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CaOを水に溶かしたとき
塩基性酸化物のCaOを水に溶かしたとき、電離してCa2+とO2-になるかと思えば Ca2+と2OH-という具合に電離すると本にあります。 CaSはCa2+とS2-に電離するのに、同族のO2-は、どうしてO2-のまま、水溶液中に存在得ないのかがわかりません。
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- anthracene
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ht1914さま、補足ありがとうございます。 実際には、さらに平衡に現れるイオンや分子に対する溶媒和の効果や、イオン間の静電引力の効果もありますから、私が書いたほど単純ではないとは思います。 酸や塩基の強度は、溶媒によって大きく変化し、強さが逆転する場合もよくありますので。 説明のあくまで第一歩、問題を簡単化した場合(あるいは気相の話)なら銅説明しますか?という問いに対する返答だと思っていただけると幸いです。 なお、同様の効果は、ハロゲン化水素酸の酸性度にも見られます。 ヨウ化水素がこの系列ではもっとも大きな酸性度を持ちます。
- ht1914
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#4に対する補足です。一つ書き漏らしました。 >CaSはCa2+とS2-に電離するのに、同族のO2-は、どうしてO2-のまま、水溶液中に存在得ないのかがわかりません。 O2-+H2O→2OH- ですが S2-+H2O→SH-+OH- です。硫化カルシウムの水溶液はかなり強いアルカリ性を示します。でもこれは平衡状態になりますのでやはり、O2-とは違いがありますね。 >このO^2-イオンの塩基性が,S^2-イオンよりも強いのは,どうしてでしょう? 両者のイオン半径に関係があるのでしょうか? と書かれている内容ですね。 #5の解答でanthracene様が説明されています。 書かれている事はO2-、S2-は一つの原子に負電荷が2つ乗っている。それを負電荷が一つのイオン2つに分散した方がエネルギー的に得するのではないかという事です。狭い範囲に電荷を集中させるのはしんどいという事です。だから原子の大きいS2-の方が O2-よりもそういう変化に対する要求は小さくなると考えられるのでしょうね。
- ht1914
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#5 anthracene様の解答について >酸素イオンと硫黄イオンを比べると(このイオンの名称あってるのかな?)、 単原子または2原子の負イオンは「~化物イオン」と呼んでいます。教科書は全て統一されています。「~ide」に対応する名称です。 この場合で言うと「酸化物イオン」、「硫化物イオン」です。2原子イオンで言うと「水酸化物イオン」、「シアン化物イオン」です。 水素イオンといったときと水素化物イオンといったときは意味が変わる事になります。塩化物イオン、塩素イオンは要注意ですね。Cl-,Cl+のどちらを表しているかの混乱が起こってしまいますから。
- anthracene
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古典論的に考えれば、負電荷の反発でしょうか。 酸素イオンと硫黄イオンを比べると(このイオンの名称あってるのかな?)、前者の方が小さいです。 ですから、小さな領域に負電荷を詰め込んだことになりますから、クーロン反発で不安定化するはずです。 これが水からプロトンを引き抜いてヒドロキシドになれば、負電荷の局在化を緩和できるので、安定化するのでしょう。 結晶中だと、カチオンとのクーロン引力が働きますから、負電荷の局在化の効果は安定化エネルギーで補填されているはずです。 >希ガスと同じ 孤立していれば安定でしょうが、希ガスと同じ配置だからといって回りの分子・イオンと反応しないとは誰も言っていませんよ。 それなら、N^3-やC^4-(これは未知だと思う。錯体は知られているけど)も安定なはずです。
- ht1914
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O2-が出てくるか、OH-が出てくるかが別々の事として書かれているような印象ですね。 水の中ではイオンに必ず水がくっつきます。その時イオンと水の組み合わせでより安定な別のイオンが存在すれば単にくっついているだけではなく結合の組み替えとして現れます。 O2-+H2O→2OH-です。 酸化カルシウムは乾燥剤、吸湿剤として利用されますがこの変化が起こっています。この逆の変化、水酸化カルシウムから酸化カルシウムへの変化は加熱が必要です。加熱が必要だという事はOH-の形の方が安定だと考えていいでしょう。多くの金属の水酸化物は加熱すると酸化物に変わります。 2Al(OH)3→Al2O3+3H2O Sの場合で上の式に対応するのは S2-+H2S→2HS- です。これは炭酸イオンの次の反応と似ていますね。 CaCO3+CO2+H2O→Ca(HCO3)2 CaCO3+H2CO3 →Ca(HCO3)2
お礼
早速のご回答本当にありがとうございます。 なるほど!と うなってしまいました。 確かに,酸化カルシウムが,水に溶けて水酸化カルシウムを生じる変化は発熱! この逆は,吸熱変化ですね。 これは,そのままOH-の方が安定である証拠になりますね。 でも,なぜO^2-は水溶液中では,安定に存在できないのでしょう。 希ガスと同じ電子配置は安定なのでは? 安定ならば,水溶液中に存在したっていいはず・・・という気がします。 確かに O^2- + H2O →2OH^- O^2- + H3O^+ →OH^- + H2O のような反応がおこることは,想像できます。 でも,どうして?どうしてO^2-は水溶液中に存在できないの?って思ってしまうんです。単に水和しただけのO^2-イオンというのは,存在し得ないのでしょうか? それから,もう一つ。 このO^2-イオンの塩基性が,S^2-イオンよりも強いのは,どうしてでしょう? 両者のイオン半径に関係があるのでしょうか? この点についても,どうか教えて下さい。
直接御質問者宛ではなく#1のお答えですが、 非難しているのでは無いのでお気を悪くしないで下さい、 酸化物イオンと酸素分子はかなり違った代物ですので酸化物イオンが酸素分子になって溶液外に出て行くには電子を奪ってやらねばなりません。 水の電気分解が良い例です。 水酸化物イオンOH-は酸化物イオンO^-2の共役酸の一つです。 #2のお答えに細かく述べられています。
- anthracene
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O^2-の塩基性が極めて高いためではないでしょうか。 私もこれの塩基性は知りませんが、無機化学の本など見ても、水溶液中で存在するイオン種としては載っていません。 普通、結晶中で格子エネルギーにより安定化されていないと反応性が高すぎて存在しえないのでしょう。 S^2-との差は、両者の塩基性(あるいは共役酸であるH2O、H2Sの酸性)の差でしょう。 一般に、チオールRSHは対応するアルコールROHに比べ高い酸性を持ちます。 逆に言えば、硫黄のアニオン種の塩基性はアルコキシドよりも低下します。 (その一方で、求核性は高いので混乱を招きやすいのですが) この場合も、同じことではないでしょうか? 族が同じだからといって、性質は全部が全部イコールではありません。 同じところ、違うところを一つ一つ検証するのも化学の醍醐味のひとつです。
O2は気体になって水溶液の外に出て行ってしまいます。 そうなるとイオンバランスは保てませんよね? なのでOH-という状態で水に溶けていなければなりません。 よく言う、酸素が水に溶けた状態というのは詳しく言うと水酸化 したということなんです。
お礼
ありがとうございます。 みなさんの議論は,私には少し難解なのですが, 少しずつわかってきたような気がします。 一人で荷物を背負い込むよりも みんなで持った方が安定である・・・?というような意味合いですよね。 ありがとうございました。