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圧縮因子のグラフについて

横軸に圧力p、縦軸に圧縮因子Zをとったグラフについて分からない部分があります。 水素はp→0においてZ=1からグラフが始まり、圧力を増加させていくとZはだんだんと大きく(単調増加)なっていきますよね。 また、メタンやエタンはp→0においてZ=1からグラフが始まり、圧力を増加させていくと一度Zが1よりも小さくなってある圧力からだんだんとZが大きくなってきますよね。(二次関数のグラフのような感じ) どうして水素は単調増加のグラフのようになり、メタンやエタンは一度圧縮因子が下がってから増加していくのでしょうか? どなたかお教えいただければ幸いです。

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  • c80s3xxx
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回答No.3

難しく考え過ぎではないでしょうか. まず van der Waals の方程式 (p-a/V^2)(V-b)=RT です. ここで a も b も非常に小さければ,それは理想気体です.この場合は問題なし. つぎに a がとても小さく,b は無視できないとします.この場合は p(V-b)=RT となるので pV-pb=RT,pV=RT+pb Z = pV/RT = 1+p(b/RT) とみなせます.この式の意味は,Z は圧力とともに大きくなる,ということです.つまり,排除体積項は高圧で Z を大きくするということになります. つぎに今の逆で,b が無視できる場合.(p-a/V^2)V=RT より Z=1-a/(RTV) ですが,pV=RT からのずれが大きくない範囲では Z=1-p[a/(RT)^2] となります.つまり,pが増すとZは小さくなるということです. 水素やヘリウムのように低沸点の気体は,単純に考えて分子間相互作用が小さいということですから,a の項が相対的に小さいケースにあたるでしょう.ということは,b の効果が主に出てきて,最初から単調に右上がりになると予想できます. 一方,メタンやエタンは,大きさもさることながら分子間力も無視できませんから,比較的低圧のところ(pV=RT からのずれの小さいところ)ではこの効果によって少なくとも低圧領域では右下がりになります. このような議論は Z の温度依存性についても有効です.つまり,最初に考えた効果は温度依存性が小さく,2番目に考えた効果は温度依存性が大きいということで,温度が上がるとどちらの影響も小さくなるものの,a に基づく影響の方がより急激に小さくなる,ということを意味しています.したがって,高温では単純な右上がりのグラフになってきます. さて. メタンやエタンが極小値を持つ理由については,ここまででは明確ではありません.もう少し高圧,つまり,a について,pV=RT からのずれが無視できないくらいの領域ではどう考えたらいいかは,もう少し考えてみてください.このときは b の影響も無視できなくなってくることにも注意しましょう.

syu-chem
質問者

お礼

返信が遅れて申し訳ありません。 メタン、エタンが極小値を持つ理由をいろいろ考えてみたのですが、難しいです。 感覚的には分かるような気がするのですが・・・。 メタンやエタンは低圧領域では分子間の引力の働きが強いために右下がりとなり、そこからもう少し高圧にすると今度は逆に分子同士の距離が近づきすぎてしまい、反発力がうまれ、また、分子の大きさもかかわってきて、理想気体と比較するとV(体積)が大きくなる。そのため、Zが増加してしまう。という感覚です。しかし、この感覚があっているのかは自信ないですが・・・。 van der Waals式で考えるとよく分からなくなってしまいます。

その他の回答 (3)

  • c80s3xxx
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回答No.4

こういうのはどうですか. 前の回答で「PV=RTからのずれが無視できないときは」とかいいながら,結局そのずれが小さいという近似で数式をいじってますが... (P+a/V^2)(V-b)=RT 展開して PV-Pb+a/V+ab/V^2=RT 両辺を RT で割って移行すると PV/RT=1+(1/RT){Pb-a/(TV)+ab/(V^2)} 左辺がZです.右辺第2項が1からのずれですが,V の関数です. 近似として,PV=RT からのずれが大きくないときは 1/V=P/RT で置き換えてやれば, Z=1+(1/RT){(b-a/RT)P + P^2・ab/(RT)^2} とPの2次関数になります.もちろん,ほんとうは誤差項がありますが,今はとりあえず無視です. この式をみると,a,b がともに無視できない場合に P が大きくなるとP^2の項が問題になることがわかります.結局,PV=RT からのずれが極端でなければ,Pの2次関数で近似できるということで,PV=RTからのずれがある場合でも,大体の関数形は近いだろうということもわかります. この程度ではだめですか?

syu-chem
質問者

お礼

お礼が遅くなって申し訳ありません。 何度も解答していただきありがとうございました。 おかげで理解できました。 本当にありがとうございました。

  • c80s3xxx
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回答No.2

van der Waals 方程式を使うと,Zは p の関数としてどう書けますか? a も b も大きい場合,a も b も小さい場合,a が大きく b が小さい場合,a が小さく b が大きい場合,について,Z(p) がどういう曲線になるかの概略は,式から想像できませんか? 今の4種類のケースについて,メタンや水素はどれに当てはまりそうですか?

syu-chem
質問者

お礼

解答ありがとうございます。 すいません、式変形が分かりません。 Z=pV/(RT)であるのでV=ZRT/Pとし、van der Waals方程式(p+a/V^2)(V-b)=RTに代入すると R^3T^3Z^3-(pbR^2T^2+R^3T^3)Z^2+apRTZ-abP^2となってしまい陰関数になってしまいます。Z=の形には出来ないのでしょうか?それとも式変形が悪いのでしょうか? どうかお願いします。

  • c80s3xxx
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回答No.1

ヒントを. van der Waals の状態方程式で Z を考えてみましょう. 分子の違いは van der Waals 方程式で追加された二つのパラメータにどのように反映されてくるかとあわせると,概略は理解できるかと.

syu-chem
質問者

お礼

お答えありがとうございます。 分子の違いによりvan der Waalsの状態方程式のパラメータには、aは分子間力による影響、bは分子が大きさを持っている影響として表れてくるはずなのですが、そこから理解できなくなってしまいます。 出来ればもう少し教えていただけないでしょうか? 理解力がなくて本当にすいません。

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