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どうして中和滴定と酸化還元滴定は計算方法が違うのですか?
よろしくお願いします。 問題は、0.252gのシュウ酸の結晶を水にとかして正確に100mlとし、その中から、25.0mlをとり、硫酸で酸性にした。これを暖めながら0.010mol/lの過マンガン酸カリウム水溶液を少量ずつ加えて反応をちょうど完了させた。この滴定で、過マンガン酸カリウム水溶液は何ml必要か?という問題です。 私は、中和滴定と同じ方法で、シュウ酸の濃度*25/1000*2(シュウ酸の価数)=x/1000*0.01 としました。過マンガン酸カリウムの価数は?でした。 が間違っていました。解答は、判反応式を用いてまったく別の方法でした。 そこで質問なのですが、まず、 ○同じようなことをしているのに、計算方法が違うのはどうしてですか? ○問題文中からそれが中和滴定か酸化還元反応のどちらかだと決める決め手はなんですか? ○中和滴定の場合、中和点でH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているので、それを元に立式しますが、酸化還元滴定の場合は反応が完了したときというのは、中和している、つまりH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているのでしょうか? 勉強不足の結果ですが、どなたかアドバイスをお願いします。!
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NO3です。 流れを断ってしまって申し訳ないのですが、 中和反応について少しだけ発言させてください。 質問者様は、 >中和点でH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているので といわれていますが、中和の意味を正しく理解されておられますか? 水のイオン積というものがあります。(ご存知でしたら申し訳ありません。) [H+][OH-]=1.0×10^(-14) (at 20℃) とH+の濃度とOH-の濃度の積は常に一定になっているのですね。 もしも「[H+]=[OH-]が中和点」と考えてしまいますと [H+]=[OH-]=10^-7 すなわち pH=-log[H+]=7(中性) が中和点ということになってしまいます。 たとえば酢酸(弱酸)と水酸化ナトリウム(強塩基)の中和反応式は CH3COOH + NaOH → CH3COONa + H2O であります。 この反応で生成する酢酸ナトリウムCH3COONaは これ自体が水の中で弱塩基性を示す物質ですから 上記の中和反応が過不足なく起きたとき溶液は弱塩基性を示します。 中和反応が過不足なく・・・というのが中和点の定義そのものですから この反応の中和点はアルカリ性にずれ込みます。 すなわち中和点では[H^+]<[OH-]となっているのです。 “反応する物質が放出できる”という意味で 「H+の濃度とOH-の濃度が等しくなる」 とおおせなのだとは思いますが、 試験などではそこまでは汲み取ってもらえません。 物事の定義を厳密には理解できていなくても、 “己の考え方”の範囲ならばそれで構わないのです。 ただ、その範囲を超えたとき(テストなどでは) 思わぬ痛手をくうことになりますので(経験あり^^;) ご注意ください。 お節介すぎかもしれませんが どうしても気になりましたのでご指摘申し上げました。
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- ht1914
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#4です。 お礼の内容について補足します。 #4で私が言ったのは「中和反応であるとは言えないのになぜ中和反応であるとして計算したか」ということです。反応式が違えば計算式が違うのは当然のことだからです。中和反応として計算するには情報が不足しているにもかかわらず計算を実行しています。硫酸の量がわからなければ計算出来ないはずです。酸の反応の相手、OH-を出す物質は見あたりません。どちらの反応であるかがわからないということでの質問であれば計算には入っていないはずです。 「中和反応はH+とOH-で考える」ときちんと理解しているのに「なぜここではそれを使わずに見切り発車をしてしまったのか」なんです。 まず反応式を確定させることが必要です。そのためにはどの様な性質の反応であるかを判断する必要があります。それは物質の組み合わせと反応条件でしか判断できません。出てくる物質はシュウ酸と硫酸と過マンガン酸カリウムです。物質の量の与えられているのはシュウ酸と過マンガン酸カリウムです。硫酸の量は指定されていません。そこで#4で書いた考察をします。