であり、[Cl]-が存在すると、HCl(←強酸:電離度0.91)が存在するときと同じになると思いますが、塩酸と塩素水は違うのでしょうか?違うとしたらどのようにちがうのでしょうか? 質問としては:「塩素を水に溶かした場合は酸性なのでしょうか、それとも酸性以外を示すのでしょうか?」です。 よろしくお願いします。
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順序にそってみてみましょうか、わりと強引ですけど (1)Cl2が溶けると Cl- と Cl+ に分かれます。(と思ってください。) (2)H2Oは H+ と OH- に分かれます。 (3)H+ と Cl- は HCl(塩酸)、酸性ですね。 (4)Cl+ と OH- はくっつき HClO(次亜塩素酸)になります。 構造的(並び順的)には HOCl なのですが、これが電離するとき、 OH- と Cl+ では無く H+ と ClO- となるので、こちらも酸性を示します。 (5)HClは強酸なのでほぼ全て H+ Cl- と電離していますが、 塩酸のために酸性水溶液になっているため、弱酸のHClOは、 余計に電離することができずほとんど HClO で存在しています。 >変な考えかもしれませんが、水溶液中で一部が[H]+と結合して逆に[OH]-の割合が増え、アルカリになるということはないのでしょうか? 一定の温度では水中の H+ と OH- の濃度の積は一定というルールがあります。 ですからそれぞれの分子やイオンの量の変化で見ていきましょう。(ざっくりとね) 溶ける Cl2 の量を(A)とすると Cl2 は水と1:1で反応するので、反応するH2Oの量は(A) 反応に使われなかった水のうち、電離している量を(B)とし、 それ以外の水の量を(C)とします。(全て物質量で考えてください) 溶ける前の状態、Cl2は(A)、H2Oは(A)+(C)、H+は(B)、OH-は(B) 溶けて水と反応した直後の状態、Cl-は(A)、H+は(A)+(B)、HClOは(A)、OH-は(B)、水は(C) ところが、H+ と OH- の濃度の積は一定というルールがあるので、 一部の H+ と OH- は結合して水になってしまいます。 このとき H+ と OH- から水になる量を(D)とすると、 最終的に H+は(A)+(B)-(D)、OH-は(B)-(D)、水は(C)+(D) このときの関係は(B)×(B)={(A)+(B)-(D)}×{(B)-(D)} となっています。(初期状態(中性)の時より H+ が増えて OH- が減る) H+ の量が多いので酸性を示します。 ざっくりすぎて省略している部分が多いのをご了承ください。
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- 101325
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> Cl2という物質は、水の中で反応し、反応したものが電離するのでしょうか? > それとも、電離したもの同士が反応するのでしょうか? 1999年に報告された反応シミュレーションの結果[1]からは、水の中では反応と電離が同時に起こることが予想されています。 Cl―Cl + OH2 → Cl―Cl…OH2 → Cl^-…Cl―OH…H^+ → Cl^- + ClOH + H^+ この反応機構では、Cl―Cl結合の反対側から水分子の酸素原子が近づいてきて、Cl―O結合ができると同時にCl―Cl結合とO―H結合が切れて、塩化物イオンと次亜塩素酸分子と水素イオンが生成します。 実験的な証拠は、おそらくまだないと思います。上の反応機構は、あくまでも「予想」です。 化学反応の実験をすると、生成物に何ができるかとか、反応速度はどれくらいかとか、反応物と生成物の比がいくらになるかとかは、ふつうはかなりよい精度で調べることができます。それに対して、反応機構がどのようなものかを調べるのは、とても大変なことで、よく知られた反応でも反応機構が不明なものは多いです。 [1] Z.F. Liu et al. Chem.Phys.Lett. 311 (1999) 93-101.
