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製鉄・・転炉に鉄スクラップを入れる理由は何ですか?
子供が夏休みで理科の自由研究をしています。 製鉄所に見学に行った様子をまとめているのですが、転炉に銑鉄と一緒に鉄スクラップを入れるのはどうしてか疑問があるようです。 製鉄所の見学担当の方に電話したのですが、電話を受けた人は分からないようで、 男性の職員に聞かないと分からないと言われました。 どうして鉄スクラップを入れるのかご存知の方いらっしゃいましたらよろしくお願いします。
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お尋ねでしょうか。m(__)m >スクラップを入れると丈夫になる…ってのは私は知りませんでしたが、化学的な面から考えると、No3 の方の「冷却の為」というのが大きいかもしれません。 転炉では溶けた鉄に酸素や空気を吹き込んで、中に溶けてる炭素を燃やして高熱を出します。 あまり温度が高くなりすぎると鉄まで燃えてしまうので、酸化鉄が多い鉄が出来ちゃいます。 酸化鉄は鉄をボロボロにしやすくする性質があるので、何らかの方法で除去する必要があり、それがさっきの回答のフェロマンガンという物を還元剤として入れる方法です。 そのほかに、温度その物を上がり過ぎないようにする為にスクラップを入れてこれが溶ける事である程度熱を消費させる、という事は十分考えられます。 恐らく長年の製鉄技術の蓄積から得たノウハウなのでしょう。 先の回答は百科事典に出てた物ですが、この回答は想像でしかない事をご容赦ください。
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- keer
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単なる鉄スクラップのリサイクルという面ももちろんありますが。 生産量を増やす目的(中国を中心に鉄鋼の需要が増えています)と二酸化炭素排出量削減(京都議定書なんてモノがありましたね)の目的と転炉内温度冷却の目的ですね。 鉄スクラップを単に溶かしただけだと不純物が多くなってしまうので転炉に入れて酸素を吹き付けて不純物を除去します、こうすることで溶かしただけよりも高品質な鋼になります(高炉の場合は鉄スクラップのみを原料にすることは有りませんが)。 転炉での鉄スクラップ消費は03年度において生産される粗鋼の僅か6%程度です、一方電炉では95%近くにもなります。 粗鋼のシェアは電炉25%、高炉75%程度の比です(最新のデータだともうちょっと電炉の割合が増えてるかも)。
お礼
転炉内温度冷却の目的ですか。よく分かりました。 粗鋼のシェアも教えて頂き、参考になりました。 どうもありがとうございます。
- equinox2
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リサイクルの観点からですとこんな情報はいかがでしょうか。 http://www.eic.or.jp/library/g-guide/sample/lecture/steel.html
お礼
早速見てみました。とても分かりやすかったです。 リサイクルの観点からも、鉄スクラップは必要なのですね。 ありがとうございまいした。
- myeyesonly
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こんにちは。 鉄材を再生する為に、もっとも丁度良い工程・機材が転炉だからです。 溶鉱炉に投げ込んでも鉄には違いないですから構わないのですが、既に鉄になってる物を鉄鉱石と一緒に精錬してもその分の溶かす熱量を食うだけであまり意味がありません。 転炉に入れる物は銑鉄ですからもっとも純度の低い鉄です。 回収鉄材は大抵は「鋼」と呼ばれるもっと精錬した状態の物ですし、銑鉄で作った製品を入れたって問題はないわけです。 銑鉄を原料として使う炉に平炉と電気炉がありますが、平炉は構造上、溶けた銑鉄を入れる口しかないので、鉄の塊を入れられません。 電気炉は入れられますが、大量の電気を食うので鉄再生に使うにはもったいないです。 #特殊な鉄合金や高純度鉄などの場合は入れる事があります。 というわけで、上に口が開いていて投げ込む事が出来る転炉は丁度いいわけです。 また、転炉では精錬の途中でフェロマンガンなどの鉄合金のくずを入れます。 これは精錬過程で空気や酸素を吹き込む為、鉄も少し燃えて酸化鉄になってしまうので、それと反応(還元)させて酸化鉄を鉄にして回収する為です。 こういう具合に工程上に鉄くずみたいな物を放り込む過程があり、好都合なわけです。
補足
詳しいご回答ありがとうございます。 鉄スクラップを溶鉱炉に入れず、転炉に入れる理由は分かりました。 リサイクルの観点からもスクラップを入れるのは有益だと思うのですが、確か説明をしてくれた方が、スクラップを混ぜると鉄が丈夫になるようなことを言っていました。 どうしてスクラップを入れると丈夫になるのかが疑問です・・・。
お礼
度々すみません。(^^;; 温度が高すぎるとよくないのですね。納得しました。 どうもありがとうございました。(人-)