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金属アルコキシドのエステル交換反応はどんな機構で進む?
金属アルコキシドのエステル交換反応について教えてください。 下の(1)式において、Mは例えばSiなど、比較的安定な金属アルコキシドです。 M(OR)n + R'COOR'' → M(OR)n-1(OR'') + R'COOR (1) 上記のような反応が(恐らく)酸性条件で進むと思うのですが、 これは通常の有機物でいうところの「エステル交換反応(2)」とは反応機構がまったく異なるのでしょうか? ROH + R'COOR'' → R''OH + R'COOR (2) (2)の(可逆)反応だと、エステル加水分解と同様、(酸性条件では)カルボニル炭素をアルコールが求核攻撃することによって反応が進むのだと思います(間違いがあればご指摘ください)。 しかし、(1)でそのような機構を考えるのはやや無理があるような気がするのですが・・・・ どなたかアドバイス頂けないでしょうか?
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- toagoo
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今 色々研究している仕事で、こんなのが有るが?? アルキルベンゼンに、金属シリコーン+金属塩化物を高温窒素下で、 活性化させると 酸性条件で反応が始まります。 その後に エタノールを高温窒素下で滴下していくと、 アルコキシシランが出来る反応。 このときに、高温化のままエチレンガスを流すとまた異なる物に なる反応は どんなもんでしょう??? いま 頭がもやもやしてるので またね。
補足です。 この反応が起こるかどうかに関しては、アルコキシドが溶液中において RO^-の形で存在するかどうかにかかっていると思います。また、存在するとしても、濃度が極めて低いのであれば、事実上、エステル交換は起こらないと思います。 たとえば、Si-ORなどでは、RO^- になりそうもありませんので、そういった反応は起こらないと思います。 余談になりますが、通常、そういった化合物は「シリルエーテル」と呼ばれますよね。この名称は、アルコキシドよりもエーテルに近いことを意識したものではないかと思います。 なお、アルコキシドによるエステル交換の機構は、エステルのアルカリ条件における加水分解(ケン化)と似ていると思います。つまり、ケン化においては、OH-が求核攻撃するところをRO^-が求核攻撃すると考えればよいことになります。水とアルコールの類似性を考えれば、この方がわかりやすかったかなと思っています。
アルコキシドは求核性が大きいので、エステルのカルボニル炭素に求核付加を起こし、結果的に負電荷がカルボニル酸素上に移動します。その際に、C=Oの二重結合は単結合になります。すなわち、C-O^-になります。 その後、O^-の電子対が、炭素原子に戻り、二重結合となる際に、もともとエステルとなっていた-OR''を追い出せばエステル交換が起こったことになります。 RO^- + R'COOR'' → R'-C(-O^-)(-OR)(-OR'') → R'-C(=O)-OR + R''O^-
補足
ご回答ありがとうございます。 (1)式においてM=Naなどのアルカリ金属である場合、アルコキシドが求核試薬として働くことは理解できます。しかし、M=Siのように、M-OR間の共有結合性が強い場合にも求核試薬として働くと考えてよいのでしょうか? 追加アドバイス頂ければ幸いです。