お礼
回答ありがとうございます。 >Cl―Cl + OH2 → Cl―Cl…OH2 → Cl^-…Cl―OH…H^+ → Cl^- + ClOH + H^+ わかり易い解説をありがとうございます。化学反応やイオン化は複雑なのですね。今後の参考にいたします。
補足
皆様には素晴らしい回答をしていただけてありがとうございます。 回答をしていただいたそれぞれの方にポイントを差し上げたいのですが、限られた方にしが差し上げることができません。この場をお借りして皆様には感謝いたします。
- Ichitsubo
- ベストアンサー率35% (479/1351)
#2です。 #5Mandhelingさんの回答も、ちゃんと正しく読みましょうね。 1行目に「わりと強引ですけど」、2行目に、「(と思ってください。)」と書いていらっしゃいます。 つまりCl^+は実際には生成していないのです。 Cl^+を存在させようと思えば高真空を必要としそうです。 >(↑)私の勘違いでしょうか?物質は(単体でも化合物でも)電離しない限りは、水に溶けてもイオンとして存在しないということでしょうか? 勘違いです。「物質は~」以下も話の前提が間違っています。 塩素Cl2は水に溶けてもそのほとんどはCl2のまま溶けています。 その一部のみが水と反応しています。 反応してできた物質が電離し、結果としてCl^-ができています。 日本語を読み解く能力がなければいかなる学問にも対応できませんよ。
補足
回答ありがとうございます。 >日本語を読み解く能力がなければいかなる学問にも対応できませんよ。 おしゃる通りです。すいません。 >塩素Cl2は水に溶けてもそのほとんどはCl2のまま溶けています。 その一部のみが水と反応しています。 反応してできた物質が電離し、結果としてCl^-ができています。 何度もすいません。Cl2という物質は、水の中で反応し、反応したものが電離するのでしょうか?それとも、電離したもの同士が反応するのでしょうか? よろしければ教えてください。
- neta
- ベストアンサー率50% (13/26)
調べてみると、25℃,1atmにおけるCl2の飽和溶液の濃度は、 [Cl2]≒0.06Mで、このとき、Cl2 + H2O ⇔ H^+ + Cl^- + HClO の平衡反応が成り立っており、約50%のCl2が反応しているそうです。 HClOはKa=10^(-7.5)と、非常に弱い酸なのでこの電離を無視して 飽和溶液のpHを単純に計算すると、 pH≒-log(0.06/2)=1.5程度の強酸性の水溶液になると思われます。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。 大変スッキリしました。
- Ichitsubo
- ベストアンサー率35% (479/1351)
#1 134さんの回答をもう一度読んでくださいね。 質問者さんの考え方は全面的に間違いです。 Cl2 + H2O → HCl + HClO 塩素を水に溶かすと、一部が水と反応して塩化水素と次亜塩素酸となる。 この塩化水素、次亜塩素酸が酸として働く。 >塩素が溶けると[Cl]-になるということだと思いますが なりません。 >水溶液中で一部が[H]+と結合して逆に[OH]-の割合が増え、アルカリになるということはないのでしょうか HClの電離度(正確に議論するならばpKa)を考えてください。 CH3COO^-など弱酸イオンならばそう言うことも起こります。 しかし、この問題は塩素の溶解とは別の問題です。
お礼
回答ありがとうございます。 >Cl2 + H2O → HCl + HClO 確かに酸性には違いないですね。
補足
回答ありがとうございます。 >塩素が溶けると[Cl]-になるということだと思いますが なりません。 (↑)私の勘違いでしょうか?物質は(単体でも化合物でも)電離しない限りは、水に溶けてもイオンとして存在しないということでしょうか? 単体物質がイオンになる指標はあるのでしょうか(例えば化合物における電離度のようなもの)? 教えていただけるとありがたいです。
- 134
- ベストアンサー率27% (162/600)
塩素は、水100mL中に25℃で0.641g溶解し、HClとHClO(次亜塩素酸)になるそうです。 どちらも酸性を示します。
補足
回答ありがとうございます。酸性を示すということですね。 ところで、塩素が溶けると[Cl]-になるということだと思いますが、なぜ酸性を示すのでしょか? 変な考えかもしれませんが、水溶液中で一部が[H]+と結合して逆に[OH]-の割合が増え、アルカリになるということはないのでしょうか?
お礼
詳細に説明していただきありがとうございました。 化学はこれから勉強するので、今後の課題として参考にさせていただきます。 回答者様には感謝いたします。
補足
回答ありがとうございます。 >(1)Cl2が溶けると Cl- と Cl+ に分かれます。(と思ってください。) ↑[Cl]+というのもあるのですね?