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対流はどうして起こるのでしょうか?
空気は暖められると上空に昇り、冷たい空気が下がってくる、いわゆる対流です。これはどうして起こるのか? 気体の温度が高くなる、ということは気体の分子の平均速度が大きくなることであり、速度が大きくなれば気体の分子間の距離が平均的に長くなり、密度が小さくなる、と言うことは分ります。もし暖かい空気と冷たい空気が風船のようなもので閉じ込められているのであれば、暖かい空気が密度が小さくなって軽くなって上に行く、というのは分るのですが、実際の空気は風船で閉じ込められているわけではありません。分子は自由に飛びまわれる状態にあります。なのに、平均速度の速い分子の一団があたかも閉じ込められているかの如くに上空に一団となって昇って、平均速度の遅い一団の空気と入れ替わる、というのは理由がイメージできません。速度の速い空気と遅い空気が混じりあう前に、どうしてお互いが一団となって入れ替わってしまうのでしょうか?なにか風船のようなものがあるのでしょうか?目に見えない引力?
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温度差があるときに、温度が一様になろうとする場である前提で考えて見ます。 対流が起こるのはそのほうが効率的に温度が一様になるからだと思います。 鍋に水を入れて火のかけてお湯を沸かします。 鍋の中の水の下層と上層との温度差が小さいときは質問者様の考えるような熱のやり取りがなされ、温度差が閾値を越えて大きくなると対流が起こります。 空気の場合、空気という分子があるわけではなく、混合物であることと、さらには水蒸気の含有率によっても対流に対する影響力が替わりますのでモデル化した回答は難しいと思います。気象のレベルで考えるのならば「あたかも」風船で囲われているように空気が振舞うと考えると現実を近似的に都合よく説明できるということではないかと思います。「空気の断熱変化」などという考え方はそうみなしていると考えられます。
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>今思いついたのですが、気体と液体は対流します。固体はどうですか? 質問者の言われる「対流」と、私たちの(と言ってよいかどうか、少なくとも私の)考えている「対流」とは根本的に違っているのではないか、という気がしてきました。
お礼
申し訳ありません。変な質問でした。 固体は分子間引力が強くて、分子の移動がないから対流などするはずがないですね。ということは気体や流体でもエネルギーが移動するのでなく、分子そのものが移動して対流が起こっている、ってことでしょうね。 木などでは熱の移動そのものもなかなか起きないし、また疑問が涌いてきました。
- YHU00444
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ANo.13の参考ページ 「ボルツマン方程式」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%9E%E3%83%B3%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F 「ボルツマン方程式東西事情」 http://homepage3.nifty.com/onami/sonota/boltzman.html >「連続体力学」と「希薄気体力学」の境界で何が起こるか、 >学生実験で見せてもらった例をご紹介します。 > >直径10cm弱くらいの小さな中空のガラス球(チャンバー)が >二つ、横に並んでいます。二つのチャンバーは、太目のガラス管 >で、真横につながっています。この管の中には、小さな羽根車が >あって、管の中に空気の流れが生じると、回転して、その流れの >向きがわかるようになっています。それから、チャンバーは、 >上の方でも、もう少し細い管でつながっています。要するに、 >その中を空気が環状に流れるようになっています。 > >電気ヒーターで、向かって左側のチャンバーを加熱してみます。 >温められた空気は軽くなり、上昇しますから、空気は時計周りに >回りはじめます。両チャンバーの間で回る羽根車は、空気が左向き >に流れている事を示します。 > >次に、器具全体の中の空気をうーんと吸い出して、同じ実験をして >みます。すると、羽根車が、さっきとは逆方向に回りはじめます! >これが「希薄気体」の世界です。 > >温められた左チャンバーの中では、空気分子の運動が激しくなります。 >空中を飛ぶスピードが上がります。羽根車の羽根には、両チャンバー >から飛んでくる空気分子が、左右各々の面にぶつかっては跳ね返って >いきますが、左からぶつかってくる分子の方が運動量が大きく、 >しかも単位時間当たりにぶつかる数も多くなるので、羽根は右に >向かって押されることになるのです。 > >とまあ、原理的には面白いことも起こるのですが、これを数式で表現 >するのは大変です。
- YHU00444
