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吸着実験の基礎
吸着実験の基礎的なことについて教えてください。 窒素吸着を行う際に液体窒素温度で実験を行ったり すると思いますが、なぜ液体窒素温度にしなければ いけないのですか? 基本的なことで申し訳ありませんが教えてください。
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物理吸着は,要するに凝縮ですからその圧力における沸点で吸着量無限大に発散するわけですよ. だから,窒素なら 77K でやれば 1 atm (ここで巨視的に凝縮) 未満での吸着挙動が見られる,ってだけです. 物理吸着挙動は絶対圧というより飽和蒸気圧に対する相対圧で決まるので,77K より高い温度で実験をしたいなら,その温度での飽和蒸気圧 (2 atm になるかもしれないし 100 atm になるかもしれませんが) 近辺までの挙動を測る必要があるだけです.当然,実験装置は耐圧容器とか配管でないといけなくなりますが. で,1 atm までの窒素吸着を見るなら,冷媒に (沸騰状態にある) 液体窒素を使えばちょうどいいわけで. 同じことを酸素でやりたければ液体酸素 (90K) を冷媒にすれば 1 atm まで測れるし,これを液体窒素温度でやれば 1 atm 未満で飽和蒸気圧に達するので,そこまでしか測れなくなる,と. なお,窒素だと常温だと超臨界状態にあるはずなので,いくら圧力を上げても飽和蒸気圧にはなりませんので,物理吸着の一般的理論は使えなくなります. 水蒸気吸着なんてのは常温で手軽にできますね.
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- jamf0421
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ご質問の窒素吸着は固体の表面積の決定ですね。(BET法)それならばその方法が窒素の物理吸着(van der Waals吸着)を使うからです。それですと、吸着するガスの沸点に近いところ、すなわち窒素なら液体窒素温度で吸着させます。 固体表面で共有結合を作るような化学吸着ならば、もっと高い温度で吸着させます。
お礼
なるほど!vanderwaals吸着の場合は沸点付近で測定することが前提なのですね。大変勉強になりました。 ありがとうございました。
お礼
わかりやすい説明で大変助かりました。 物理吸着が凝縮状態ということはBET法等の理論に記載されていたのですが、うまく理解できていませんでした。 ありがとうございました。