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処理の仕方で値が変わる!?
先日、重力加速度の測定を目的とした実習を行いました。 方法は“おもりに記録テープを付け、自由落下させて放電タイマーで1打点ごとの距離を測る”というものでした。 ちなみに1打点の周期は 1/50 秒で測定しました。 実験後、結果から二通りのデータ処理を行いました。 (1)記録テープを1打点ごとに切り、グラフに貼ってv-tグラフを作成すし、直線の傾きを重力加速度とする (2)1打点ごとのテープの長さから、平均の速さ、加速度を求め、その求めた加速度の平均値を重力加速度とする すると、(1)で求めた重力加速度が 9.63[m/s2] 、(2)では最小二乗法で求めた重力加速度が 9.50[m/s2] となりました。 なにが原因でこのような事になってしまったのでしょうか?四捨五入は最後以外していないのですが・・・。
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実験値が計算値より小さくなっているのは、おもりがテープに付いていたからだと思いますよ。 テープがあることによって、上側に引っ張られますし、そのテープも1/50秒ごとに打点されるため、この瞬間でも僅かに上側に引っ張られたからでしょう。 また、加速度の計算は(1)の方が正確なものですから、(2)の方が悪くなることも分かります。(このことは、加速度の求め方から分かりますよね。)
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- Mr_Holland
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#4です。 お礼を拝見しました。 >(1)で求めた移動距離が 0.2862m >(2)で求めた移動距離が 0.2859m >一次方程式は有効数字3桁の y=9.63x+0.72 となり、0.00~0.18秒後の面積を求めると、 0.2862 という結果になりました。 (1)と(2)で求めた移動距離の数値が有効数字3桁目で異なるのは、一次方程式近似で求める際に、有効数字3桁で丸めたことが原因でしょう。 有効数字3桁で丸めたということは、その後の計算で得られた結果は、最大でも有効数字3桁までしか信頼できず、3桁目に±1程度の違いが生じる可能性がありますので。 もっとも、この実験で得られる加速度や移動距離は、有効数字2桁が限界でしょう。なぜならば、時間の有効数字が2桁だからです。計算の結果得られる有効数字は、もっとも少ない有効数字に引っ張られますので、3桁目以降は無意味になります。そのため、レポートなどにまとめるときは、この点を意識して2桁で抑えたほうがいいでしょう。
お礼
全てが分かりやすい回答でとても参考になりました。 また困った時などはよろしくお願いします。 どうもありがとうございましたm(_ _)m
- Mr_Holland
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#3です。 お礼をありがとうございます。 お役に立っているようで嬉しく思います。 まず、#3を見直して、誤記があることに気づきましたので、次のように訂正させてください。(ちなみに、#3の説明の流れを変えるものではありません。) > A2=1/{t^2(n-2)}・{ X(n)-X(n-1)-X(2)-X(1) } ・・・・☆2 (正) A2=1/{t^2(n-2)}・{ X(n)-X(n-1)-X(2)+X(1) } ・・・・☆2 ( X(1)の前の符号をマイナスからプラスへ変更。) さて、ご質問の内容ですが、 >(1)と(2)の結果から移動距離を求めました。すると >(1)で求めた移動距離が 0.2862m >(2)で求めた移動距離が 0.2859m >となりました。 >私は >≪移動距離はどちらも測定データをくまなく利用しているので、四捨五入をしない限りは、値は同じになる≫ >と思ったのですが、正しいでしょうか?(一次方程式は数値を四捨五入しました) 移動距離はどのように求めたのでしょう。 最も簡単な方法は、X(n)-X(1) で求めますので、加速度の処理の仕方に関わりなく、移動距離が得られると思うのですが、どのような計算式で求められましたか? (移動距離)=(1/2)×(加速度)×(時間)^2 で求めたわけではないですよね。それでしたら、求めた結果が変わるのも分かるはずですからね。 残念ながら、計算式が分からないと何ともいうことができません。 ただ、得られた数値の処理で四捨五入などの丸めをしないことに拘っておられるようですが、いくら頑張っても計算機を使う以上数値が丸められることはご存知ですか? 大まかに言えば、8桁の電卓を使っていれば、有効数字の9桁目以降は切り捨てられますし、エクセルなどを使っていても有効数字の桁数は増えますが、所詮どこかの桁で切り捨てられて、丸められた結果しか表示されません。 したがって、どんなに頑張っても計算機を使っている以上、計算機誤差は避けられないことに注意してください。そして、計算機の性能上、どの桁まで信頼できる数字が計算できるかに注意を払う必要があります。 「一次方程式は数値を四捨五入しました」とありますが、どこの桁(或いは、有効数字何桁)で丸めたのでしょうか? その丸めた場所によっては、ひょっとしたら、計算結果に差が出た理由がそこにあるのかもしれません(もっとも、計算式が分からなければ何ともいえませんが)。
お礼
(移動距離)=(初速度)×(時間)+(1/2)×(加速度)×(時間)^2 で求めました。[この式をグラフの面積を求める事より確認する]というのが目的です。 一次方程式は有効数字3桁の y=9.63x+0.72 となり、0.00~0.18秒後の面積を求めると、 0.2862 という結果になりました。
- Mr_Holland
