仕事というのは、エネルギーです。
運動エネルギーやポテンシャルエネルギーと次元
は同じです。ただ、『高さhまで持ち上げるのに
どれだけ仕事が必要か』、『運動エネルギーを1/2mv^2
から1/2mu^2にするのにどれだけ仕事が必要か』
などといったりすることからも分かるように、
『注目する物体がある状態からある状態に変化するときの、物体の持っているエネルギーの差分』というニュアンスがあります。運動エネルギーやポテンシャルエネルギー(バネ1/2kx^2や重力mgh)は、物体の持つエネルギー
『そのもの』ですが、仕事は、物体をあるエネルギーから別の
エネルギーまで上げるのにひつようなエネルギーということです。あげるのに必要な量だから"仕事"なのです。
力積ですが、これは"力の時間的な積算量"だから力積という名前になっています。
そもそも、力は"ある瞬間"における力ということで定義
されています。F=maですが、これはF=dp/dtとできます。この意味は、"時間間隔を極限まで小さくしたときの運動量の変化の割合"ということで、つまりある瞬間
の運動量の"変化の割合"です。
力積とは、この"変化の割合F"に時間Δtをかけたものです。言い換えると、
単位時間当たりに変化する運動量の量に、時間Δtを
かけたものだから、Δt間に変化する運動量の量となります。瞬間的な変化量F(力)に、時間間隔tをかける(積)
ことにより、運動量の総変化=力積となります。
K=1/2mv^2がなぜ成り立つか、ということですが
運動方程式F=mdv/dtの両辺にvをかけると
Fv=mvdv/dt⇔Fdx/dt=mvdv/dt
⇔Fdx=mvdv=d(1/2mv^2)となるからです。
つまり、右辺の仕事が、『何か1/2mv^2という量』
の増分に等しいから、そして仕事はエネルギーだから、
その何かを運動エネルギーKと定義しようということです。U=mghについては、重力のポテンシャルエネルギー
です:重力がこれからなし得る仕事量です
ですから、mg(力)×h(距離)=mgh(重力の位置エネルギー)となります