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まぁ還元主義は否定しませんけども、京大の航空宇宙じゃあるまいし、いくら何でもすべからくボルツマン方程式から始める必要はないわけで、その場に応じて簡単でエエ加減な概念を使って説明できればそれで十分でしょう。 ※だいたい、ヒルベルトですらまともに解けなかった方程式を厳密に扱うこと自体に無理があるのだし。 とりあえず、風とは何か?、圧力とは何か?を分子運動論的に考えて、それが破れる条件を適宜チェックする程度でやれば良いのでは。(ボルツマンのH定理やエルゴード仮説はその先の話として追々理解すればいい)
お礼
申し訳ありません。 私のレベルでは理解不能です。 もう一度勉強して出なおします。
- YHU00444
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>「たかがナノオーダーの距離を動いたぐらいで影響あるわけないでしょう。」エネルギーの移動が簡単には起こらない、と仰っているのでしょうが、例えば「音」はどうですか?空気の分子自体は多分ナノオーダーでしか移動していないと思うけど、音というエネルギーは秒速300mで移動していますよね。エネルギーは移動するんではないでしょうか? エネルギーは気体分子同士の(弾性)衝突によって移動しますが、たかがナノオーダーを移動するだけでは移動しません。 というか、どうやら気体分子運動論の基本を理解されていないようですので、まずは高校の教科書を復習されることをお勧めします。(ここで一々手取り足取り教えるのは大手間に過ぎる) まぁ、音速の概念を理解できているのなら、それがマクロなパラメーターで記述できることは当然ご承知のことと思いますし、それらの物理量が分子運動論とどのように関わるかを見れば済む話ではあります。
お礼
ありがとうございます。 気体分子運動論を勉強してみます。
- YHU00444
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○マクロの気体混合が分子レベルの運動によらないことの説明↓ http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/bukka/member/yyosuke/lclec_text/chemliq04_c06.htm >煙突から出た煙が空気中に拡散していく現象は、一見狭い意味での >拡散のように見えます。けれどもこれは煙と空気の流れが複雑に >ない混ぜられた過程(分散 dispersion)です。 >煙突から出た煙の分散は煙の成分の化学的性質にあまり依存しません >し、狭い意味での拡散から予想されるより千倍以上もの速さで拡散 >していきます。 > >分散でも(狭い意味での)拡散同様に、分子はある距離移動しては、 >またでたらめな方向に向かって運動していきます。けれどもこれは >個々の分子の運動ではなく、分子の集団としての運動、流体の乱れた >流れ(乱流)によるものです。 (中略) >よく水にインクを1滴垂らして、それが拡がっていくさまを >(狭い意味での)拡散の例に出されることがあります。 >けれどもこれはもっぱら分散によるもので、適切な例とは言えません。
もう皆さんがいろいろと述べられていますが、最初の質問に立ち返って私なりに整理してみます。 質問者は >分子は自由に飛びまわれる状態にあります から >速度の速い空気と遅い空気が混じりあう はずだ、とお考えだと思われます。 質問者は分子をあたかも大空を飛びまわる鳥の群れのようにイメージしてはいないでしょうか。そうであれば、空中で出会った2種類の鳥の群れはたちまち入り混じってしまうように、ふたつの空気塊がすぐに混じりあってしまうであろうと考えるのは無理もないでしょう。 しかしその自由とは、たかだかナノメートル単位の範囲内のことなのですから、センチメートルやメートル単位の大きさの空気塊は、No.7のお答えのとおり >気体分子が押しくらまんじゅう状態で移動しているだけなので、別に何の不思議もありません。 なのです。それが私がNo.5で申し上げた、ミクロな事象とマクロなものとを同列に扱わないほうがよい、ということです。 それと質問者が言われる >速度の速い空気と遅い空気が混じりあう とは、言い換えれば「暖かい空気塊と冷たい空気塊とが混じりあう」ということですよね? しかし、たとえ対流が起こらないとしても、No.9のお答えのように、暖気塊と冷気塊とはそう簡単には混じりあわないのです。 暖気塊と冷気塊とを触れさせておくと、やがて両者の温度差はなくなりますが、それは両者の混じりあいによるよりは、暖気から冷気への熱 の移動によるもののほうが大きいのではないでしょうか。 質問者がこだわる分子の動きを使って言い換えれば、暖気塊の分子の動きが分子どうしの衝突を経由して冷気塊へ伝わり、両者の分子の動きが平均化されるのではないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 今思いついたのですが、気体と液体は対流します。固体はどうですか? 鉄の棒を縦にして下から暖めたとします。しばらく暖めておいて、火を止めて置いておいたら、下の方が冷たくなって、上が温かくなりますか?
