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糞尿の残りエネルギー
牛や豚等家畜からメタンガスを取るクリーン?エネルギーの記事を 目にしますが、せっかく食べたものを動物はなぜ全部消化してエネルギーにしない様に進化したのでしょうか。 人間でも多分同じだと思いますが食品のカロリー表示は排泄エネルギーを差し引いて記述されているのでしょうか。それともどんぶり勘定(笑)なのでしょうか。 もし無視できる位の僅かな排泄エネルギーならそれも教えてください。糞尿がエネルギーにならないかと考えている全くの素人です。よろしくご指南お願い致します。
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全部消化するのはかなり難しいと思いますよ。それぞれの生物は、食べ物のターゲットを絞って進化していますから。 たとえば草食動物は、草を消化するために、微生物の力を借ります。反芻して微生物が利用しやすい状態にして、発酵させて・・・という過程を踏みます。だからあんなに消化器官が多いわけです。で、その発酵による副産物の一つがメタンガス。 これをさらにエネルギの吸収効率アップしようとするなら、メタンガス専用の器官が必要となります。牛のお腹は、今より何倍も大きくなってしまうような気がします。それは・・・生き物として適切じゃないように感じます。 また、糞尿としてある程度利用可能なエネルギがあるからこそ、それを微生物や植物が利用する生態系が存在します。死ぬまで他の生命にエネルギを提供できないのであれば、生態系は上手く循環しないのではないでしょうか。 あと、カロリー表示は、人が消化吸収できる物質のエネルギ量の総量としてカウントされていると思います。砂糖が4kcal/g、脂質が9kcal/g、水はゼロという風に。消化できない食物繊維や一部の糖アルコールなどはゼロ。でも、消化吸収効率は人によっても食べた量によってもコロコロ変わると思われるので、数値化するのは無理だと思います。 排泄物に含まれるエネルギ量については、残念ながら私には知見がありません。でも興味ある話なので、どなたかが情報提供してくれると嬉しいです。
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- dairy6260
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参考URLがまちがっていました。正しくは http://www.nap.edu/books/0309069971/html/
- dairy6260
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家畜の場合、乳、肉、卵の生産をおこなうためエネルギーの消化効率という観点よりも畜産物の生産効率という視点から飼養標準を策定しています。日本飼養標準といいます。米国では、NRCという機関が公表しています。こちらは、オンライン(参考URL)で読むことができます。当然消化率等も考慮されています。どんぶり勘定でないことはご理解ください。 メタンガスプラントの現状ですが、北日本の数例の事例報告では、エネルギー収支は、外部にエネルギーを供給できる段階とはいえないようです。なかには、自己のシステム維持に電力を外部から取り入れるために単純にマイナスになるところもあるようです。経営収支は、建設費の三分の二程度の補助金を前提として、黒字の施設では、産廃処理業の資格で動物の糞尿とともに近郊で発生する食品産業からの廃棄物を適正な処理料で引き受けることで収支を黒字にしているようです。発電した上での売電は単価が低くてあまり現実的ではないそうです。
エネルギー保存の法則ってご存じ? エネルギーは型を変えるが全体は増加も減少もしません、だから摂取した総エネルギーから利用できる形のエネルギーを取り、不用となった形のエネルギーを排泄してるのです。 人間には不用な形のエネルギーも他の用途(発電とか食物の肥料)なら利用可能だから新たなエネルギーの形に変えて利用してるのです。
補足
早速ご回答ありがとうございました。ある程度物理や科学的知識は低レベルですが持っているつもりです。食物の栄養代謝や生物系の知識が弱くこんな質問しました。質問に沿ってさらに詳しくお答え頂ければありがたいのですが・・・・・勝手なこと言って申し訳ありません。
お礼
私の疑問に感じていたことに関して完璧にまた大変判りやすくご回答 頂きまことにありがとうございました。生物の進化のプロセスが大変良くイメージできました。メタンガスを動物が直接エネルギーとして取り込まない理由も納得のいくご説明を頂きました。>死ぬまで他の生命にエネルギーを供給できないのであれば・・・<のご説明には大変関心させられました。ありがとうございました。今後ともよろしくご指導ください。