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スペイン人の人種
スペインのイサベル女王と夫のアラゴンのフェルナンドの時代だったと思いますが、 イベリア半島からアラビア系を追い出してレコンキスタが完了したと習いました。(高校の時) それ以前から混血があって、今のスペイン人は人種的にはヨーロッパ人とは言えないと聞いています。 南北アメリカのヒスパニックも含め、スペイン系の人たちはアラブ系とヨーロッパ人が半々の混血なのでしょうか? イベリア半島にアラブ人が入ってくる前は、イタリア人のような外見だったのですか? お分かりになる方、よろしくお願いいたします。
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スペイン人の最も原形と言われるのは、イベロ人(イベリア人)と言われる人たちで、現在のバスク人がその直系の民族とされています。 イベロ人は、クロマニヨン人の後裔と言う人もいますが、そこまでの解明はできていないようです。 そのイベロ人にケルト人が混血したケルト・イベロ人が、現在のスペイン人の基本となっています。 バスク人は、スペインバスク地方の主要民族ですし、ケルト人はアイルランドの主要民族ですから、彼らを見れば、スペインの古代民族は推測されます。 その他民族として、地中海沿岸部にギリシャ人やフェニキア人(両民族とも内陸部にはほとんど入っていない)、ガリシア地方にスエヴィ人、中央部には西ゴート人が入っていますが、彼らゲルマン系の民族は、全人口の2%程度だったと言われています。 スペインに侵入したアラブ人は、ベルベル人が中心で、基本的には肌の白いコーカソイドで、主にアンダルシア地方に定住しました。 スペインの基本となるケルト・イベロ人と、その他の民族が地区ごとに違う民族が混じったため、スペイン世界の地区別の多様性が生まれました。
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- tiuhti
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人種という概念は、遺伝による人間の違いの外見の一部だけを注目したものなので、生物学的に無意味である、という理由から、そもそも人種という言葉自体最近はあまり使わないのですが、伝統的な人種の概念からすれば、アラブ人もベルベル人もコーカソイドに分類されるので(ヨーロッパ人種という概念はありません)、同一人種間の混血だから、アラブ支配時代の事を考えても、スペイン人はコーカソイドなんですが、ここでは、もっと曖昧な「血筋」という概念という意味だと理解します。 No.2の方の回答にあるとおり、現在のスペイン人の先祖を辿っていくと、歴史上確認できるのは、イベリア人とケルト人という事になります。それ以降、ゲルマン人の侵入やアラブによる征服等がありましたが、基本的には支配者層として入ってきたので、混血はあったにせよ『血筋』の面で、それ程大きな影響は与えていません。 イベリア人とケルト人については、紀元前1世紀のシチリアの歴史家がケルトイベリア人について『ケルト人とイベリア人は、昔は争っていたが、お互いに結婚するようになった』と書き残しており、これが歴史上辿れる一番古い時代のスペインの住民、という事になります。 イベリア人は、おそらく非インドヨーロッパ語を使っていたと思われ、一方現在のバスク語もそうなので、バスク人がイベリア人の末裔と考えるのはそれなりの根拠はあります。因みに、バスク人はRh-の血液型を持つ人の比率が、他の『民族』に比べ突出して高く、ある程度閉鎖的な『血筋』を守ってきた、と考えられます。 一方、ケルト人については、 ・ギリシャ人、ローマ人にとっては、ケルト人は大陸に住んでいる民族(あるいは部族と言うべきか)であって、ブリテン島やアイルランドの住民をケルト人とは呼んでいない事。 ・「鉄器時代にケルト人が、大陸からブリテン島やアイルランドに大量に移住した」という伝統的な説は、考古学上はほぼ否定されている事 の2点から、スペインにいたケルト人と、現在のケルト人を、とりたてて『血縁』の点で結びつける理由はあまりありません。だから、今のアイルランド人を見て、昔のスペイン人を想像するのは、あまり根拠がありません。(因みに、参考URLに入れた英語のサイトにあるように、Y染色体の分析からは、アイルランド人とバスク人は近い血縁関係にある、という研究もありますが、もしそうなら、東から西へ集団の移動があり、大陸の西端に「古い血筋」が多く残った、という事が考えられるので、今の西ヨーロッパの大部分の住民は、歴史時代以前から「みんな混血」だろうって事になります。) ですから、古くからのスペイン住民という意味でほぼ間違いないのは、バスク人なのですが、ネットで画像を検索してみても、フツーのヨーロッパ人にしか見えません。↓のサイトで実際にバスク人を見た人も「他のスペイン人に比べ鼻が高いと言われる事もあるらしいが、見た目では区別がつかない」と言ってます。 http://web.mita.keio.ac.jp/~ms040845/europe/02pamplona03.html よって、見た目という点では、アラブ以前も、ゲルマン以前も、ずっと見た目の点では大きな違いはない、と考えるのが妥当でしょう。 尚、アメリカ大陸にいる、ヒスパニックと呼ばれる人達は、「スペイン語を話す」という意味であって、実際には、スペイン人と黒人の混血、スペイン人と先住民(インディオ)の混血、ほぼ純血の先住民も含みます(というか純粋なスペイン系の比率は非常に小さい)ので、仮にスペイン人にアラブ人の血が混じっていたとしても、ヒスパニックに混じっているアラブ人の血は、全く無視してよいレベルです。
お礼
色々とありがとうございました。
スペイン人は歴史的にあまりに多くの混血がある人種ため確かにヨーロッパ人とは言いにくいです。 アラブ流入以前で考えると、イベリア人、ケルト人、フェニキア人、ギリシア人、ローマ人、ヴァンダル人、アラン人、スエヴィ人、西ゴート人あたりの混血になるのかと思います…多いですね(汗 生粋のイベリア半島の人種というとイベリア人になると思います。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E4%BA%BA
お礼
ありがとうございます。 随分入り組んでいるのですね。 アラブが入ってくる前の肌色や顔立ちを実際に見てみたいです。
お礼
流れが良く分かりました。 どうもありがとうございました!!