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諾成契約について

お尋ねします。 総工事費2億円の請負工事を請負業者と交渉してきたのですが、事業提案内容にいくつかの疑義があったため、事業を取りやめることにしました。 ところが請負業者から、すでに契約は成立しており、必要な部材の発注もすんでいるため、その部材の代金を支払えとの損害賠償を請求され、対処を検討しております。 1.事業提案書に複数の虚偽があり採算性に大きな影響を与えることが判明したこと。 2.工事金額については口頭で合意したが、契約書案の内容に不備があり、訂正を依頼したがそれに応じないため、請負工事契約書は交わしていないこと。 3.通常、請負業者から提示される工事設計書、仕様書、仕切り書等の書類が一切提出されず、すべて口頭で交渉が進んでいたこと。 弁護士に相談したところ、請負契約は諾成契約であるから契約書がなくても契約は成立している。あとは示談交渉でどこまで認めるかの話になるのでは、との意見でした。 たしかに日本の場合は消費貸借など一部を除き原則は諾成契約ですが、2億円もの請負工事を契約書なしで口頭だけで成立したというのは納得できません。契約書による意思の確認で補完されるべきではないのでしょうか。 商慣習的に、一定の金額以上の場合は契約書で確認することが通例になっていると考えますので、それで反論できないのでしょうか。 どなたかアドバイスをお願いいたします。

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回答No.3

再びNo2です。補足します この本の第1章「契約準備段階の信義則」はたったの22ページです。専門家の読みにくい文章ですが、何度も読めば、理解できるようになるでしょう。 最高裁判例もきちんと出ています。

jetstream
質問者

お礼

moonliver_2005さん、回答いただきありがとうございます。 非常に興味あるご回答を頂き大変参考になりました。 早速、図書館に行って調べてみます。

その他の回答 (2)

回答No.2

>弁護士に相談したところ、請負契約は諾成契約であるから契約書がなくても契約は成立している。あとは示談交渉でどこまで認めるかの話になるのでは、との意見でした。 >2億円もの請負工事を契約書なしで口頭だけで成立したというのは納得できません。 私でも納得できません。こういう場合は「契約準備段階の信義則」という考え方で処理すると解決が早いでしょう。諾成契約の考え方で処理すると質問者は不利ですし、納得できないものは納得する必要がないでしょう。 >必要な部材の発注もすんでいるため、その部材の代金を支払えとの損害賠償を請求され、対処を検討しております。 数十万円の工事で知人が同じようなトラブルに逢ったので「見積書、請求書、領収書の写しを提出してください。そうすればその金額は払います。」と回答するようにアドバイスしました。さらに「一切払わないのも不合理だから、設計料として5%から10%は払う」と言うようにアドバイスしました。 知人はこの通り実行しましたが、業者が無しのつぶてになって、結局1円も払わずに解決したと喜んでいました。 質問者にはつらいことですが、次の本買ってきて第1章だけ読んでみてください。 荒木新五他著「ケーススタディ債権管理」社団法人商事法務研究会発行 平成5年初版¥4200円 そうすると、弁護士も必要な法的知識を正しく理解できるように、質問者は弁護士をガイドできるようになります。 私の知人に対するアドバイスは、この本に基づくものです。 世の中には2億円どころか、数十億、数百億の工事で、契約準備段階の信義則問題がいたるところで起きていることが、この本で良くわかります。

