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よく誤用と思われがちだけどじつは正しい言葉
日本語ブームのせいか、言葉に敏感な人が増えてきたように思います。 とてもいいことです。 が、敏感すぎるのも考えもので、たとえば 「彼は今だにその話を信じている」 などと書くと、必ずものすごい勢いで 「“今だに”は誤用で“未だに”が正しい」 という指摘がきます。 このサイトの過去質問などでも、そのようなやりとりを見かけることがあります。 しかし、ちゃんと辞書などを調べてみると、上の例のような「今だに」は必ずしも誤用ではなく、むしろ正当な用法であることがわかります。 同様に、 ・違和感を感じる ・汚名挽回 ・的を得る など、私自身「正当だ」と言い切る自信まではないものの、議論の余地くらいはあるだろうと思われる表現でも、こんな表現をうっかりしようものなら問答無用でもの知らず扱いされかねない風潮もあるように感じます。 そこで質問ですが、このように「とかく誤用と思われがちだが、じつは正しい(少なくとも議論の余地くらいはある)」という表現がほかにもあれば、ぜひ教えてください。
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まだ大丈夫かな…? 「違和感を感じる」は大辞林にも、用例として載っていました。 http://dic.yahoo.co.jp/bin/dsearch?p=%A4%A4%A4%EF%A4%AB%A4%F3&stype=1&dtype=0&dname=0ss 例えば「違和感を覚える」が正しいとしたら、名詞+動詞で文法的には「違和感を感じる」も間違いではないでしょう。問題は「重複」なのでしょうが、「朝食を食べる」も駄目なのかな? では「朝食をする」? やっぱり変ですよね。 スーパーでバイトしていたころ、レジで8千円のものを買ったお客さんが1万円札を出した時、「1万円お預かりします」と言ったところ 「預かるとはどういうことだ! だったら返してくれるのか!」 とものすごい勢いで怒鳴られました。しかしですよ、お釣りもレシートも渡していない時点では、やはり「預かっている」のでは? だったらこのおっさんはお釣りの2千円はいらないのでしょうか?(8千円のものを買って、1万円「渡す」のに同意したということで) ええええ、勿論お客様にそんなことは申しません。ひたすら謝りましたよ。 あと、もう一つ「誤用ともいえないんじゃない?」と思っているのが「ご注文はこれでよろしかったでしょうか?」ですね。これは「何故、『よろしかった』と過去形なのか。現在形の『よろしい』とすべきでないか」という理由で「誤り」とされているらしいですが、こういう人達(文句を言う人達)は、アメリカで外国人に「Would you like...」と話し掛けられたら、「Would(過去形)じゃなくてWill(現在形)だろうが!!」と怒るのでしょうか。 丁寧な表現をしようとするとき、過去形を使う傾向がある、というのは日本語だけでなく言語の定番なんですけどね。 ちなみに「申し訳ありません」や「とんでもありません」が誤用とされるのは「申し訳あります」や「とんでもあります」という表現がないというのが根拠で、「申し訳ないです」「とんでもないです」が正しいとのことです。(「申し訳ない」までが1つのまとまった言葉と考える) (私自身は「申し訳ありません」もアリだと思っていますが) >議論の余地くらいはあるだろうと思われる表現でも、こんな表現をうっかりしようものなら問答無用でもの知らず扱いされかねない風潮もあるように感じます。 非常に共感しました。最近の風潮は「日本語教」「新・言葉狩り」「いじめ」そんなノリのように思います。熱がこもりついつい長くなってしまいました。でも実はまだまだ言いたいことがあります。ですがきりがないのでこの辺で失礼します。 興味深い質問ありがとうございました。
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- venuspower
