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新教とプロテスタント
百科事典などではよく新教とプロテスタントは同意語に扱われていますが、「ルター派以降、カトリック(旧教)に対抗して分離した宗派が新教」「新教の中で、ルター派・カルヴァン派など聖書主義を中心とする宗派がプロテスタント」「従ってイギリス国教会は新教であるがプロテスタントではない」以上の解釈は間違ってませんか?
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”言葉遊び”としてはありえると言えるでしょう。 プロテスタントには”異議を申し立てる者”、 ”抗議する者”という意味がありますから。 ただご存知のように広義で一般には 新教とプロテスタントを同義語とされますから イギリス国教会とはどういうものかを 知らない人は誤解しかねないでしょうね。 もともとプロテスタントの原義は、 1529年のシュパイエル帝国議会において 抗議書を提出した福音主義者の諸侯たちのことを さしていたわけで 厳密にいうと、ルター派だけが該当していました。 カルヴァン派やツヴィングリ派などは ずっとルター派とも対立していたわけです。 それが拡大適用されて 現在の新教諸派の総称となったのですから、 本当に厳密に考えれば間違いとなります。 本職の人に聞けば怒るかもしれません。 イギリス国教会が教義的にほぼカトリックと同じという点を 強調したいのが真意と思いますが、 それもわかららないでもないので・・・ 微妙なラインですね。
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- Jack_Rose
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イギリス国教会(聖公会)系の米国聖公会の英語表現 は、"the Protestant Episcopal Church"です。 自分でプロテスタントですと言っている以上、 プロテスタントだとしか言いようがないのではないの でしょうか。
- nacam
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「プロテスタント」とは、何を指すのかといった問題ですが、この問題は、ほとんど意味を持ちません。 「聖書主義を中心とする宗派」これってなんでしょうか? カトリックや正教会は、聖書に基づかないと言いたいのでしょうか? そもそもプロテスタントと言う言葉は、神聖ローマ皇帝の宗教改革の拒否に対し抗議(プロテスト)した事に由来します。 この時、ルターは、「信仰の元になるのは聖書のみ」と言いました。 これは、カトリック教会が、信仰の元となるものを、聖書と慣例に置いていたためです。 ルターが言う聖書主義は、過去の慣例を排除する事を言います。 現在のイギリス国教会は、カトリック的慣例を拒否していますので、プロテスタントとして認識すべきだと思います。 たしかに、国教会成立時においては、カトリックとの差が有りませんでしたが、エリザベス朝に、国教会の形が出来上がり、プロテスタントとして形成されてゆきます。 また、カルビン派ですが、カルビン派の中心となる考え方は、ウエストミンスター教義に基づいています。 「聖書のみ」と言えないカルビン派(長老派)は、プロテスタントとは言えなくなると、質問者の考え方から導かれてしまうのは、論理的矛盾とも言えます。 (カルビン派で、ウエストミンスター教義を拒否したグループが、会衆派になります) 現在において、カトリックとプロテスタントの区分は、ほとんど意味をなさなくなっています。 むしろ、一般的宗派と、福音派との差が大きくなってきています。 この「福音派」は、一つの宗派ではなく、聖書絶対主義をとる人達の考え方を指します。 「イギリス国教会が、プロテスタントではない」とする考え方は、国教会から分離した人達が、国教会との差を主張するために言われた言葉にすぎません。
補足
wikipediaで「プロテスタント」を調べたら、「~福音主義を理念とするキリスト教諸派~」との記述があったのですが、「聖書主義」と憶え間違えていました。(意味は似てると思いますが)あと「プロテスタントを自称しない聖公会~」との記述もあり、イギリス国教会はプロテスタントでないと判断してました。
お礼
ありがとうございました。言葉の定義って不明確なものが多く、とくに宗教や歴史の語句解釈は広義だの狭義だの見方が様々なケースが多いですね。