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中国語の「詩人」
中国語で「詩人」と表記された場合、それはどんな人をさすのでしょうか? 台湾の映画監督ホウ・シャオシェンの「百年恋歌」の第二話(1911年が舞台)の男性主人公ですが、日本のプレスでは「革命文士(分子ではない)」とか「外交官」などと書かれています(この二つは大いに違うと思うのですが)。記憶違い、または見間違いでなければ、最後のクレジットで見ると彼と彼の友人たちは「詩人」という役であったようです。これは何を意味するのでしょうか? 因みに彼は革命家に従う教養のある人物で、記事をしたためたりしていました。 LIVEDOORの翻訳ツールを使っても中国語の「詩人」は日本語で「人」になってしまいます。確かに人には違いないのですが・・・・。 ご存知の方がいらしたらよろしくお願い申し上げます。
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その映画は未見なのですが、詩人は詩人だと思います。 livedoor の翻訳サイトで「詩人」を訳すと「人」になってしまうのは、このサイトでは中国語が簡体字(大陸中国式の略式漢字)にしか対応しておらず、日本語の「詩」の字形が簡体字とは異なるせいで無視されているからです。 試しに、「詩人」を逆に日中翻訳して下さい。「詩」の字形が少し違う訳語が表示されます。今度はこれを原文側に貼り付けて中日翻訳で訳し戻すと、きちんと「詩人」になります。 繁体字(台湾・香港等で用いる複雑な漢字。日本で言う旧字体)に対応した翻訳サイトなら、「詩」の字形が日本語と同じなので、最初から日中翻訳でも正常に翻訳できます。以下に一例を示しますのでお試しを。 http://www.excite.co.jp/world/chinese/ (「中→日」「日→中」の下にあるオプションを「簡体字」から「繁体字」に切り替えるのをお忘れなく)
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- cubics
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こちらが台湾のサイトです。 http://www.sinomovie.com/ThreeTimes/ 英語でも時代背景についての記述がありますが、日本統治下の台湾において、漢文による西洋思想の啓蒙を図ろうとした人々(この映画の主人公を指しているのかはわかりませんが)は「詩社」という組織を作り、文化侵略に抵抗しようとしたとあります。 この文筆活動は主に詩をもってしていたのではないでしょうか。 ということで、表向きは詩人、文人、実体は思想家ということではないかと推測します。
お礼
Poetry Societyだったんですね! 実はこの第2話だけはサイレント映画で、従って台詞も最小限に抑えられていたため、時代背景についても説明的な部分はかなり少なかったのです。 (台湾のサイト、ということで知らない言語表示のどこをクリックすれば良いのかわからないのではないかと初めは思いましたが、「背景」のページにまっすぐ行けて、漢字を共有できて幸せだなあ、と小さな小さな自己満足も味わってしまいました。) 他の二つの話の背景説明も面白く読み、無能なシャンポリオンになって中国語と英語を照らし合わせて楽しみました。 ありがとうございます。
補足
締め切るにあたって困惑してしまいました。三つの非常に役に立つ情報を頂戴したにもかかわらず、お世話になった方が採点するのはためらわれました。特にお三方のアプローチが異なったため比較もできず、心苦しかったのですが、「クジ」を作ってひかせていただきました。結果はこのよう(期せずして投稿順)になりましたが、どうぞお許しください。 私は他言語の学習者ですが、今回はいろいろな意味で大変勉強になりました。またご縁があればよろしくお願い申し上げます。
- jayoosan
