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化学結合について
- 化学結合についての質問です。S-H結合のモーメントを算出し、イオン性を%で示す方法を知りたいです。
- S-H結合のモーメントの算出方法について分かりましたが、イオン性の計算方法が分かりません。原子間距離の利用が必要かもしれません。
- イオン性を計算するための参考になる例題がありましたが、純粋なイオン結合の双極子モーメントの出し方が分かりません。お手数ですが、教えていただけると助かります。
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「電子の電荷に結合の長さをかけた値」は結合の長さ(原子間距離)に電子の電荷(の絶対値)をかけたものです。これが、S-H結合が完全なイオン結合(つまりS-とH+のイオン結合)と考えた場合の、S-H結合1本分の双極子モーメントです。ただし、長さの単位はm、電荷の単位はCでなければなりません。電子の電荷は、-1.6x10^19 C です。 「トータルの双極子モーメント」というのは、2本のS-H結合がいずれも完全なイオン結合であると考えた場合の、分子全体での双極子モーメントです。その際に、2本の結合によるモーメントの方向が異なっています(94.2°)ので、トータルの双極子モーメントの方向は、その中間方向(結合角を2等分する方向)を向いており、その方向の成分を表すのがcos47.1° ということです。 こうして計算した値と、実際の双極子モーメントを比較すると、前者の方が大きいはずです。それは、実際の結合がイオン結合ではないからです。後者の値を前者の値で割れば、完全なイオン結合と比較して、結合の分極がどの程度であるか計算できます。それを%で表したのが結合のイオン性です。 実際のS-H結合のモーメントを算出するには、これとは逆に、3.00*10^-30Cmを2xcos47.1° で割れば良いことになります。その値を「電子の電荷に結合の長さをかけた値」で割っても結合のイオン性は計算できます。「結合のイオン性」と「S-H結合のモーメント」の両方を計算するのであれば、この方が手順が短くてすみますね。
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純粋なイオン結合と考えた場合の双極子モーメントは、一方の原子に+1、他方の原子に-1の電荷があると考えた場合の双極子モーメントということになります。すなわち、電子の電荷に結合の長さをかけた値です。 ただし、この場合には2本のH-S結合がトータルとして作用します。その時に結合の方向も考慮する必要がありますので、「ベクトル」と同様の扱いをします。 すなわち、結合角が94.2°ですので、その半分は、47.1°となり、トータルの双極子モーメントは、純粋なイオン結合と考えた場合のS-H結合の双極子モーメントに、 2xcos47.1° をかけた値になります。
補足
電子の電荷に結合の長さをかけた値> ということは結合の長さに1をかけた値が純粋なイオン結合と考えた場合の双極子モーメントになるということでしょうか? トータルの双極子モーメント> というのはこの私の場合ですと3.00*10^-30Cmということでしょうか?
お礼
本当にありがとうございました!助かりました。一から教えていただいて非常に分かりやすかったです。ありがとうございました!