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p-tert-ブチルフェノールについて
フェノール類に水酸化ナトリウム水溶液を加えると、OHのHが離れ、Naがひっつくので、水酸化ナトリウム水溶液に溶けるという事が教科書に載っていました。 しかし、p-tert-ブチルフェノールの固体に水酸化ナトリウム水溶液を加えても溶けませんでした。 私は、ブチル基が反応を妨げていると考えているのですが詳しくわかりません。 どなたか、ご回答くださると幸いです。 よろしくお願いします。
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No.1でも既に述べられていますが、ナトリウムフェノキシドはこの場合でも生成するものの、パラ位のt-ブチル基が疎水性を高めているため、親水性が下がってしまって溶けなくなっています。 質問者さんが反応云々と言っているのが、t-ぶちる基は結構強力な電子供与基なのでフェノキシドという陰イオンを不安定化するからだ、という理屈なら確かにその通りなのですが、実際にはこの陰イオンは容易に発生します。 確かにイオン性化合物は水への親和性は通常の有機物に比べ高まります。No.1の例とは逆に陽イオンを形成する場合の話ですが。 トリエチルアミンは水に溶けませんが、塩酸を加えて、アンモニウム塩とすれば水への溶解性は上がります。 しかし、これも質問の場合と同様に程度の問題です。アミンのアルキル鎖をもっと伸ばしてしまうと、水には溶けにくくなっていきます。
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- ht1914
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>フェノール類に水酸化ナトリウム水溶液を加えると、OHのHが離れ、Naがひっつくので、水酸化ナトリウム水溶液に溶けるという事が教科書に載っていました。 フェノールやナフトールの溶けるのやってみられたのではないのですね。サリチル酸はどうですか。 フェノールは常温で固体(融点42℃)です。たいていピンの中で凍っています。温めて融かして使います。水が混ざっていると溶けています。取りだしたフェノールに水を加えます。水の上に浮きます。水酸化ナトリウム水溶液を加えてよく振ると均一奈溶液になります。塩酸を加えると再び二層に分離します。割合と速く起こる反応です。でもこれを固体のフェノールに対してやると違ってくるでしょう。親水性の弱い固体を水溶液と反応させるというのは難しいことです。取り出すときに温めるということをやっていますので固体ではやったことがありません。でもナフトールではやりました。高等学校の実験でジアゾ染料の合成が出てきます。2-ナフトール(2~3mmの固体)を水酸化ナトリウムに溶かす操作があります。 2-ナフトールは水に溶けません。軽くて水に浮く固体と水酸化ナトリウムとを反応させるためには加熱と撹拌をかなり時間をかけてやる必要があります。 >しかし、p-tert-ブチルフェノールの固体に水酸化ナトリウム水溶液を加えても溶けませんでした。 どの様な操作をされたのでしょうか。上でナフトールについて書いたような溶け方を踏まえたものなんでしょうか。 もしかしたら水に溶けない酸化銅が硫酸には溶けるという反応と同じような溶け方をイメージされていたのではないでしょうか。 ついでです。 同じ考え方でカルボン酸は水酸化ナトリウム水溶液に溶けます。フェノールよりもよく溶けるはずです。サリチル酸では確かにそうです。 ステアリン酸ではどうなるでしょうか。ステアリン酸は見かけも、手触りもロウそのものです。 ちいさな塊を水酸化ナトリウム水溶液に入れてもただ浮いているだけでしょう。でも溶けるはずですね。このギャップをどう解消しますか。 かなりの時間、加熱と撹拌をすれば溶けるでしょう。溶けた後の溶液はセッケンの乳濁液になっているはずです。脂肪酸のNa塩がセッケンですから。ステアリン酸を材料にしたセッケンは固形のものだと思います。
フェノールは弱酸でその塩は水溶性の限界にあります。 フェノールに非親水基をつけると当然親水性は低下します。 簡単に言えば、メタノール、エタノールは水に溶けるがブタノールになると完全には溶解しないように親水性基にも限界があるということでしょう。