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連結会計(パーチェス法)
企業結合日に子会社の資産と負債を時価評価して、親会社に連結させます。しかし、子会社の資本項目を親会社のB/Sに連結させません。どうして連結させないのか?私に聞いてきた人がいます。うまく説明してあげることが出来ませんでした。分かりやすく説明してあげるには、どのように説明してあげたらよいですか?
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親会社が部分所有の子会社を合併する場合の会計処理は「買収」と判断されます。 ご存知とは思いますが、まず、会計処理としての「連結」と「合併」の相違点から書いておきます。 「連結会計」とは、親会社と子会社とを経済的にはひとつのグループ法人とみなし決算書を作成する手続きのことで、組織上では、お互い独立した関係です。 「合併会計」とは、ふたつ以上の会社組織が契約により、単一の会社組織になる手続きのことで、「企業結合」とも呼ばれます。 以下のふたつの会計処理があります。 ●パーチェス法・・・合併を企業買収とみなす会計処理。 相手企業から合併の際、受入れる資産及び、引受ける負債の取得原価を その対価として自企業が交付する現金及び株式等の時価(公正な評価額) とする方法です。 ●持分プーリング法・・・合併を当事会社間の株主持分の結合とみなす会計処理。 相手会社の合併直前日の帳簿をそのまま引き継ぐ方法で、相手会社の帳簿価額のまま、 資産も負債も、純資産も合併仕訳上、現れます。 ただし、日本では、ご質問のように子会社を合併する例が多いです。 子会社の合併は、連結会計上は「子会社株式の追加取得」であり、「企業同士の結合」とは判断されません。 よって、通常の合併会計と異なり、「パーチェス法」or「持分プーリング法」という認識自体、生じ得ない会計処理なのです。 「企業結合会計基準」に定められた「部分所有子会社の吸収合併」の会計手順としては 子会社は、合併期日の前日に決算を行い、資産・負債・及び純資産の適正な帳簿価額を算定。 親会社は、子会社から受入れた資産及び負債を、合併期日の前日に付された適正な帳簿価額で計上。 ちなみに、子会社からの「受入資産」と「引継負債」の差額である純資産は、子会社の企業評価額を現します。 資産と負債を取得した時点で、親会社は、子会社の純資産を自動的に認識していることになります。 合併仕訳を行なう中で、親会社は子会社の資産・負債を追加取得する形となりますが、 それと併せ、受け取る子会社の資産・負債の対価として、親会社が少数株主持分への新株発行を行なった結果、残存子会社の純資産(資本・資本剰余金)は増加します。合併B/Sにも、それは計上されます。 お友達の疑問「資本項目は連結させない?」というのは、「子会社の資本金・資本剰余金の額が合併B/Sには反映されない」現象のことでしょうか。 部分所有子会社を買収(吸収合併)し、100%完全子会社とした場合の合併B/S上のお話のようですね。 100%子会社となった時点で、子会社の少数株主持分は消滅しますので、合併による新株発行も行なう必要がなくなります。よって、合併仕訳時に発生する資本金・資本剰余金の増加の現象も、この場合には起こりえなくなります。 ただし、合併によって生じる損益は、どのような方法での合併会計であれ、資本剰余金・利益剰余金の増減の発生として、合併仕訳の中に計上され、結果として、合併B/Sに影響を与えます。
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- t_leger_b
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パーチェスというのは英語で「買う、購入する」という意味です。つまり、土地や建物を購入するのと同じように親会社が子会社を購入するのだと考えればいいと思います。 資産や負債は購入した物の金額を正しく表示する為に時価で評価されます。 一方資本は実態のないものであり計算上存在するにすぎないので、これを連結させるのは「購入」という考え方にそぐわないと言えます。