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こんにちは。 ご用の方が、すっかり一般的になっており、 個人的には、違和感を持ちつつも、 流れには逆らえない…と思っている言葉があります。 通勤時に使っている、10:10発の電車の、自動アナウンス。 「じゅうじ じゅっぷん はつ………」 「10分」の発音は、実は「じっぷん」です。 小学校の国語でも、そう教えられました。 NTTの117(時報)の「中村啓子さん」の発音は、ちゃんと、 「じゅうじ じっぷん」ですね(^^)
お礼
回答ありがとうございます。 そのうち、「じっぷん」なんて言ったら「おまえ、なまってるよ」と言われるような時代になりかねませんね。 かくいう私も、小さいころ、祖母が「じっぷん」と言うのを聞くたびに、方言か、年寄り特有のなまりか…と思っていたものです。
No.10です。 すみません。質問の趣旨は理解していたのですが、回答しているうちにあぁなっちゃいました。(^^;) きっとその他の皆様もそうだったんだと思います。 大変失礼致しました。 このご設問はとても興味深く面白いと感じ入っています。
お礼
再度ありがとうございます。 こちらも、先の回答の前半部分を読むと「趣旨は理解していただけているように読めるんだけど…」と思いながら、念のため確認させていただいた次第です。 こちらこそ失礼しました。
- luune21
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>「つつましく暮らす」も、べつに問題ないと思いますけどね。 >誤用だって言われるんですか? 正しいのは「年金でつましく暮らす」ですね。 形容詞の「つましい(倹しい)」は、質素・倹約の形容詞形です。「つましい暮らし」はほとんど慣用句といっていいくらい決まりきった形です。 一方「年金でつつましく暮らす」は「慎ましく」で、遠慮深くて動作・態度が控えめということを意味します。 この類を誤用とするのは、慣用句として正しいとする文が存在しているからに他ならないのだと思われます。意味がとおらないというほどのことはないでしょうから。 「的を射る」も同種。また「着の身着のままで逃げる」は正しく「着の身着のままで川に飛び込む」は間違いであるとするときも、このパターンだと思われます(着の身着のままとは「着衣のまま」という意味ではないため)。 「利いた風なことをいう」を「聞いた風なことをいう」と書くなんて例もありますね。 すべて「慣用句」と似ていることがすなわち間違いである、といわれるものでしょう。確かに他のものは意味をなさなかったり、意味が間違っていたりで、正しい言い方ではないと思います。しかし「つつましく暮らす」は、そう非難されるほどではない、かな?と…。 本件と関係ありませんが、個人的には 「短刀直入」「危機迫る」なんてのは、「気持ちはわかるぞ!」という感じで、好きな間違いです。楽しく読ませてもらえます。 ちなみに「違和感を感じる」を使う勇気は私もまだありません。みんなが使い始めたら使います^^;
お礼
再度ありがとうございます。 「つつましい」、いま手元にある私の辞書には、3冊中2冊に、2番めの意味として「つましい」の意味が載っていました。もうほとんど、誤用という指摘すらされなくなっているのかもしれませんね。恥ずかしながら私は今回の回答をきっかけにして知ったというありさまでした。
- luune21
- ベストアンサー率45% (747/1633)
「今だに」ですか?! おもわず笑ってしましました。 確かに確かに…。質問者さん、ただものではありませんね。 正しいとは言いませんが、間違いともいえないかも… 「あまりの感動に鳥肌が立つ」 ならわしとしては違うかもしれませんが、国語として間違っているわけではない気もします。 「綺羅星のごとく」 だって、独立した「綺羅星」って単語をよく目にするじゃありませんか 「年金だけでつつましく暮らす」 「つましく暮らす」という慣用表現があるからといって、「つつましく暮らす」と言いたいときはどうするんですか? 認められないってこともないでしょう。(笑) * 「汚名挽回」は大いに議論の余地あり! 「汚名を雪ぐ」は正解で、「汚名を晴らす」はまちがい、これは正しいと感じます。であれば「汚名挽回」を誤りとすることには自信が持てなくなってきます。 言い出し元と思しき金田一春彦先生は、[挽回は、【失ったもの】を取り戻してもとのよい状態に戻す意味]ということ根拠にしておられるようです。 果たしてそうでしょうか。