ちょっと薄めだが普通のシリコン結晶薄膜がガラス基板上に製膜されているという条件で回答します。
(超薄膜になっているとか、ナノ構造になっているとか、非晶質になっているとかの場合は考えていません。)
1)製膜中に一部を覆って、シリコンが製膜されない部分を作り、基板のみを励起した場合の発光スペクトルを測定し、シリコン薄膜の発光スペクトルからのその成分を引き算する。もっともシンプルな方法。
2)励起光の波長を変える。結晶シリコンのバンドギャップは1.1 eV付近だから、それよりも高エネルギー側を測定してもまったく意味がない。励起光はバンドギャップよりも高エネルギーである必要はあるが、できるだけバンドギャップに近づける。励起光のエネルギーが低ければ、よけいな基板からの発光を励起しにくくなる。ただし、あまり近づけると、励起光の裾がルミネッセンスに重なるので注意。
3)逆に励起光をシリコンの直接遷移ギャップの紫外域よりも高エネルギーにする。例えば、HeCdレーザー。吸収がきつくなるので、大部分がシリコンで吸収され、あまり基板を励起しなくなる。
4)チョッピング法で測定をしていますか?
シリコンは間接ギャップなので、発光の寿命が長いです。マイクロ秒台。基板の発光が三重項発光のようにミリ秒台の寿命を持つならば、チョッピング周波数をあげればいい。逆に基板の発光がナノ秒代ならば、
チョッピング周波数をMHz台まで上げ(機械式のチョッピングでは無理)、その状態でロックインアンプの位相を90度づらして、遅れた成分のみを測定すれば分離できる。
5)パルス光励起でも(実際は難しいが)、原理的には寿命の差で分離できるかも。
6)ガラス(基板)の種類をいろいろ変えて発光を測定し、発光しにくいガラス(基板)を使用する。
具体的なシリコン薄膜の厚さ、どういう測定装置、レーザーを使っているかをお教えいただかないと、的確なアドバイスは難しいかもしれません。
補足
ありがとうございます。明らかに説明不足でしたね。 膜厚200nm程度のナノクリスタルシリコンで、 装置はHe-Cdレーザーを用いて、紫外、レーザー光等 のフィルターをかまして、ocean opticsのHR2000という分光器からデータを収集しています。 チョッパーはないようなのでそれで解決できるかもしれません。 貴重な意見ありがとうございました。