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メソポーラスシリカの生成機構
HDTMBr、TMAOH、TEOSを材料に合成したメソポーラスシリカ(MCM41)の生成機構を知りたいです。関連して、TMAOHが塩基性である理由、TEOSを一気に加えてはいけない理由、MCM41が塩基性の触媒として働いた理由も教えてほしいです。インターネットではいろいろと調べてみたのですが、それらしいものは見つからなくて。申し訳ないことに基礎的な知識もなく、自分が実際にやった実験ではないため、情報が少なすぎるのですが、わかる方お願いしたいです。
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ご参考までに 1.生成機構 答えになっているかどうかわかりませんが、以下のようになっていると考えられます。 1)HDTMイオンが水中でミセル(大体円筒状と思われます)を形成 2)追加されたTEOSが加水分解、脱水縮合を起こし、オリゴマーを形成 3)オリゴマーがミセルの周囲に吸着 4)ミセルの周りに吸着したオリゴマーに、さらにTEOSから生成したオリゴマーが吸着、成長し、ゾル→ゲルへと変化。 5)十分にミセルの周りにシリカが成長したところで取り出して焼成し、ミセルを焼きとばすことによってMCM41の完成。 2.TMAOHが塩基性である理由 si1icaさんの記述の通り。 3.TEOSを一気に加えてはいけない理由 ミセルの表面にシリカオリゴマーが吸着する前にシリカがゲル化してしまうため。メソポアがうまくできなくなる。 4.MCM41が塩基性の触媒として働く理由 特に焼いていない場合、TMAOHやHDTMイオンがメソポーラスシリカの表面に残存するため。 ちなみに、上記内容はGoogleを使用して調査すれば比較的簡単に得られる知識です。また、メソポーラスシリカに関する総説なども日本語で多数出ております。hodasatori様が大学生以上の学生、または企業の研究者でしたら、文献調査の仕方はご存じのはず。是非探し出してご一読いただけるとよろしいかと思います。
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- si1ica
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略語を勘違いしているかもしれませんが、 分かる範囲で回答します。 略語は以下で間違い無いでしょうか? HDTMBr:ヘキサデシルトリメチルアンモニウム・ブロマイド TMAOH:水酸化テトラメチルアンモニウム? TEOS:オルトけい酸テトラエチル MCM41の生成機構は大雑把に言って次のようになります。 ヘキサデシルトリメチルアンモニウム・ブロマイドの分子には 親水性の部分と疎水性の部分があり、 溶液中で凝集してミセルを形成します。 ミセルにTEOSを加水分解したケイ素前駆体を複合化させることで 無機物・有機物複合体ができます。 有機物を取り除くことで無機物多孔体が得られます。 ただし、合成時の無機物・界面活性剤の複合化や ミセル形成の順序などについては、専門に取り扱った 学術論文を当らなければ確実なことが言えません。 TMAOHが水酸化テトラメチルアンモニウムであるならば、 化学式は (CH3)4N+ OH- であらわされ、 水中で解離して水酸化物イオンを放出します。 よって、塩基性です。 「TEOSを一気に加えてはいけない」 初めて聞くことですので、理由はわかりません。 「MCM41が塩基性の触媒」 触媒については詳しくありませんので、 回答できず、申し訳ありません。 日本語のメソポーラスシリカに関する文献では以下のようなものが有ります。 季刊化学総説 42 無機有機ナノ複合物質 http://www.jssp.co.jp/f_q_chemrev/kikan_42.html 日本セラミックス協会誌 第34巻9月号(1999年) 第36巻12月号(2001年) 長くなり申し訳ありません。
お礼
わざわざありがとうございます。お時間を取らせて申し訳ないです。
お礼
ご迷惑をおかけしまして、大変失礼いたしました。詳しい情報ありがとうございます。