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決算セールを行う理由
どうして小売店は、決算が近づくと「決算セール」を行うのですか?どのようなメリットがあるのですか?
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一つは、「恒例行事」として消費者に認知されている、というのがあるかもしれません。ただ、経営者としては財務的な理由があると思います。売上目標もあるかもしれませんが、セールで値引している以上、大したことはないと思います。 経営者としてこわいのは、棚卸資産が滞留することです。特に衣料品の場合は流行があるので、余っても来年売れるわけではなく、在庫はずっと在庫のままになってしまいます。 財務的にいうと在庫は棚卸資産といって、貸借対照表の「資産」の部に計上されます。商売のスタートとゴールは「現金」です。資産というのは、細かい話は別として、将来現金に換えることができるもの、あるいは、将来利益を生むものでなければなりません。現金や利益を生まない資産は「遊休資産」とか「不良資産」とか「不健全資産」などと呼ばれ、経営を圧迫するだけです。それなら値引してでも売り切ったほうが、不良資産を圧縮でき、スリムな経営ができるわけです。