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#1です。 お礼を拝見しました。 >すいません、(1)が最少二乗法で求めた値でした。それでも(1)のほうが正確ですよね? (1)が最小自乗法だということは文意から承知していました。 確認ですが、(1)と(2)は同じ実験データに異なる処理で加速度を求めたら、値が違っていたという意味ですよね。そして、(1)は最小自乗法から1次方程式近似の傾きを求め、その値を加速度としたわけですよね。 でしたら、(1)の方が精度がよさそうだということは頷けます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%B0%8F%E4%BA%8C%E4%B9%97%E6%B3%95#.E4.B8.80.E6.AC.A1.E6.96.B9.E7.A8.8B.E5.BC.8F.E3.81.B8.E3.81.AE.E8.BF.91.E4.BC.BC >加速度の求め方というのは、平均の値を計算でしょうか? データ処理の仕方のことを言っています。 この処理の仕方が、精度に影響を与えていると思います。それは以下に示しますように、(1)の方法はデータ全体をくまなく利用しているのに対し、(2)は処理の過程で間のデータが抜け落ちてしまい一部のデータしか利用していないことによります。 なお、ここからは少々数式を使って説明しますが、もし高校で数列や統計を習っていなければ理解できないと思いますので、その場合は、≪≫内の結果だけを読んでいただければ結構です。 まず、(2)の処理の仕方について説明します。 記録テープ上のi番目の打点の変位をX(i)(1≦i≦n)とし、記録時間間隔を一定のtとします(簡単のために一定としましたが、データ処理上もきっと一定として計算していますよね。)と、i番目の速度V(i)とi番目の加速度A(i)は次のようになります。 V(i)={ X(i+1)-X(i) }/t 1≦i≦n-1 A(i)={ V(i+1)-V(i) }/t ={ X(i+2)-2X(i+1)+X(i) }/t^2 1≦i≦n-2 ここで、平均の加速度A2( (2)の方法による加速度という意味です)を求めますと、次のようになります。 A2=1/(n-2)・[i=1→n-2]ΣA(i) =1/{t^2(n-2)}・[i=1→n-2]Σ{ X(i+2)-2X(i+1)+X(i) } =1/{t^2(n-2)}・{ X(n)-X(n-1)-X(2)-X(1) } ・・・・☆2 ≪この式☆2を見ますと、(2)のデータ処理で平均の加速度A2を求めると、計算に使われる変位データは、 X(1), X(2), X(n-1), X(n) の4点(最初の2点と最後の2点)だけになっていることが分かります。 したがって、もしこの4点で誤差が大きく出てしまえば、間のデータがいくら精度がよくても、精度の良い加速度を求めることができないことを意味しており、(2)の方法は誤差に敏感であることが分かります。≫ 一方、(1)の方法では、V(i)を求めるところまでは(2)の方法と一緒ですが、その後 v-t グラフで最小自乗法による1次方程式近似で傾きを求めていますので、その式に代入して加速度A1を求めてみますと、次のようになります。 A2={ (n-1) [i=1→n-1]ΣitV(i) - [i=1→n-1]Σit×[i=1→n-1]ΣV(i) } / { n [i=1→n-1]Σ(it)^2 - ( [i=1→n-1]Σit )^2 } =6/{t^2・n(n-1)(n-2)}・{ (n-2)( X(n)+X(1) )- 2 [i=2→n-1]ΣX(i) } ・・・・☆1 ≪この式☆1を見ますと、(1)の処理で得られる加速度は、すべての測定データをくまなく利用していることが分かります。したがって、(2)の方が誤差に対して鈍感であることが分かります。≫ >極端な話ですが、もっと多くの区間の加速度を計って平均すると、より(1)の結果に近づくということでしょうか? 上記で説明しましたように、(2)の方法では、いくら測定点を増やしても、間のデータは抜け落ちてしまいますので、あまり意味はありません。 また、(1)の方が値として信頼できそうだということは分かりますが、(1)の値が真値とは限りませんので、「より(1)の結果に近づく」という表現は適切ではありません。もし、このことを言いたいのであれば、より真値に近づく、と言ったほうがいいように思います。(ひょっとしたら、(2)の方が真値に近いかもしれませんのでね。ちなみに、この実験で求められる記録テープの加速度は、重力加速度と一緒にはなりませんので、誰も記録テープの加速度の真値を知ることはできません。)
お礼
素晴らしく分かりやすい説明ありがとうございます。 ≪この式☆1を見ますと、(1)の処理で得られる加速度は、すべての測定データをくまなく利用していることが分かります。したがって、(2)の方が誤差に対して鈍感であることが分かります。≫ (1)の方が誤差に対して鈍感・・・ですよね?汗 また質問をして申し訳ないんですが、(1)と(2)の結果から移動距離を求めました。すると (1)で求めた移動距離が 0.2862m (2)で求めた移動距離が 0.2859m となりました。 私は ≪移動距離はどちらも測定データをくまなく利用しているので、四捨五入をしない限りは、値は同じになる≫ と思ったのですが、正しいでしょうか?(一次方程式は数値を四捨五入しました)
- ht1914
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同じ事をやっていますね。テープを直接貼るか、長さだけを別に記録するかです。95か96の違いはほとんど意味を持たないと思います。 v-tグラフの直線性はこの差を問題にするほどきれいではなかったはずです。 なぜこういう事をやったのですか。意図がわかりません。 私はむしろ5打点ずつまとめて長さを測るというのが処理を変えるという意味では効果があると思うのですが。 テープのはためきによる打点間隔の揺らぎを消すことが出来ます。5打点をまとめると測定点が不足するようであれば5打点移動平均でやるといいでしょう。5打点での平均の速さが(1/50)秒ごとに変化するというやり方です。 12345 23456 34567 ----- 加速度の値が9.8よりも小さくなる理由はテープを引っ張っていることによりいくらかブレーキがかかっているということでしょう。#1のご回答の通りだろうと思います。
お礼
すいません、(1)が最少二乗法で求めた値でした。それでも(1)のほうが正確ですよね? 加速度の求め方というのは、平均の値を計算でしょうか? 極端な話ですが、もっと多くの区間の加速度を計って平均すると、より(1)の結果に近づくということでしょうか? ?ばかりですいませんm(_ _)m