回答No.1

大変ですね。長文失礼します。 諾成(だくせい)契約とは、 「合意だけで成立する契約」を指します。 口約束でも成立します。 貴方「決めました!お宅に頼みます。工事をお願いします」 相手「分かりました。やらせていただきます」 とあって、初めて合意といいます。 それがありましたか? >総工事費2億円の請負工事を請負業者と交渉してきたのですが~ 既に詳細な設計図や工期なども決まり、 お手元に、辞書のようなブ厚い見積書などもあるのでしょうか? >1.  あくまで提案書ですよね? >2.請負工事契約書は交わしていないこと~  契約書はないのですね? >3.すべて口頭で交渉が進んでいたこと。  土建屋特有のどんぶり勘定ですね。 >必要な部材の発注もすんでいるため~  後で材料屋と組んで、発注をしたようにみせかける書類なんて、  いくらでも作れそうですね。  本当に発注していたとして、そんな段取りの良い堅実な人が、  契約書を交わさずに発注だけするとは、道具を持たずに現場に行くのと同じです(笑)。 ただ交渉を重ねただけなら、嫌がらせとしか思えません。 相手にも言い分はあるでしょうが、どこまで進んでいるかわからないので、 ヘタなことは言えませんが、相談した弁護士さんも、それなりだったようで・・・。 確かに諾成契約の場合「契約書は契約の成立に必要ではありません。」 が、 それが通るなら、世の中からトラブルも無くなります。 行政の無料法律相談や、弁護士会の有料相談などを利用されてみるといいかと思います。 貴方が個人で建てようとしたなら、「消費者センター・国民生活センター」などでも、 相談が可能かと思います。 ・対応策 ココで相手の立場に立ってみると分かりますが、相手は2億円の工事に、 涎をタラしながら毎回の交渉をしていたと思います。 ビタ一文も払いたくない気持ちは分かりますが、 話し合いを重ねた期間に相当する 「今回はお宅に頼まないけど、悪かったね」料を払って終わらすのも、一手かと思います。 いずれにしろ、個人的には「嫌がらせ」だと思います。 建築関係は、職人さんも含めて、その大部分が「お金大好き仕事嫌い」ですから。 耐震偽装で問題化しましたが、あそこまでヒドくなくても、手抜き物件は多いと聞きます。 職人さんの名誉のために1割は昔気質の職人さんがいると信じていますが、 もはや風前の灯火でしょう。 余談ですが、 私が「この人はいい腕してるな」と思った人は、 過去に、板金屋一人、左官屋一人、大工一人(故人)だけです。 彼らは親方の下で10年は修行して、多くの現場を踏んでいます。 もちろん、手抜きや苦情もありません。 あとは多くが「お金大好き仕事嫌い」ですね。 どんな業界でもそうですが、そういった天然記念物の良心的な人は 「安すぎて出来ない・そんな現場じゃ出来ない」 と断るため、元請けから干されます。 目先のお金を捨てても、それでもプライドを捨てずに、細々と生きています。 その板金屋は「自分が家を建てて初めて旦那さん(施主)の気持ちが分かった」 と言ってました。 左官屋は借家に住んでいても、プライドを捨てませんでした。 ある意味、周りからは損な役回りと言われているでしょう。 見分け方ですが、たとえ建築の素人の旦那さん(施主)であるにしろ、 仕事の手元を見られて嫌がる職人は悪い職人。 仕事の手元を見られて「ホ~」と旦那に言われてニヤリとするのは良い職人。 全てが当てはまるわけじゃありませんけど・・・。 「見られると気が散る」なんていう人は、子供のお絵かきじゃないのですから、 プロが言ってはいけません。 日本の伝統文化を守ってきた昔の職人さんたちは、 自動車の板金屋さんでもお正月のしめ飾りをこさえたり、 大工の棟梁が鳩の羽で達筆な掛け軸を書いたり、 仕事以外でも、誰が見ても一流でした。 今はそんな職人さんもいなくなり、業界がシステム的になり、 職人さんも生きて行くのが大変だと聞きます。 大工さんが日当2万5千円(都市部)で、車持込でコイン駐車場や弁当も自腹。 屋根屋さんは2万円を切るといいます。多くは、一度は屋根から落ちています。 実際にその建築屋さんを知りませんが、そういったお金大好きな輩が、 ビルを建てると、ミキサー車に水をジャブジャブ入れて、 文字どうりの「水増しコンクリ」を流して建てるんでしょうか。 小さな工務店レベルでも丸投げが横行する業界の体質と、 いわゆる「建物は一見さん」という性質から、 上がるのは材料のレベルだけ。 信頼も仕事の質も下がる一方です。 それは、消費者の想像をはるかに超えていると思われます。 お盆で少し言い過ぎました。ごめんなさい。 大変でしょうが、頑張って下さい。

参考URL:
http://www.kokusen.go.jp/
jetstream
質問者

お礼

長文のご回答をいただきまことにありがとうございました。 おかげさまで諾成契約についてよく理解することができました。 ただ、いざ裁判となった場合には、裁判所は書面主義ですから、証拠となるべき契約書や発注書などがないと決定的に不利になると聞きました。陳述を裏付けるべき書面が全然ないというのは、裁判を有利に維持するうえでは不利な条件になるようです。 そうはいっても、民事事件ですから、行き着くところは示談交渉になるのでしょうね。 いろいろ参考になりました。 ありがとうございました。

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