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詩人は中国語(大陸)でも詩人で、たぶん台湾の國語でも詩人だとおもいます(台湾のサイトで詩人がそれらしきヒットするので)。 トレイラーをざっとみましたが、1966年が台湾なのか中国なのかわかりませんが、1911年を描いているということは、こちらに関しては中国大陸を舞台にしていると思います。 これは歴史を知らないと、なぜそのような訳がついたか疑問に思うと思います。 当時中国は、満州族の清朝が力を失いはじめており、国民の大半をしめる漢族がいろんな権利や組織改革を清朝に求めていましたが、清朝は口先だけで漢族への権限委譲などを何も行っていませんでした(時代からすると当たり前ですが)。そしてキレたかれらは、1911年に辛亥革命がおこしました。 有名な孫文も、留学先のアメリカから帰国して加わり、1912年に清朝が終焉し新しく中華民国(今の台湾の元となった国。戦後の中国は中華人民共和国)が立ち上がりました。 しかし、漢族同士や新政府内でも権力闘争や裏切りがひどく、トップの袁世凱も新しい政府をたてたというよりも、清朝と画策して自分が皇位につき、実際には反民主的・専制的な独裁政治を行ってしまいまいました。 孫文ほか、たくさんの人間が袁世凱に追われてしまい、身の安全と次の革命の準備のため日本に亡命しました。 この頃日本は、中国だけではなく、アジア方面に勢力を伸ばしていたので、軍事といえば日本でしたが、○○陸軍学校などという学校がたくさんあったように、日本はプロの軍人になるシステムや教育がそろっていた当時としてはアジアで先端の国でした。 この時代の、もう一度新しい中国をつくろうとした中国人たちは、日本に軍事留学もし、またいろんな通信手段をつかって中国国内に潜伏する人たちと、革命の準備のための連絡をとりました。日本もそれを助けたりしていました。 この映画はみていないのですが、もし詩や手紙を通信手段として使っていたのでしたら、「革命文士」「外交官」とされたのは、これらは訳というよりも、彼らの時代における立場と役割をまさに描いていると思います。
お礼
丁寧な時代背景の説明ありがとうございます。 世界史に履修漏れはないのですが、情けないことに「辛亥革命」はえ~と・・・と思いながら映画を観ておりました。 >この時代の、もう一度新しい中国をつくろうとした中国人たちは・・・。 ここで書くと映画のいわゆるネタバレになってしまうので詳しくは申し上げませんが、日本も確かに、おっしゃるような役割で表現されていました。 「革命家」と「公務員」では天と地の差だろう、と勝手に思い込んでいたのですが、外交官を政府未成立の状況で外国とも折衝にあたる働きをする人物、と考えれば革命思想とも、また表現手段を駆使する人物としての「詩人」とも合致するわけですね。 歴史的な広がりを持った目で見なくては誤解が多い、と今回は反省いたしました。
補足
締め切るにあたって困惑してしまいました。三つの非常に役に立つ情報を頂戴したにもかかわらず、お世話になった方が採点するのはためらわれました。特にお三方のアプローチが異なったため比較もできず、心苦しかったのですが、「クジ」を作ってひかせていただきました。結果はこのよう(期せずして投稿順)になりましたが、どうぞお許しください。 私は他言語の学習者ですが、今回はいろいろな意味で大変勉強になりました。またご縁があればよろしくお願い申し上げます。
お礼
字形の違い!!! 考えても見ませんでした。 中国語を学ばれる方の御苦労の一端を想像して、また、自分の間抜けさを実感してため息が出ました。 翻訳サイトはそうそう信用できるものではないと思っていたのですが、このように使用する側にも問題があることもあったのですね。 また、繁体字のサイトもお教えいただき、恐縮です。台湾映画(そもそもあまり多くありませんね)のみならず香港映画も好きなのでこれから大いに使わせていただきたく存じます。 ありがとうございました。
補足
締め切るにあたって困惑してしまいました。三つの非常に役に立つ情報を頂戴したにもかかわらず、お世話になった方が採点するのはためらわれました。特にお三方のアプローチが異なったため比較もできず、心苦しかったのですが、「クジ」を作ってひかせていただきました。結果はこのよう(期せずして投稿順)になりましたが、どうぞお許しください。 私は他言語の学習者ですが、今回はいろいろな意味で大変勉強になりました。またご縁があればよろしくお願い申し上げます。