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OV言語とVO言語の文化/精神への影響
英語と日本語では、SVO-SOVと語順が違います。語順が文化や精神に影響があるようにも思われるのですが、どうなのでしょうか。 よい参考書があればよろしくお願いいたします。(できれば素人でもわかるようなもので。)
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皆さん、あまり、言語と心理の関係について、消極的ですが、確か、日本語と英語のバイリンガルに、同じ環境で、討論させ、その攻撃性の違いのようなものを観察した所、英語を話していた場合に、攻撃性が目立ったと言う研究報告があったと思います。 言語心理学の一分野として、ある程度、文献などもそろっていると思ったのですが。
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- trgovec
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指名されてしまいました(笑) SVOとSOVとか、民族性というように話を大きくするよりも、英語の特徴といえば、何かありそうに思えます。 まず、英語では少数の例外を除いてSVOの語順が決定的です。また、現代の英語では例えば、I have no money よりも I don't have any money のような形の方が好まれると言われます。また、ドイツ語やオランダ語にある「枠構造」や「定型後置」(助動詞と本動詞の間に目的語や副詞などが入る文構造と従属節で動詞が文末に来る現象)もありません。また、否定語は動詞の直前か直後に来ます。 これらはどういうことかと言えば、文の重要な決定要素が前の方に来るということです。日本語では最後まで聞かないと否定か肯定かも分からないことが珍しくありません。ドイツ語では「枠構造」や「定型後置」のためにやはり最後まで聞かないとどうなったのか分からないことがあります。 これは個人的な感想ですが、この点で言えば英語はニュースなどに用いる言語としては優れていると言えるかも知れません。反面、こういう構造に慣れていると、外国語に対して、結論がなかなか出てこない、誤解を起こしやすい、あいまいである、というような感想を持つ人がいないとも言い切れないでしょう。もちろん英語ネイティブが実際そんなことを言っているのは自分の耳で聞いたことはありません。ただ、日本人が「日本語は曖昧だ」のようなことを英語とだけ比較して書いているのは以前は見たことがあります。もっとも、そんなのはただの「英語かぶれ」だと思いますが。
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ありがとうございます。そうですね、民族性とか精神の影響とか言っても立証する方法がありませんし、そうかもねー、で終わりかもしれないですね。(仮説をたてるのは面白うそうですが(笑)) ドイツ語でも最後まで聞かないとわからないんですね。参考になります。 拝聴するに、日本語が英語と比較して曖昧だ、と決定づけられないにしても、やはり、ニュース最適言語の説から、なんらかの傾向はありそうですね。 コンピュータ言語にも、比較的定式ばったものとそうでないものがあります。大勢でプログラミングするには定式張ったものが好まれます。しかし、人間の言語では、定式化した方が、民族性においてそのまま定式化する性質が生まれる、と連想語的に考えるのは無理がありますね。言語の影響は、その影響する過程が違っても、同じ結果を生んだりすることもありそうですし。民族性というよりは、「性格」で考えると、日本人は曖昧だといわれますが、言語による影響がまったく無いとも言えないと思えます。決定的で無いにしろ、効いたり効かなかったりとスパイス的要素はあるのではないでしょうか。
私も日本語と英語の根本的な違いは語順かなと思っていたんですが、そうではないんですよね。#3さんも少し触れていますが、言語学的には、膠着語、屈折語、独立語という語形論的な分類の方が重要です。英語は屈折語に属しますが、かなり語尾変化が単純化されています。フランス語やドイツ語も英語と同じ語族ですが、場合よっては SOVの語順になることもあります。 また、ハンガリー語などは日本語と同じく膠着語に分類されますが、語順は普通はSVOになります。
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ありがとうございます。 >膠着語、屈折語、独立語という語形論的な分類の方。。。 むむむー、来ましたね専門用語が。素人には難しいですが参考にさせて頂きます。フランス語やドイツ語では、SOVになることもあるのですね。屈折語である英語が割合に特殊なのでしょうか。語順が決定論とはならずとも、何らかの精神的影響、文化的な影響があると考えると面白いのですが(笑) ちょっと脱線しますが、「膠着語、屈折語、独立語」と言う言葉は、やはり訳語なんですかね。難しいー(笑)。
