失語症の人に対してよく使われる言葉ですが、失語といっても、言葉は理解できるが、それに対して発音して答えることが困難な場合を運動性失語といいます。
相手から言われた言葉を理解できるのですが、それに対して発音して答えを返すというのが困難な状態。
なぜかというと、脳の中の発生をする司る部分がダメージを受けてうまく機能しないから。
そういう人には「はい」「いいえ」で返事ができる質問にすればいいわけです。
すると「そう」とか「はい」もしくはうなずいて返事を返せます。
ところが、「この映画をご覧になってどうですか」
これだと、「はい」か「いいえ」で答えられません。
質問の意味を理解できるが、発音が難しいので答えられない。
つまり失発音 みたいなものです。
(症状のレベルによっては「あの映画はね」までは言えたりします。)
で、ウエルニッケ失語症の場合、発声を司る部分に問題はありません。
が、言語という概念が無い。
ウエルニッケ失語症の人にとっては、相手が言った音は言語という意味のあるものではなく、音でしかないわけです。
小鳥のさえずりのようなもので、意味がある音だと認識しない。
言語という概念が無いんです。
つまり失言語概念。
(これもレベルによっては「ごはん」とか自分に身近でよく聞く言葉は、それが食事を意味するとわかる人もいます。)
聞えた通りを真似て発声してかえしたり、「ママがキリンをおいしい」など 音と音をつないで発声したりします。
意味のある音として使っているわけではなく、頭の中に出ていたものを音として発声しているだけ。
簡単に言うと、ブローカー失語症の人は言葉はわかる。
ウエルニッケ失語症の人は、言葉という概念が無い。
お礼
わかりやすし!