- YHU00444
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なお、マクロスケールで液体や気体がいかに混じり合いにくいものであるかについては、以下のページに記述があります。 http://www.gfd-dennou.org/library/gfd_exp/exp_j/doc/su/guide01.htm 「http://www.mirc.jha.or.jp/knowledge/current/index.html」の6番 キーワード:気体の粘性
お礼
ご紹介ありがとうございます。 確かにお風呂のお湯の温度を見ると、なかなか気体や液体の分子が混じりにくいことは実感できます。分子のナノメートルレベル(液体ならもっと短い?)の運動ではエネルギーが均一になるのは無理、って事ですね。 混じらない、だから風船の様に一団となって行動する、って事でしょうか? でもそこがよくわからないなあ。
- Alpinia120
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No6です。 >でも分子の動きレベルで考えるとよく分かりません。 私もよくわかりませんが、次のように考えたらどうでしょうか。 分子レベルで下層の暖かい空気が活発に動き回りひとつ上層の冷たい空気と混じりあい、あるいはエネルギーを分け与えて下層から上層へと(高温の状態が、あるいはエネルギーが)伝わっていく。 しかし、分子の数は非常に多いので部分的に速く伝わるところと遅いところができる。「ゆらぎ」が発生する。 すると高温にゆらいだところはあたかも風船でくるまれたかのように上昇し、そのために空気塊が抜けたところを周囲の相対的に冷たい空気が補うように入り込む。上層からさらに冷たい空気塊が補充される。 対流になっている。 対流しながらも分子レベルの熱の移動や運動量の受け渡しなども引き続きなされているが、その効果は対流の効果の比ではない。 うまくイメージしていただけるかどうかわかりませんが、このような兼ね合いではないでしょうか。 とても”回答”というものではありません。あくまでも”参考意見”です。
お礼
回答ありがとうございます。 「高温にゆらいだところはあたかも風船でくるまれたかのように上昇」するところが理解できると解決すると思うのですが、ここがよくわかりません。 温度の高い空気の分子は温度の低い分子より相対的に速度が速い、それだけの違いですよね。速度は3次元どの方向にも同じで、決して上方成分だけが大きいわけではないと思います。でも分子の固まり全体は上に行く、どうしてでしょう?
- YHU00444
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>そこでまた不思議なのですが、分子一個で見れば68ナノメートルくらいしか動けない(動かない?)鳥の籠状態なのですが、でも対流しているということは一団の気体としては何メートル、何キロメートルも動いているわけですよね。 その通りです。 >そこらあたりが不思議です。どうして暖気が一団のものとして挙動するのか? 気体分子が押しくらまんじゅう状態で移動しているだけなので、別に何の不思議もありません。 液体や金属内の電子が流れるのと理屈は全く一緒(だいたい、後ろから押され続けたら前に動くのは当たり前だろう)。 >それとも対流の本質は個別の分子が動いているわけではなく、エネルギーが移っているだけなのでしょうか?仮に個別の分子ごとに識別の印をつけたら、最初暖かかった分子は68ナノメートルの行程を動いているうちに自然にエネルギーを失って、 たかがナノオーダーの距離を動いたぐらいで影響あるわけないでしょう。(ブラックホールじゃあるまいしw) >それともやっぱりもと下にいた暖かい空気の分子が滞留でそれ自体が上に行っているのでしょうか? たとえば、軽い液体と重い液体を仕切りで区分けた容器に入れ、仕切りを突然引き抜いたとして、重い液体と軽い液体はどのように動くか? そして、そのとき個々の分子はどのように振る舞うのか?を考えれば、答えは明らかですね。
お礼
回答ありがとうございます。 「気体分子が押しくらまんじゅう状態で移動しているだけなので、別に何の不思議もありません。」←このところがどうもよく分らないのです。 「後ろから押され続けたら前に動くのは当たり前」←これもよく分りません。 「たかがナノオーダーの距離を動いたぐらいで影響あるわけないでしょう。」エネルギーの移動が簡単には起こらない、と仰っているのでしょうが、例えば「音」はどうですか?空気の分子自体は多分ナノオーダーでしか移動していないと思うけど、音というエネルギーは秒速300mで移動していますよね。エネルギーは移動するんではないでしょうか? 「軽い液体と重い液体を仕切りで区分けた容器に入れ」←この場合は、分子にかかる重力が違うけど、暖かい空気と冷たい空気では分子にかかる重力は同じですよね。違うのは分子の速度だけです。速度の大きい分子が総体的に上に行く、という理屈がどうしても分りません。 物分りが遅くて申し訳ありません。
No.4の回答が述べられているように、気体分子の運動は極めてミクロな現象なのに対して、空気の対流は、小さくてもセンチメートル、大きければキロメートル単位のマクロな事柄です。 そのスケールがまったく異なるふたつの事柄を同列に扱って考えてはいけないということではないでしょうか。 暖気塊と寒気塊というふたつのマクロな物体が、分子運動というミクロな現象で入り混じるには、相当な長時間、あるいは長年月がかかるのではないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 「スケールがまったく異なるふたつの事柄を同列に扱って考えてはいけないということではないでしょうか。」 う~ん。そうかも知れない。でもどうして同列に扱って考えてはいけないのですか? 「暖気塊と寒気塊というふたつのマクロな物体が、分子運動というミクロな現象で入り混じるには、相当な長時間、あるいは長年月がかかるのではないでしょうか。」 そうですね。僕の友人でブラウン運動をシミュレーションするソフトを作った人がいますが、流石にアボガドロ数レベルのシミュレーションは無理だと諦めていました。
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お礼
回答ありがとうございます。 「対流が起こるのはそのほうが効率的に温度が一様になるからだと思います。」 これは大変説得力のある説明ですね。そうなんでしょうね。系全体で考えると対流したほうが全体のエントロピーが早く増大する、ってことなんでしょうか?? でも分子の動きレベルで考えるとよく分かりません。