#4の中に書いた反応式の係数が決まれば量関係は決まります。はじめは教科書を見ても良いと思います。(練習ですから係数を自分で決めてみて下さい。) 「酸化還元反応であるとわかれば」、反応式は作るか探すかすればいいです。半反応式を使っても組み合わせてイオン反応式に持っていかないと解くことは出来ません。その時の手がかりは電子のやりとりが釣り合うことです。これがあなたの知りたがっている関係です。中和反応でのH+とOH-に対応します。シュウ酸の出した電子を過マンガン酸カリウムがもらいます。シュウ酸の式を5倍、過マンガン酸イオンの式を2倍すると電子10個のやりとりになって釣り合います。その式を書いておきます。(この式は半反応式を組み合わせる方法でも、イオン反応式として未定係数を決める方法でも出てきます。) 5(COOH)2 + 2MnO4- + 6H+ → 10CO2 + Mn2+ + 8H2O K+もSO4^2-も出てきません。この2つは元々溶液の中にあって変化していない物だからです。「硫酸は変化していないのに」と書いてありましたが酸として働いたのでH+が消費されています。だから硫酸は変化しています。(#4では「SO4^2-は変化していない」と書きました。) 結果として硫酸カリウムと硫酸マンガンが出来ています。残骸同士の組み合わせです。「塩が出来た」と書いてありますがあくまでも結果としてです。化学式だけを見て「硫酸と過マンガン酸カリウムを組み合わせて硫酸カリウムが・・・」と考えてはいけません。硫酸マンガンも出来ていることを忘れないで下さい。過マンガン酸イオンが壊れています。それに伴ってシュウ酸も壊れています。だから酸化還元反応なんです。#5でのお礼の文章を見てもまだ「中和反応をする可能性のあるのはシュウ酸か硫酸かのどちらかである」と考えているいるように感じます。「反応式を見ると硫酸のH+が消費されている、水も出来ている、だから硫酸の中和反応である」としてはいけません。 塩酸と水酸化ナトリウムのイオン反応式を書くと H+ + OH- → H2O です。Na+もCl-も出てきません。溶液の中にはじめからあって変化していない物だからです。 半反応式も「酸化還元反応である」という判断がなければ持って来れません。 全体の反応式を作るにしても半反応式を作るにしても酸化剤、または還元剤が反応の後どの様な物質に移っていくかがわからなければ作ることが出来ません。それさえわかれば半反応式は簡単に作ることが出来ます。イオン反応式を未定係数法で完成させるのも同じ事です。 反応が起こるとMnO4-の濃い紫色がMn2+の薄い桃色に変わります。だからふつうは溶液の紫色が消えるという表現をします。シュウ酸が全部消費されてしまうと色の変化は起こらなくなりますからこの色の変化を指示薬の色の変化と同じように考えることが出来ます。質問の中にある「滴定」という言葉はこの事を踏まえた操作です。 「酸化還元滴定の場合は反応が完了したときというのは、中和している、つまりH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているのでしょうか?」というのがおかしいということは分かりますね。 MnO2に移っていくような反応であれば黒い(褐色)沈殿を生じますからMn2+を生じる反応との区別がつきます。 過マンガン酸カリウムは代表的な酸化剤ですからたいていはそこから見当をつけることができます。でもやはりいつでも反応の相手と反応条件を確かめることからはじまります。全体の反応を考えることが必要です。 有機化学にはいるとベンゼン環の側鎖は酸化されてカルボキシル基になるという反応が出てきます。トルエンを酸化すると安息香酸が出来るのです。この反応でも過マンガン酸カリウムを使います。でも硫酸は使いません。だからMnO2に移っていく反応です。硫酸を使うとベンゼン環の二重結合まで酸化されてしまいます。
お礼
ご回答ありがとうございます。 硫酸の量が書いていないのに、中和反応と考えたというところを指摘されているんですね。 それはわかりました。問の中で求めていくような問題もある・・・などとこちらの考えもありますが、確かに今回の問題では不適でしたね。すいません。 今回の硫酸も確かに変化していました。H+が反応しているのですね。 >「反応式を見ると硫酸のH+が消費されている、水も出来ている、だから硫酸の中和反応である」としてはいけません。 ついついそうしてしまいます。問題文を読んでも中和反応か酸化還元反応かわからないので。まあどっちでもいいか、くらいで。。。だめですね。これからは式を書きます。実は式はもう覚えています。何度も練習問題を解きましたので。つまり、酸化還元反応の練習問題をしているとこれは酸化還元反応とわかるので、結構練習問題自体はすらすらとけるのです。ただ、模試などをしているとこれはどっちだ???と迷ってしまうのです。 でも、今回のみなさんのアドバイスで、 ○出てくる物質がだいたい決まっているのでそれで覚える。 ○反応式を書いて、酸化還元されているものがあるか確認する。 というあたりの手順をふめばいいのかなと思いました。 (浅はかな考え方ならすみません。) 後は、色の変化にも気をつけたらいいですね。 度々のご回答ありがとうございます。