挽回とは望ましくない状態になったものを元の良い状態に戻すことをさすのではないのかと思いす。「失ったもの」と限定することに問題があるのではと感じます。 (このあたりから高島俊男著『お言葉ですが5』を横目において書いています) 新明解にも「列車の遅れを挽回する」という用例が出ています。また「衰勢挽回」「頽勢(退勢)挽回」「劣勢挽回」などもよく辞書に載っています。WindowsのIMEでも、ご丁寧なことに用例としてまで出してくれています。 こういうようにマイナス イメージの言葉の方によくつくことばと言う感じがします。 一方、「名誉挽回」「勢力挽回」「失地挽回」などの「失ったもの取り返し」グループは、意外にその数多くありません。高島俊男は「家庭の幸福を挽回する」「社業の隆盛を挽回」等々の言い方はありえないとも言っています。確かにそう感じます。むしろ「名誉挽回」こそ特異な用法なのではないでしょうか。
お礼
かなり高度な回答ありがとうございます。 「綺羅星のごとく」って、どこかで議論を聞いた気もしますが、なにせ普段は絶対使わない表現なので、何が誤用といわれているのかもピンとこないありさまでした。いま辞書を引いてみて、ようやく理解できました。 「つつましく暮らす」も、べつに問題ないと思いますけどね。誤用だって言われるんですか? 「汚名挽回」についての考察も、参考になりました。 「今だに」については、『日本国語大辞典』で「いまだ」「いまだに」あたりを引けば、この語の成り立ちが本来的には「いま+だに」であること、「今だに」が正しい理由、実際の用例や典拠など、すべてはっきり書いてあります。 最近はATOKの辞書でも「今だに」が載っているみたいだし、国語辞典でも「今だに」を併記するものがいくつかあったりして、復権も進んでいるのかも? ちなみに私の手元にある辞書のうち一冊には「「今だに」とも書くが、誤りとされることも多い」と説明がありました。
違和感を感じる→頭が頭痛、馬から落馬、歯痛が痛い。みたいな感じです! 汚名挽回→汚名を挽回して何になるの?本来なら汚名撤回ですよね? それを言うなら名誉挽回ですよね。 的を得る→的を持ってきてどうするんでしょう(笑) 的を射る、でしょ? 他にも皆さんがおっしゃっている「全然」これは肯定にも否定にも使われる言葉です。 全く然りと言う意味ですから。 他には、「凄い」とか。これは本来なら悲惨な事故などに使われる言葉です。 なので、おバカな高齢者タレントが「これは凄いいい映画ですっ!」なんてテレビで言っているのは全くの誤用です。 こんな例は日本語には腐るほどありますよ。 「檄(ゲキ)を飛ばす」とかね………、、 これは「檄文」のことですから。(笑)
お礼
ありがとうございます。 質問趣旨を誤読されたのではと思われる回答が連続したので再度確認させていただきますが、私の質問の趣旨は 「みんな普通に使ってるけど、それ、じつは誤用だよ、という言葉を教えて」ではなくて、 「使うとみんなに誤用ってよく言われるけど、じつは正しい(議論の余地くらいはある)、という言葉を教えて」ですので、よろしくお願いします。 「違和感を感じる」「汚名挽回」「的を得る」については、おっしゃるような指摘があり、それがほとんど「常識」として一般的に共有されているということは、もちろん私も存じております。 ただ、先に書いたように、それに対する異論(しかも屁理屈ではなく、それなりに筋が通っているレベルのもの)が存在するということで、例に挙げたわけです。 ここでこれらの言葉が正当か否か議論する意図はありませんし、そのような場でもありませんので、それらの主張を具体的に書き連ねて回答者さまに「反論」することはしませんが、ご興味があればぜひお調べになってみてください。
- tokyomac
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姑息:「姑息なヤツ」と言った風に使うのを耳にしますが、正しい意味で使っているのか疑問です。「姑息」は「一時しのぎ」といった意味ですが、シチュエーションから「卑怯なヤツ」と言った風な意味合いで使っている気がします。 さわり:よく「さわりだけでいいから」と言う人がいます。さわりとは、「一番重要な部分」と言う意味なので、分かって使っているのかどうか疑問に思う事があります。 役不足:これは明らかに間違えて使う人がいます。TPOによっては大変失礼な間違えになります。