格を無視した議論ならいくらでもできるんだけど、インドヨーロッパ語の末端と位置付けられる英語において、格を失ったかわりに補助として代名詞が発達した英語(ちょっと違うかな?)と捉えると、主語が文頭にくるのは格の機能が一部指示代名詞などを除いてほとんど失ってしまった動詞の格の機能の補助として働いている、と見なせます。ラテン、ギリシア語や、現在でもスラブ系言語では多くの格を保持しています。だからそういった言語では語順はかなり自由です。語順の柔軟性は、ひとつの語に「てにをわ」の情報をどれだけ含めることができるかにかかっています。英語や、西ロマンス語(フランス語、スペイン語など)では、格のほとんどを失ってしまっているので(例外は仏語の aux とか lui など)、語順でその代替機能を果たしているのです。ドイツ語なんかは不定冠詞、定冠詞、指示代名詞、一部の2格、ほんの一部の3格名詞などに格を保持していて、ここでもやはり語順が意味の構築に決定的な役割を果たします。 要するに、印欧語における、語順が意味を決定するタイプの言語は、格を失った代償なのです。膠着語では「てにをわ」などの接着剤で塊を繋げているのです。どちらも意味を構築する普遍的で合理的な方法への偶然の回答です。言語に与える狩猟・農耕のタイプの影響を言うのはあまりに恣意的ではないでしょうか。私は不勉強ですが、trgovec さんなどはいくつでも反証をあげられるでしょう。
お礼
ありがとうございます。なるほど、主語の確定した地位は、続く定語順への序幕なんですね。ドイツ語、学生時代おなさけで単位を頂いた経緯があるので格があることは理解できます(笑)。 動詞が先に来るか来ないか、と言う点よりもさらに突っ込んだポイントですが、「日本語やドイツ語 VS 英語」で考えると,語順が定式化した英語、の精神へ影響ってどうなんでしょう。特にないのでしょうか。考えが定式化し、一時イラク戦争に猛烈な支持がありましたが、爆進してしまう民族性が形成される、なんてことはないのでしょうか。(もちろん、語順至上主義過激派ではなく、少々でも影響はないのかという程度で。)
- taked4700
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かなり影響があると感じています。 SOV言語は、どちらかと言うと、農耕民族に多く、SVO言語は、狩猟民族に多いように思います。 SOV言語、または、OSV言語もそうですが、環境依存の程度が、SVO言語よりも高いのです。その意味、個人の意思と言うよりも、集団尊重主義のようなものが言語の中に組み込まれていると言って良いでしょう。 つまり、文章の結論は、どうしても動詞部分で示されます。SOV言語ですと、SとOにより、V部分が規定される度合いが高く、それだけ自由度がないわけです。 身近な例で言えば、作文で、「今日は学校で」と書き出して、それからどう続けるか、迷った経験を誰でも持っていると思います。つまり、文章は、先行要素がかならず、その後の部分を規定するのです。SVO言語は、その意味、主語だけが動詞部分を規定するので、それだけ個人の判断に自由度があると考えます。
お礼
ありがとうございます。農耕と狩猟,面白いポイントですね。でも、言語の語順が形成されるのは、いつの時代なのでしょうか。鶏が先か卵が先か、言語による影響なのか、それともその逆なのか。どうなんでしょう。 SVOの方が決定が全般として先行すると言う点には同意します。必ずしもそうではないにしても、全般としてそういう傾向はありますよね。言葉を文末で濁す自由度はSOVの方が断然高いですよね。
言語決定論もここまで行くと閉口してしまいます。土井たけおさんもかわいく思えるくらいです。 影響ですか?ない、と断言させてもらいます。 若いと想像力がたくましくいろんな仮説を立てたくなるものというのは十分承知ですが、もう少し年をとると、もっと実学に身を入れておけばと思うようになるかもしれません。
お礼
ありがとうございます。語順至上主義過激派ではないです(笑)。 ただ、なんらかの影響はあると思うのです。日本語だと、どうしても細かい説明から入ってしまいます。英語は説明は後付けなので抽象的なものから入ります。例えば、日本人には木を見て森を見ないとかありそうな気がするのです。もちろん、わたしは素人なので、できればお硬い話は抜きでお願いいたします。 あと、語順に限らず、英語と日本語の違いによる文化/精神への影響について御意見くださればありがたいです。例えば、限られたアルファベットによる言語である英語と、漢字に溢れる日本語、と言う面とか。この点なんか、日本語には、言葉の言い替えによるごまかしがありそうな気がします。
お礼
ありがとうございました。言語心理学、というんですね。助かります。