No.1です。 補足です。過マンガン酸カリウムの場合には硫酸酸性で行いますので、反応式からは見かけ上、硫酸と過マンガン酸カリウム由来のカリウムイオンとの間で塩が生じますので、少々紛らわしいですね。 考え方として、少なくとも、酸化還元反応が起こっているのであれば、それは中和滴定ではないといえるでしょう。 中和滴定であれば、話は極めて単純で、酸(たとえば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸あたりがよく出てくるでしょうか)と塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムあたりがよくでてきます)の反応です。炭酸塩の場合がちょっと分りにくいでしょうが、例はさほど多くないので、覚えても知れていますね。
お礼
度々のご回答ありがとうございました。 なるほど、今回生じた塩は硫酸塩だから、直接は関係ないのですね。つまり、シュウ酸と過マンガン酸カリウムから生じた塩はないということですね。 あとは、酸化還元反応が起こっていれば、それは中和滴定ではないということですね。 少し理解を深めることができたと思います。 いつもご回答ありがとうございます。大変参考になりました。
- ht1914
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今までの方がほとんど書いてくれていますので補足です。 質問文を見るとシュウ酸というのが出てきたのですぐに中和反応と判断したように感じます。同じ物質が異なる種類の反応をする例はたくさんあります。反応は相手があってはじめて決まります。まず反応式の全体を考えて下さい。反応式がわからないのに公式に飛びついても解くことは出来ません。反応の係数がわからなければ量関係はわかりません。金属と硫酸との反応でも同じようなことが出てきます。亜鉛が希硫酸と反応したときと銅が濃硫酸と反応したときとでは係数が異なります。どちらのイオンも2価だということで同じ反応式と考えると間違いになります。 質問の反応で言うと関係する物質はシュウ酸、硫酸、過マンガン酸カリウムです。これは中和反応でしょうか。酸化還元反応でしょうか。 中和反応とします。シュウ酸と硫酸は酸です。過マンガン酸カリウムは塩です。塩基がありません。もし中和反応だとすると硫酸も中和反応に参加してきます。硫酸の量がわかりませんから解くことが出来ません。シュウ酸だけで解いているあなたの解答はそれだけでも間違いだということになります。 過マンガン酸カリウムは強い酸化剤です。シュウ酸は酸化されると二酸化炭素と水になります。酸化剤と酸化される物とがあります。過マンガン酸カリウムは酸性で使われるときと中性、またはアルカリ性で使われるときとがあります。反応式が異なります。Mn^2+になるかMnO2になるかが変わります。今は硫酸を使っていますからMn2+に移っていきます。ここまでわかって初めて反応式がわかります。 いきなり全体の反応式を作っても、酸化剤、還元剤のイオン反応式を作って組み合わせても構いません。全体の反応式は上の考察で出てきた物質を組み合わせます。硫酸は酸としての働きだけですからSO4^2-は変化しません。 ()(COOH)2+()KMnO4+()H2SO4 →()CO2+()K2SO4+()MnSO4+()H2O です。 イオン反応式の場合は (COOH)2→2CO2+2H+ + 2e- MnO4- + 8H+ +5e- → Mn2++4H2O です。 どちらも教科書に載っていると思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >質問文を見るとシュウ酸というのが出てきたのですぐに中和反応と判断したように感じます。 そんなことはありません。 >反応式がわからないのに公式に飛びついても解くことは出来ません。 公式にとびついてません。公式だけにたよらず、理解を深めたいから質問しました。 中和滴定だと中和点でHとOHが等しくなっているから、それをもとに立式すると公式になる、と理解しているが、 酸化還元反応は、反応がおわったとき、なにが、等しくなっているのかわからないので、式をたてれないが、いったい、なにに注目して立式すればいいのかという質問です。 >硫酸は酸としての働きだけですからSO4^2-は変化しません。 これがイマイチよくわからないのですが、この反応では硫酸は反応していないのに、どうして硫酸が加えられているのでしょうか? 反応式はもちろんテキストにのっていて、かけます。
