#2様はとてもいいことをおっしゃっています。もちろんここでは#2様も省略されてはいますが、産業や交通のみならず、工場、宅地、病院などそれぞれに適した開発企画の原点にもなるでしょうし、ひと昔前なら要塞や城、港湾などに相応しい地形を求めるとか、その目的もまさに様々でしょう。
そして、地図を読み、そこから地形が見せるその土地の環境や特徴や、様々な目的に対する得失を読み取るためには、やはり全体思考が必要だと思います。
ところで、ちょっと理解に苦しむのが次に続く「自分自身を色々な立場や場所にとらえて、全体の中の一部として自分を把握する能力が必要になってくると思います」という表現。
おそらく、ですが、例えばご質問者様が企業の社長、戦国時代の武将、宅地開発企画室長などなど、そうした様々な立場で地図を見るとき、地図に表されたものから「何を見出すか」とか「何が見えてくるか」といったことではありませんか。
もしそうなら、地図から「何かを見出す」能力とか「必要なものが自然に見えてくる」といった能力とは、ひと口に言って、まず平面に描かれた地図から立体としての地形を正しくイメージでき、そしてその地形が生み出す環境や諸条件などを細かく推測して読み取る能力や慣れのことだと思います。一枚の航空地図を頼りに有視界飛行をする際などにはつくづくそうしたことを感じます。
さらには当然のことながら分野ごとの専門的な知識、一般常識、それに加えて広い視野、洞察力、多彩な雑学的知識、そして反証を挙げながら考える力・・・・こうしたものではないかと思います。「思慮深い物知り」にとっては一枚の五万分の一の地図からでも大変多くのことを読み取れるはずのものです。
秀吉、信長、信玄、彼らをはじめとした数あまたの名将たちはいずれも地形をよく読んでいた、つまり地形に何が欠かせないか・・・を彼らはよく知っていたのだと思いますし、さらに、奇想天外とさえ言えるほどの広い知識と視野で彼らの目的に合致するか否かを判断していたのだと思います。
お礼
ありがとうございました。 歴史的史実をも踏まえた上で多彩なご意見 とても参考になりました。 推測力想像力をよりいっそう働かせて 地図感覚を育てていきたいと思います。