こんにちは。
還俗し易い時代・し難い時代ということですが、とても大まかに言ってしまうとやはりどんな身分であろうと変動が激しかった戦国乱世と,
身分がかなりかっちり分けられていた江戸時代では相当感覚に差があったと思います。
戦国時代は単純に家の当主や跡継ぎが命を落す確率も高い訳ですが、「血のスペア」である次男以降何人も兄弟を養っていくとなれば当然経済力が必要ですし、安全の面からも別に暮らすほうが都合が良いということでお寺さんなんかに預ける(=出家させる)訳です。跡継ぎの場合なんかは何人も家にいたらそれだけで争いも起きてしまいかねませんし、お寺さんなら色々学ぶこともあります。お寺さんのほうでもそうやって繋がりを持つことはいざという時の安全やら色々便宜をはかってもらったりとメリットがある訳ですよね。
ですが、天下統一がなされて秩序優先の時代になると戦国のように「血のスペア」が必要な状況はずっと限られてきますし、身分が色々かわったり妙に有力なお寺さんなんかと仲良くなられるのも支配者側としては余計な争いを生みかねない秩序に反する行為ということになってしまいます(支配者側であればまた事情も違ってきますが)。それに江戸時代は檀家制度でお寺さんに戸籍管理のようなことをさせていた訳ですから尚更です。
そんな訳で江戸時代には一部を除いてぐっと「還俗」というもののハードルは高かったのではないでしょうか。
非常に大雑把ですが何かの参考にして頂けたら幸いです。
お礼
日本史の知識は中学生レベルの私にも、簡単にイメージできるご説明をありがとうございました。 皆さんスペアという言葉をお使いになるのですね。要らない時は邪魔にならない場所で暮らしてもらって無駄な争いを防ぎ、必要になったら戻ってもらう。合理的に感じられます。