中和反応と酸化還元反応では着目点が異なります。中和反応はプロトンH+の動き、酸化還元反応は電子の動きを見ています。 ○同じようなことをしているのに、計算方法が違うのはどうしてですか? 着目点の違いだけであって、計算方法に違いはありません。“価数”の定義が異なっているだけなのです。 中和滴定ではプロトンH+をどれだけ放出できるか、また受け取ることができるか、ということの指標を“価数”と言っています。一方酸化還元滴定では電子をどれだけ放出できるか、また受け取ることができるか、ということの指標として“価数”と言っています。(厳密に“価数”という表現が正しいかどうかはわかりませんが・・・^^;) ○問題文中からそれが中和滴定か酸化還元反応のどちらかだと決める決め手はなんですか? 反応する物質から推測するしかないと思います。 ○中和滴定の場合、中和点でH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているので、それを元に立式しますが、酸化還元滴定の場合は反応が完了したときというのは、中和している、つまりH+の濃度とOH-の濃度が等しくなっているのでしょうか? 中和点とは酸が放出するH+の量とアルカリが受け取るH+の量のバランスが取れている点のことで、必ずしももH+とOH-の濃度が等しくなっているとは限りません。たとえば強い酸と弱いアルカリで中和滴定を行った場合、中和点ではH+の濃度が高くなっています。 酸化還元滴定では、酸化剤と還元剤のバランスが取れている点を当量点といって、これを滴定の完了点としています。
お礼
ご回答ありがとうございます。 結局中和滴定と酸化還元反応を見極めるのは、反応する物質から推測するしかないのですね。。。ざんねん。 もう少し理解を深められたら練習問題を解く気にもなるのですが、なにがなんだかわからないまま公式を使うのもあほらしくて、質問してみました。でも、結局反応する物質から推測するしかないのですね。 プロトンというのは、H+のことなんですね。 あと、中和滴定は中和点でHとOHが等しく、酸化還元反応では、E-に着目するというのは少しだけ理解できたような気がします。ありがとうございます。
- gachinco
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○計算方法が違うというか、質問者さんが覚えている公式は「中和反応」だけに適応できる公式だから。 中和反応と酸化還元反応とでは反応の原理が全然違うから「同じようなことをしている」とは言えない。 中和反応はHとOHから水ができる反応。 酸化還元反応は酸化剤と還元剤が電子のやりとりをして起こる反応。 詳しい事は先生に聞いた方が早いので先生に聞いてください。 ○中和反応は必ず酸と塩基がある。 酸化還元反応は酸化剤と還元剤がかならずある。 ということで見分けられる。 まあだいたい過マンガン酸カリウムとか二クロム酸カリウムとかがでてきたら酸化還元反応です。 ○酸化還元反応にHとOHは出てきません! てゆーか全く関係ないです。 酸化還元反応は電子のやり取りです。 ある物質は電子を放出(酸化)してまた、ある物質は電子を受けとる(還元)。それが酸化還元反応です。 詳しくは先生に聞いてください!
反応が酸塩基反応であれば中和滴定です。 酸塩基反応というのは、酸と塩基の中和反応のことであり、通常は塩と水が生じます。 酸化還元反応であれば酸化還元滴定です。 酸化還元反応というのは、反応物の酸化数が変化する反応です。 たとえばシュウ酸と過マンガン酸カリウムの反応では、Mnの酸化数が、+7から+2に変化しています。少し分かりにくいですが、それに対応してシュウ酸のCの酸化数も変化していますので、酸化還元反応です。 また、この反応が中和反応でないことは分かりますよね。
お礼
ご回答ありがとうございます。でも、もう一度質問させていただいていいですか。 >反応が酸塩基反応であれば中和滴定です。酸塩基反応というのは、酸と塩基の中和反応のことであり通常は塩と水が生じます。 今回の反応は酸化還元反応ですが、この反応でも、水と塩(MnSO4, K2SO4)が生じましたよね?(それともこれらは塩ではないのですか。) 酸化数をチェックしましたら、確かに炭素の酸化数が+IIIから+IVに変化しいました。つまり中和滴定か酸化還元反応は、反応式を書いて酸化数をみるまでわからないということでしょうか。 >この反応が中和反応でないことは分かりますよね。 すいません。。。わからないです。 塩と水が生じているので、中和滴定かと思ったのですが。。。
お礼
度々のご回答ありがとうございます。 今回のご指摘は、大変参考になりました。自分も気づいていませんでした。でも考えてみたら確かに中和はPH=7とは限らないですよね。滴定曲線でも、偏っていることありますね。 >“反応する物質が放出できる”という意味で >「H+の濃度とOH-の濃度が等しくなる」 ここが重要ですね。 大変貴重なアドバイスありがとうございました。