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ブラケット
量子力学のブラケットについて質問します。 ある本では、演算子Aの行列要素の計算のさい<φ|Aψ>というように表記していて、それは 積分で表示すると∫φ*Aψdτに対応するようなので、これは<φ|Aψ>においてAはψにしかかからない と解釈しております。ところが、大学の講義で「演算子は行列だからケットベクトルにもブラベクトルにも かかる」と言っているのを聞き、よく分からなくなっております。A|ψ>=a|ψ>というのはよく目にするのですけど<ψ|Aというのは何なのでしょうか?ブラベクトルがよく分かりません。
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線型代数の言葉に置き換えると |ψ>:ベクトルx <ψ|:ベクトルxの転置の複素共役(x†と書くことにします) 演算子A:行列A のように対応します。 >大学の講義で「演算子は行列だからケットベクトルにもブラベクトルにもかかる」 線型代数の言葉でいえば、行列は、縦ベクトルにも、横ベクトルにもかかる、といっているだけです。(縦ベクトルには左から、横ベクトルには右から、という違いはありますが) つまり、線型代数で、x†Ayというものを、(x†A)yと捉えてもx†(Ay)と捉えてもよかったように、<φ|A|ψ>を<φ|(A|ψ>)と捉えても(<ψ|A)|ψ>と捉えてもいいんですね。 線型代数でx†A=(A†x)†であったのと同様に、<φ|A=(A†|φ>)†となります。従って、<φ|A|ψ>=∫φ*(Aψ)dτ=∫((A†φ)*)ψdτとなります。 もうちょっと高級(?)な説明をするとしたら、 任意のψに対して、<φ|A|ψ>=<φ'|ψ>となるような<φ'|が<φ|A という事になります。
お礼
御回答ありがとうございました。 ということは、行列要素とは行ベクトル×行列×列ベクトルのことだと思えばよいのですね. 私は、演算子というのは微分とかも含んでいるから、 <φ|A|ψ>が左にもかかるなら「微分をどうやって右から左にかけるのか」と思っていたのですけど、 <<、<φ|A|ψ>=∫φ*(Aψ)dτ=∫((A†φ)*)ψdτ これで納得いたしました。ただのφAψというものがあったとして、 微分等含んだAが左にかかるということはできないけど、<φ|A|ψ>ならば行列だから左にもかかることができ、Aがφにかかるということを積分で実行しようとしたら∫((A†φ)*)ψdτとすればいいということなんですよね? 大変わかりやすい回答ありがとうございました、非常に参考になりました。