お礼
ありがとうございます。 質問は「じつは間違った表現」ではなくて「じつは正しい表現」なのですが…
ちょっと主旨から外れますが、「ら抜き言葉」もですね。 最近の若者が作ったような風潮ありますけど、実はもうずいぶん歴史の古い言葉です。(俺が個人的に把握している範囲では、昭和30年代にはすでに使われています) 俺が生まれてこの方、誰もが自然に使ってたのに、スポットが当たったとたんに指摘する人が増えたのです。
お礼
私の育った地域でもら抜き言葉が「標準語」でした。 最近は直さざるをえない風潮なので、ちょっとさみしいですね。 かといって、指摘されるたびに「じつはね…」と反論というか説明をするのも面倒なので、周りにあわせてしまうんですが。 回答ありがとうございました。
全然+肯定ですね。例えば全然大丈夫とか。 戦前から使われてましたから間違ってるとうのはどうかと思います。夏目漱石などの文豪も使用してましたしね。 後何ヶ月か前にタモリのジャポニカロゴスで、 申し訳ありません。 申し訳ございません。 とんでもありません。 が何れも誤用だと国語学者が言ってましたが、これもどうかと思います。はたして国民の何%が誤用だと思っているのか、そして正しい使い方を知っているのか疑問です。おそらくほとんどの人が誤用だと思ってないでしょう。 ほぼ完全に現代社会に定着してる言葉ですから「正しい」と考えていいのはではと、個人的に思います。
お礼
ひょっとして「申し訳ないことでございます」「とんでもないことです」等が正解、という話でしょうか? たしかに国語学者のおっしゃることもごもっともですが、やはりこれを誤用だと言われるとちょっと困っちゃいますよね。 私もこれは「本来的には誤用」だとしても「現代社会では正しい」という考えに同意します。 回答ありがとうございました。
- Tacosan
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「正しい」かどうかはその時代によって違うということは, 念頭におく必要があるかと思います. 歴史的に見ると, 「全然」のあとに肯定がくるのは全然正しいです :-) 「全然」をもっぱら否定でうけるようになったのは明治に入ってからです. 江戸時代の文書であれば「全然」を肯定でうけている例はありますし, 夏目漱石の書いたものの中にも「全然」を肯定でうける文章があると聞いています. ちなみに「一生懸命」は本来「一所懸命」で「自分の知行地 (一所) を命をかけて (懸命) 守る」からきた単語.
お礼
回答ありがとうございます。 「全然」は、素人考えですけど字面を見るとむしろ肯定がくるのが自然なようにも思えます。 だいぶ有名になってきた例なので、「誤用」という汚名を挽回…いや、返上? できそうですね。
- xxrakiaxx
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最近"若者言葉"として取り上げられがちな、『全然~だ』という言葉です。 一般的に「全然おいしくない」「全然楽しくない」というような"全然"のあとに否定形をつけるものが正しい使い方なのでしょうが、「全然おいしい」「全然楽しい」など、肯定する形をつけるものも必ずしも間違っているとは言い切れないのではないかと思います。 あと、個人的に「汚名挽回」は場合によっては使えるかもしれないと思っています。もともと汚名と挽回にはそれぞれに意味がありますし……。名誉返上もしかりかな、と。
お礼
私も正確なところはよくわかりませんが、よく議論になるネタですね。 有名になったせいか、最近は頭ごなしに否定する人も前よりは少なくなった気がします。 回答ありがとうございました。
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お礼
回答ありがとうございました。 たしかに、言葉に敏感…を通り越してほとんどヒステリックな反応ってときどきありますね。どこかでちらっと「誤用」と聞きかじったことを、それがもう絶対の正義であるかのように…。 せっかくの日本語ブームなのだから、辞書を引くとか自分の頭で考えるとかしてから、納得するなり疑問に思うなり判断してほしいものです。 挙げていただいた例はすべて私も問題ないと思います。