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親王の立場
平安時代の宮廷社会における親王の立場とはどのようなものでしょうか?詳しい方よろしくお願いします。かなり切実です。お勧めのサイトとか合ったら教えて欲しいです。
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- hansenkoh
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源氏物語とかその関連サイトを読めば大体解るとは思いますが…… 親王の立場は、母によって変わります。 母親が藤原氏の出で後宮の七殿五舎のどれかを賜っていれば、藤原氏である祖父や叔父たちの後推しで元服後幾らもしない内に朝廷の要職に就くことができます。 立太子されていれば次の天皇として東宮御所に住み、他の親王とは一線を画した生活を送ることになりますが、政争で廃太子される事もあるので気が抜けません。また即位して数年で退位、出家とかもありましたね。 これとは別に、もちろん父である天皇からの援助もあります。 ただし光源氏のように、母親の覚えが目出度ければ、ですが。母親の身分が低ければ低いほど後宮でも地位が低く(光源氏の母上は帝の溺愛を受けたけれど、それでも身分が低かったので中宮・皇后にはなれへんかった)、親王と言っても名ばかり、成長したら母親の実家の小さな屋敷や所領を受け継ぐだけ──ならいっそ、と出家する方もいらっしゃったことでしょう。 まあ中には身分が低くても裕福だったり、逆に自身で大貴族の娘を夜ばいして逆玉、なんて親王さまもあらっしゃったでしょうけど。 むしろ悲惨なのは内親王ですよ……内親王は親王以外と結婚しちゃいけないんですよ(もちろん兄弟の親王もダメ)。 賀茂斎王や伊勢斎宮になっても悲惨。一生独身で母方が貧乏ならもっと悲惨。 基本的に親王は元服の夜に北の方が決まります。適当な年齢の内親王が選ばれて、添臥といって初夜を迎えて初めて一人前、というわけです。まあ元服年齢が10~12に下がってからは文字通り一緒に寝転がって「お休みなさい」だったそうですが。 ですから、親王は元服して宮廷社会に出る頃には出自でパキッと身分が別れています。 東宮、実家権力でトップ官僚(でも既に正妻有り)、自力で高級官僚(でも既に正妻有り)、実家の持ち屋敷で隠居生活、母親の幽霊屋敷で貧乏生活、実力でエリート僧侶、のんびり僧侶。 光源氏の場合はこの辺りを心配した帝が「源氏」姓を賜ってわざと臣下に格下げしています。母方の実家が頼りにならなかったので、自分が崩御しても自力で道を切り開けるよう敢えてそうしたのですね。